相撲界の不祥事と相撲協会権力闘争の裏に何があるのか

 2007年から2011年まで立て続けに世間を騒がせた相撲協会の不祥事、元琴光喜らの野球賭博問題と木瀬親方(元前頭肥後ノ海)の暴力団への観戦券を横流し、そして八百長相撲。
実はこの3つの事件は、ある人物を陥れるため、故意にリークされたという噂が流れた。
 その人物とは、日本オリンピック委員会(JOC)副会長、日本大学理事長兼校友会会長の田中英寿氏(66()。
1983年に相撲部監督に就任して以来、日大相撲部出身の元琴光喜(解雇)や木瀬親方をはじめ、舞の海(現解説者)や高見盛(振分親方)、普天王(稲川親方)、豊真将など、
数多くの力士を大相撲に送り込んでいる。なぜ、この田中氏が狙われるのか。
 ある日大関係者は「理事長兼総長選にも絡む、派閥争いです」とこう話す。
「理事長兼総長選は毎年6月に行われ、得票数は約3000票。学内で強い権力を誇る田中氏は200票以上を動かせるといわれているが、
過去にゼネコンからリベートを受け取ったという怪文書が出回るなど黒い噂も多く、排除を考えている者も少なくない。
今回の事件は、田中氏をあぶり出すため、あえて日大相撲部出身者の不祥事をリークしたのではないか」
 一方で「日本相撲協会内での権力闘争」という声もある。
日大相撲部といえば、角界の中でも一大派閥。相撲協会内での田中氏の影響力も大きい。田中氏は、貴乃花次期理事長を相撲協会に要求している。
「現協会No.2の理事九重親方(元横綱千代の富士)ら相撲協会幹部たちにとって、協会の外にいながら強い力を持つ田中氏は目の上のたんこぶ。
田中氏は以前から相撲人気の低下は協会の怠慢とするなど批判的で、特に千代の富士を痛烈に批判しているため、協会側は苦々しく思っていた。
しかも、木瀬親方のように日大相撲部出身力士の親方が多くなれば、、
それこそ相撲協会貴乃花親方と田中氏に牛耳られる。田中氏、ひいては日大の影響力を弱めるため、相撲協会の尾車親方(元大関琴風)が、
琴光喜野球賭博問題を週刊誌に流したという」。
貴乃花の支援者とされる周防郁雄と前政権(民主党)らが、千代の富士(九重親方)を追放して、
貴乃花理事長実現を目指して、警察庁が周防と協議して毎日新聞八百長相撲をリークしたとみられる