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鈴鹿中高 人権室日記 RSSフィード

2010-07-08 瀬木監督の「春色のスープ」を上映します  伊藤

suzuka_h2010-07-08

 この映画は、まだ中部地区では上映されていません。自主上映でないと無理です。そこで、何とか多くの人にみてもらいたいと思っていたら、鈴鹿高等学校PTAで鈴鹿高校ベルホールで上映することを決めていただきました。この日記を見られた人は、できるだけ多くの人に映画を見ていただくように呼びかけてください。会場・時間などは次の通りです。

1.日 時 2010年8月21日(土)14時から

2.場 所 鈴鹿高校ベルホール

3.参加費 無料

4.内 容 映画【春色のスープ】の上映及び瀬木監督のトーク

参加を希望される人は鈴鹿高校まで連絡ください。人権教育相談室電話 059−370−4037または、携帯090−3483−4285(伊藤信)まで

 昨年の8月17日に「春色のスープ」の映画のことを書きました。次のような文章です。

【今年の福島県で開かれた全国生涯学習フェスティバルのメインの企画として、瀬木直貴監督の作品「春色のスープ」が制作されました。すてきな作品です。

 製作にあたって、全国生涯学習フェスティバルは今年20回目を迎えます。

 人で言えば、20歳です。その記念すべき事業が福島県にて開催されます。

 「生涯学習」「学び」という漠然としたテーマを、短期間で年齢関係なく多くの人たちに意識していただくきっかけをつくりたい、という熱い思いから、そのプロセスそのものが「学び」であると、「映画を創ること」に福島県が着眼し、お声をかけていただきました。前代未聞の県民参画型映画製作です。

 「映像は多くの問題解決をする」という持論のもと、私は全国で地域巻き込みの映画製作をして参りました。製作プロセスへの参画は、より一層レベルの高い自己変革、自己実現の機会を可能にします。

また、安定と変化こそが、深層で求める人の喜びの本質ならば、映画こそ最も危険性の少ない日常性からの脱出でもあります。集まった人たちが、映画と製作プロセスに共同参画することによって、地域の目標を共有し、故郷への誇りと愛を再発見する最も魅力的な場を創出します。それは地域の活性化人材を育成する戦略的契機にもなるのです。その根源は「学び」です。

 まさに、「第20回生涯学習フェスティバル」のメインとしてふさわしい事業であると誇りに思います。

文部科学省はもちろん、県内外、全国の生涯学習関係者、教育関係の方々からの期待と注目度は予想以上に大きいものです。しかし、現実は過酷なもので、関係者の皆様のご苦労は並大抵のものではありませんでした。

だからこそ、それぞれの感動的な「学び」が生まれ、それはもう一つのドラマとなりました。

プロの制作スタッフや俳優たちと参加された県民の皆様が、てんやわんや泣き笑いしながら協働製作した映画「春色のスープ」、どうぞ、ご期待ください。とプロデューサー 越後啓子さんは、この映画に対する思いを語られています。    

 

 ストーリーは、福島県のとある地方都市。高校生の桃子は、父親と離婚した母に反発し顔を合わせれば対立していた。学校での授業はうわの空、夜は仲間たちと街で騒ぎ、校則で禁止されているレストランでのバイトをする毎日を過ごしていた。

 そんなある日、桃子福島ローカルのFMラジオ番組から流れてきた詩の朗読に聞き入ってしまう。それは、長田弘の「最初の質問」という詩であった。

 それから数日後、バイトの休憩中に詩集を読んでいた桃子は先輩ウエイトレスの三津子から盲学校での詩の朗読を頼まれる。

 始めは戸惑っていた桃子だったが、強引な三津子に手を引かれ盲学校に行くことに。そして彼女が選んだ詩は長田弘の「最初の質問」であった。

始めは緊張していた桃子であったが、しだいに詩の世界に入り込み、生徒たちも朗読に引き込まれていく。

 朗読が終わり、顔を上げた桃子は教室の外に一人の高校生の姿を目にする。

 彼は、盲学校に通う高校生の亮太であった。

 二人は、同じラジオ番組を聞いていることで急速に距離を縮めていく。そして、桃子と亮太は仲間たちと一緒にスキーに行くことになるが、そこで事故を起こしてしまい…

 思春期桃子。自分の感情や思いや将来や生きていることにまで、自分でコントロールできずいらいらしている。母親は桃子の父と離婚をしたことによって桃子を自分の力で立派に育てなければいけないという必死の思いが桃子に対して過剰なまでの干渉につながる。この二人の溝はどんどん深まっていく。

 桃子のことをただ母親や世間に対して反発しているだけの子どもと思っていたのに、あることをきっかけに母親は桃子盲学校へ詩の朗読に行っていることや桃子の思いや生き方を知り、ひたむきに頑張っている桃子をいとおしく思い桃子と母親は心が通う。

 この場面について、瀬木監督は、「物語の終盤。桃子と母親が一緒にスープをつくる場面がある。母親は娘にスープの秘訣を語り、娘は母の愛を知り、感謝の気持ちを抱く。静かな場面ではあるが、心が温かくなるような演出上の工夫をした。色鮮やかな春色のスープは、桜や桃が咲き乱れ、そこにレンギョウや菜の花の黄色い彩りを添えて、やがて新緑が萌える合図の春のイメージでもある。長く厳しい冬を乗り超えたからこそ、里に春が訪れたときの喜びは大きい。生きていることの素晴らしさを実感するこの季節に撮影できて良かったと思う。春にはこの地域の魅力が凝縮されている。

 しかしこの映画は、美しい人情や自然だけで構成されてはいない。善意や慎ましい感情だけでなく、嫉妬や嘘も描いている。それは、もっと大切なものがあることを伝えるためであり、出会いと別れを描いたのは、連帯と共感の喜びをかみしめてもらうためである。

 故郷がある。友人がいる。そして、愛する人がいる。片思いであろうが、遠く離れていようが、それだけでいいじゃないか、と思う。幕が下りた後、身近にいる人の顔を思い浮かべながら、生きていることの素晴らしさに胸が熱くなる、そんな映画が作りたかった。」

 ポスターに「いま『ありがとう』と言っていたい」と書いてありました。この映画を見終わって、心を温かくしてくれた映画にありがとう。生きていることにありがとう。多くの人に支えられてありがとう。そんな気持ちになりました。