2012年に読んだ小説
メモとしても書ききれなかった読了小説。
1年間で計64冊。1週間に1冊以上読めて良かった。
- 作者: 米澤穂信
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- 作者: 米澤穂信
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- 作者: 森博嗣
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- 作者: 森博嗣
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目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES (講談社文庫)
- 作者: 森博嗣
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- 作者: 森博嗣
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ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
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- 作者: 有川浩,徒花スクモ
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- 作者: 舞城王太郎
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- 作者: 舞城王太郎
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- 作者: 舞城王太郎
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- 作者: 平野啓一郎
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- 作者: 伊藤計劃,円城塔
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- 作者: 上橋菜穂子
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- 作者: 上橋菜穂子
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- 作者: 野尻抱介,KEI
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- 作者: 上田早夕里
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- 作者: 上田早夕里
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- 作者: 望月守宮
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- 作者: 平山夢明
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- 作者: 京極夏彦
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- 作者: 奥泉光
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- 作者: 貴志祐介
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- 作者: 貴志祐介
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- 作者: 小野不由美,山田章博
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THE ONE UVERworld
通算7枚目となるUVERworldのフルアルバム。
個人的にはRADWIMPSに連なる現代の中二バンドだと思っている。ただRADほど売れていないのは、UVERの作る音楽がいささかマッチョな傾向にあるからだろうか。前作の「LIFE 6 SENSE」はシリアスでコンパクトなアルバムだったが、今作の「THE ONE」は13曲58分とかなり重く、サウンドもかなり派手な感じになっている。ジャンルも色んなところを食い散らかしており、闇鍋バンドの様相と呈しているな、と思わないでもない。言葉の通りミクスチャー・ロックをやっているので非常に痛快である。ホント音だけなら女性受けしそうにないんだけどね。・・・イケメンは正義か。
以下、駄文。
THE ONE (SE)。久々にオープニングのインスト。それだけ。特筆することは何もなし。
7th Trigger。口笛が印象的な変態ロックチューン。静と動が鮮やかに移り変わるだけでなく、サビのリズム感もステップを踏むかのようだ。メロディに歌詞を乗っける独特の感覚は随一だな、と思わざるを得ない一曲。
Don't Think. Feel。とにかくイントロがカッコいい。これだけでインストナンバーを作ってくれてもいいなと思うほど良い。「無心 不動 且つ 唯一無二の思想」という歌詞が子気味良い。ださいけど。
LIMITLESS。サックスやシンセが多用されたポップチューン。「UNKNOWN ORCHESTRA」を思わせる軽快さが印象的。
23ワード。おお、珍しく歌詞で韻を踏んでいるじゃないか。こういう技術もあったんだなw
KINJITO (LIVE intro ver.)。タイトルや歌詞のダサさには目をつぶるか。紛うことなき変態曲。あっという間に色んなものが駆け抜けていくので突っ込むことさえ許されない。ダイダラボッチってなんだよw
THE OVER。「MONDO PIECE」のテンポを速めれば、ちょうどこんな感じになるか。もしかしたらバラードバージョンもあるかもしれない。ベタだけど、最後のOVERと唄うところは良いね。
此処から。数少ないバラード。ここから最後まで息をつけないので、凡曲だが映えて聞こえる。
REVERSI。タイアップの所為なのか、非常に分かりやすいストレートなロックチューン。最初はBメロがジャズっぽいという所くらいしか印象になかったんだけど、耳に馴染んでいくにつれて、あれ結構良い曲なんじゃね?と思えるようになった。高揚感を煽られるイントロ・アウトロも良い。
バーベル 〜皇帝の新しい服album ver.〜。真面目に馬鹿をやったハードロックチューン。あんまりこういう悪ふざけは好きじゃないけど、アルバムの中でサウンド的に色が違うので、まあ良しとしよう。考えるな。感じるんだ。バーベル!!
BABY BORN & GO。サックスとボンゴがいい味を出している。AメロBメロで溜めておいて、サビで爆発させる展開が素晴らしいね。Anybody, baby can't let it goという部分がとにかく気持ちいい。
AWAYOKUBA - 斬る (LIVE intro ver.)。これもタイトルが超絶にダサい。なんでローマ字表記にするんだw バンドよりも、サックスやピアノ、ストリングスの方が際立っているかもしれない。こういう貪欲さがUVERの強みだろう。ありとあらゆる要素を取り込んでいくスタイルは続けていって欲しい。
NOWHERE boy。曲が始まったときは不思議系の匂いがしたが、結局そんなことはなかったw でも、メロディがトリッキーな所為か、最後に壮大な展開(みたいな感じ)になっていくのは面白い。
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SOSの猿 伊坂幸太郎
解説にも記載されていたが、ここら辺の作品は「伊坂幸太郎の第2期」というものらしい。よくある「売れたアーティストが自分の趣味を前面に押し出し始めた」という第2期だ。結局は独りよがりな結果となり、つまらないところに着地するというオチが大抵なのだが、伊坂氏もこれに当てはまってしまった。正に悲劇である。
エンタメ小説の世界では無敵の強さを誇っていた伊坂氏なのだが、なぜか純文学テイストを強めていく。実際のところ「魔王」でその兆候はあったのだが、「あるキング」で解放されてしまったようだ。本作「SOSの猿」も同じで、分かったようで分からない、意味のあるようで意味のない、そんな生温い作品になっている。西遊記に絡めてストーリーが進んでいくんだけれど、僕は孫悟空がでてくることにユーモアも意味も見いだせなかったので、あまり面白くなかった。単純に作品との波長が合わなかったんだと思う。
あと、伊坂氏はキャラクターの台詞回しとストーリー展開が面白い作家なので、純文学は圧倒的に不向きだと感じる。純文学のカテゴリにいる作家って、ストーリーはクソなことが多いけど、文章自体が本当に面白い人が多い。向き不向きはどこにでも存在するってことで。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/11/22
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(an imitation) blood orange Mr.Children
Mr.Children、2年ぶりの17枚目のフルアルバム。
前作の「SENSE」で「ロックンロールは生きている」と高らかに歌ったが、残念なことに今作でミスチルのロックは死にかけの状態となってしまった。バンドが奏でる音より、ピアノとストリングスの音が軸となってしまっては、もはやロックバンドとしては死に体だろう。アルバムの出来も、飛車角落ちとは言いたくないが、「HOME」や「SENSE」と比較すればそれだけの差があるんじゃないかな。個人的には聴きやすい「SUPERMARKET FANTASY」だろうか。Mr.Childrenに何を期待しているかで評価が分かれそうではある(多分、Amazonではボロカスだろう)。ただ、ポップセンスは相変わらずなので、安定した満足感は得られると思う。それが良いのか悪いのかは別問題だけど。
以下、10回くらい聴いた感想駄文。
hypnosis。ド真ん中の重量級バラード。マンネリその1。AメロBメロは素晴らしいが、サビがどうにもイマイチな気がする。「HERO」や「しるし」にはなれなかったな、と。B'zで喩えれば「OCEAN」に対する「永遠の翼」みたいな感じ。ただ、1曲目に持ってきたことは素直に評価できる。世のロックバンドはキャリア中に1回くらいはこの方式を真似しても良い。
Marshmallow day。軽快なポップチューン。このポップセンスは邦楽随一だと言わざるを得ない。ナカケーのベースが踊っていて、とても素晴らしい。
End of the day。歌詞が反則に近い。正に社会人のアンセム。帰宅時に聴くと、訳もなく勇気づけられていたりする。ミスチルの歌詞に感動する日が来るなんて、学生時代の自分は信じないだろうなw このアルバムで唯一のロックチューンであり、一番好きな歌。
常套句。ピアノとストリングスがベースのシンプルなバラード。マンネリその2。一部分だけ、なんか「CANDY」のメロディとダブって聴こえるので困る。
pieces。煮え切らないようなサビのメロディと力強いバックの演奏が心地良い。あと、ベースラインも良い。こういう絶妙な楽曲は曲順によっては映えるのに、似たようなテンポの楽曲挟まれているのが非常に惜しい。
イミテーションの木。ミディアムテンポの優しいポップソング。アルバムの核となる歌なんだろうけど、hypnosisに続いて、これも惜しいと感じた1曲。「彩り」にはなれ(ry
かぞえうた。復興支援で制作された1曲。そういう背景を知っているせいか、変なバイアスが掛かってしょうがない。他の楽曲よりシリアスさが異なって聴こえる。
インマイタウン。ややジャズっぽいお洒落なスローチューン。本当にベースが良い仕事し過ぎ。この曲もpiecesと同様、アルバムの構成が画一的なせいで非常に損していると思う。
過去と未来と交信する男。テクノ調の楽曲として、「フェイク」がシングルで、「ロックンロールは生きている」がアルバムで完成されてしまっているので、目新しさの観点ではなんとも残念な感じ。2番のサビの後に展開される大げさなシンセがどうにも不人気なようだけど、この安っぽさが最高なんじゃないか、と個人的には思っている。なんか妙に癖になるんだよね。
Happy Song。行進曲のような力強いドラムとホーンが印象的。Bメロの「WoW… Oh WoW」という部分が、ライブでは合唱となるんじゃないかな。ものすごく楽しそうだ。
祈り 〜涙の軌道。マンネリその3。非常に既視感の溢れるバラードだが、「笹舟のような祈りを浮かべればいい」というフレーズとメロディが綺麗すぎて、何も文句は言えなくなってしまう。こういうのを聴くと、桜井和寿は本当に天才だな、と思う。
[(an imitation) blood orange](初回限定盤)(DVD付)
- アーティスト: Mr.Children
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
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光媒の花 道尾秀介
道尾秀介の文庫最新刊。第23回山本周五郎賞受賞作。
読んでみての感想なんだけど、道尾氏ってこんなに文章がうまかったっけ?、と思ってしまった。ひたすらに文体が綺麗で淀みないのである。今のところ「鬼の跫音」に収録されている「冬の鬼」が個人的な氏のベストなんだけれど、それに勝るとも劣らないと思う。何よりタイトルが良い。
全6編で構成され、前3編が陰鬱で救いようがない話、後3編が仄かに暖かい救われる話となっている。また、登場人物同士がバトンを渡すようにストーリー間でリンクしていく構成も特徴だ。ストーリーが影から光に移り変わっていく様と、読んでいる自分自身の気持ちが微妙に重なりあっていき、読後は何とも言えない気分になれる。
正直設定にリアリティはないし、構成も作為めいてはいるんだけれど、そんなことは小説なんだから当たり前。一種のアートと思えばよし。それだけ美しく素晴らしい。道尾氏一番の傑作。
12月発売予定の文庫版「球体の蛇」も期待。
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/10/19
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JORGE JOESTAR 舞城王太郎
舞城王太郎の新刊は「ジョジョの奇妙な冒険」のノベライズ。
正直ジョジョは「あ、ありのまま〜」と「そこにしびれる〜」のAAくらいしか知らないので、少し購入をためらったが、舞城をやらかしてくれることを期待して買ってみた。
……。
やっぱり舞城王太郎は大馬鹿野郎だった!(褒め言葉)
第一章のタイトルが「九十九十九」、第二章のタイトルが「西暁町」。Amazonが荒れるのも納得である。ジョジョファンに真っ向から喧嘩を売ってるもんな。でも、企画の意図は「VS JOJO」なので、あながち舞城のやったことも間違いじゃない。ガチンコでぶつかりあっただけかなり潔い。
とりあえず読んでみた感想としては、どこが舞城のネタで、どこがジョジョのネタかがわからない。舞城のキャラは探偵連中くらいなのかな? だとすると、荒木も相当頭がぶっとんでいる。究極生命体(笑)と思いながらも、カーズ先輩のキャラは最高だった。あと、平行世界やら宇宙が37巡目やら、きっとこれも原作準拠のネタなんだろうか。いつか漫画も読んでみることにしよう。
基本的に内容はジョジョ版「ディスコ探偵水曜日」だった。主人公が作者の存在を意識しながら(小説中ではビヨンドやら文脈という言葉に置き換えられている)、作中の事件に立ち向かうというスタイルだ。本作の方がエンタメ性が強いので読みやすさはあるんだけど、それでも最後の超能力合戦は何が何やら分からなかった。とにかく凄いんだろうな、というイメージで終わってしまったのが残念。ここら辺は原作を知らないとかなりきついと思う。ただし基本的に、譲児ジョースター面白ぇ、カーズ先輩かっけぇで良い。
- 作者: 舞城王太郎,荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/09/19
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Transit of Venus Three Days Grace
Three Days Graceの約3年ぶりとなるニューアルバム。
メロディこそが正義を貫き続けるロックバンド。洋楽の中で、僕が一番愛して止まないバンドである。リリースがきっちり3年周期なので、一時的に同系統のバンドである「RED」に浮気してしまったが、本当に許してほしい。
やはり彼らは格が違う。1stの「Three Days Grace」、2ndの「One-X」、3rdの「Life Starts Now」と順調に傑作を送り続けているので、ここら辺でそろそろ凡作が誕生するのではないかと個人的には危惧していたけれど、試聴してみてそれは杞憂で終わる。4thアルバムとなる今作も紛れもない傑作だった。プロデューサーもハワード・ベンソンからドン・ギルモアに変更となった所為か、分厚いギターの音がやや鋭い音に変わり、バンドサウンドも切れ味が鋭くなったような気がする。
とりあえず20回以上聴いたので、1曲ごとに簡単な感想を。
Sign of the Times。同じ歌メロを繰り返すという単調な構成なんだけど、静と動を巧みに扱いながら進行するので、全く単調さを感じさせない。導火線に火をつけた爆弾のように、アダムのボーカルの弾ける瞬間がたまらなく格好良い。これは間違いなく彼らの新機軸だと思う。プロデューサーの変更を端的に感じることのできる一曲。
Chalk Outline。今作の1st Single。前曲が夕闇のイメージなら、こちらは真夜中の午前2時といったところか。サビの畳み掛けるリリックが印象的だけど、今までの1st Singleと比較するとやや地味。イントロでギューンと張り上げるギターが好きだったりする。
The High Road。ミドルテンポでこういう楽曲をやらせると右に出る者はいないと思う。マンネリの塊のような一曲なんだけど、思わず口ずさんでしまえるほどメロディが良すぎるので、あんまり気にならない。
Operate。サウンドはハードなんだけど、カントリーのような気軽さがサビメロで漂っている。今回のアルバムからダークな雰囲気が消えたと言われる所以はこのあたりにあるのかもしれない。
Anonymous。今作の「Never Too Late」枠。2ndに収録されてても違和感はないと思う。3分ちょっとのコンパクトさとは裏腹に、サビの異様なダイナミックさが素晴らしい。「Hello, Hello, Hello」というバックコーラスに合わせて、「I feel so anonymous」と叫ぶアダムのボーカルが良い。個人的には次のシングルと予測する。
Misery Loves My Company。ストレートなロックチューン。これはあんまり書くことないw
Give In to Me。まさかのマイケル・ジャクソンのカバーw 原曲に忠実なアレンジである。最後のサビの迫力はすさまじい。アダムの裏声に笑ったのは僕だけではないはず。名曲はどんなアレンジをされても名曲。マイケルに関しては、Beat It(Fall Out Boy)くらいしか知らないけれど、あっちも良かったしね。
Happiness。これが一番好きかもしれない。イントロがまんま「The Good Life」だったけど、あとはケチのつけようがない出来だった。イントロの疾走感、Aメロのスロウな溜め、サビで感情をぶちまけるアダムのボーカルと、目紛しく変わる展開に圧倒され続ける。1stと3rdの雰囲気が見事に融合した傑作。これを1st Singleにして欲しかったな。
Give Me a Reason。前曲もそうだけど、こちらもメリハリの効いた一曲。ただし、こっちはサビでもり下げるパターン。サビの裏で鳴る子気味良い綺麗なギターリフが良い。
Time That Remains。アコースティックでポップな一曲。Give Me a Reasonと続いている所為か、個人的にはどうにも立ち位置が微妙かな。ハードな楽曲の間にあれば、もう少し映えただろう。
Expectations。イントロが印象的。久々に1stっぽいと思った。人の期待なんてくそくらえ、と叫ぶ歌詞が良いね。この歪み具合が彼らの真骨頂だろう。
Broken Glass。前作でBreakを聴いていなければ、おいおいと感じただろう一曲。ど真ん中のUSロックなので、これを彼らが歌う必要ってあるの?、ときっと思っただろう。でも、まあ、メロディが正義なんですよ。
Unbreakable Heart。これが次回作の布石になるのかどうかは本人たちにしか分からない。アルバムの〆に衝撃的な爆弾を置いていきやがったものだ。Three Days Graceというイメージを完全にぶち壊す一曲だったと思う。一聴するとサビも弱いんだけど、聞き終わった後、妙に癖になっている。「You're the one, you're the unbreakable heart」と頭の中で残響し、気がつけば口ずさむほどにはまっているという寸法だ。シンセサイザーもふんだんに取り込まれているので、良くも悪くもファンの記憶には残るんじゃないかと思う。
- アーティスト: Three Days Grace
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 2012/10/02
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