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独身貴族(笑)の雑記 − 30代リーマン

2012-05-19

君が代問題で争うべきこと


君が代がいやなら教員(公務員)を辞めればいい。職業選択の自由はあるんだぞw(ドヤッ

引用先の秋原葉月さんは、橋下市長に対して極めて批判的な意見をお持ちのようである。

私はこれまで何度か君が代問題を取り上げて来たが、かの「大阪府君が代条例」については余り触れて来なかった。触れる必要が無かったというのが正直なところである。

そもそもこの条例は、「君が代批判的な意見を持っていて、式典の場でそれを表明したい」教員に対してのみ効力を発揮するものであるという点に注目したい。元から立って歌っているその他の教員にとっては、「それがどうした」で済まされる程度の条例である。君が代問題を考える上では、君が代条例の是非よりも、そもそも国歌斉唱命令が妥当であるか否かが重要であると考える。これも断言するが、「国歌斉唱を思想・信条の問題と捉え、それを拒否する教員」がいない、言い換えれば「君が代問題」そのものが無ければ、このような条例は存在すらしなかったはずである。事実君が代問題は条例が出来る前から発生しており、条例の是非を中心に添えても余り意味は無いのでは無いかと言うのが私の意見である。

問題になっているのは、「式典での国歌斉唱時に、教員に対し起立斉唱を命令する」という職務命令憲法19条に違反しているのではないかという事である。要するに「歌いたくない教員にとっても強制で歌わせる事は、その教員の思想・信条を侵害する行為」であるという事のようだ。少なくとも、不起立の立場を取る教員がそのように主張している事は確かである。

ただ「君が代条例」そのものが憲法違反を犯しているか否かについて判断するのは、教員でも学校でも大阪府でもなく、裁判所(厳密には最高裁判所)である。教員が「思想信条を侵害された」と主張しただけでそれが認められる訳では無い事は注意しておく必要がある。

過去の最高裁判決を見る限り、国歌斉唱を強制する行為が憲法19条に違反するという事実関係を認めた例は無いというのが実情である。まずもって学校行事の中での国歌斉唱は、あくまでも「慣例上の儀礼的な所作」という位置づけで、何らかの思想信条を押し付けている訳では無い。その為、教員個人の歴史観何ら直接的(又は明示的)に否定しているとは見なされないという内容である。

確かに最高裁判決は、教員の言い分を却下している。しかし良く考えてみれば、別に教員個人の思想・信条を否定するもので無い事は勿論の事、「国歌斉唱時に起立斉唱する行為」がそれを侵害していない事を認めている。要するに、教員が起立斉唱したとしても、自身の思想・信条を侵害したと感じる必要も無いという事を示しているのである。

まあ勿論、これで納得するのならこの問題がここまで泥沼化するはずも無い。ただ一つ言えるのは、まず「思想信条を侵害された」と主張する場合は、それを立証して見せる必要があるという事だ。例えば過去の最高裁判例によれば、そもそもその行為自体は式典の儀礼的所作の一つに過ぎず、それ以上でもそれ以下でも無い。そこに特定の思想を押し付ける意図などは無いという事である。要するに、まずは「国歌斉唱命令によって特定の思想信条を押し付ける意図(悪意)」を客観的に証明して見せなければ話にならないのである。それが証明されていない現状では、ただの儀礼的所作の一つに過ぎない国歌斉唱行為に、一部の教員がありもしない「特定の思想の押し付け」の意図を勝手に汲み取った挙句、そのような思想を職務の場に持ち出して式の遂行を乱していると見なされても仕方が無いように思えるのだ。

この問題は良く「国歌斉唱肯定する右派」と「国歌斉唱を否定する左派」の対立という構図として捉えられがちであるが、私からすると左派の一人相撲」にしか見えないというのが正直なところなのである。

mitsu_bcmitsu_bc 2012/06/06 21:21 はじめまして。

「君が代問題」についていくつかの記事をあげていらっしゃるようで、本来ならばすべて読んでからコメントすべきところなのでしょうが、誤りであるか、少なくとも多分にミスリーディングであると思われる記述がありますので、その点についてだけ指摘させてください。

syachiku1 さんは、判例について、

>学校行事の中での国歌斉唱は、あくまでも「慣例上の儀礼的な所作」という位置づけで、何らかの思想信条を押し付けている訳では無い。その為、教員個人の歴史観を何ら否定しているとは見なされないという内容である。

>例えば過去の最高裁の判例によれば、そもそもその行為自体は式典の儀礼的所作の一つに過ぎず、それ以上でもそれ以下でも無い。そこに特定の思想を押し付ける意図などは無いという事である。

とおっしゃっていますが、判例が「起立斉唱の職務命令は何ら教員の思想信条の自由を制約しうるものではない」旨述べたと理解なさっているということでしょうか。
もしそのように理解されているのであれば、それは誤りだと思います。拙記事などもご参照のうえ、納得していただければ訂正願います。なお、昔の記事ですので違法レベルについての記述がやや古いものとなっている点、ご留意ください。

「再び思想良心の自由と君が代判決の理解について」
http://d.hatena.ne.jp/mitsu_bc/20110823/1314111028

syachiku1syachiku1 2012/06/06 22:16 id:mitsu_bcさん

申し訳ありませんが、身辺の事情でブログのチェックや更新が滞っており、ご紹介頂いた文章を読む時間が無く、また訂正すべきか否かを判断し記事を修正するにしましてもすぐには対応できません。

1点だけ申し上げておきたいのですが、

>納得していただければ訂正願います。

このような趣旨のコメントはご勘弁下さい。勿論特定の個人を誹謗中傷するようなものであるなら訂正なり謝罪も致しますが、少なくともmitsu_bcさんのご指摘はそれに該当するものであるようには思えません。当ブログの主張はあくまでも私の主観で書いています。それが全て正しい訳でも無いでしょうし、間違いを指摘される事自体も構いませんが、「何らかの対応」を義務付けられるようなニュアンスのコメントは流石に不都合です。

mitsu_bcmitsu_bc 2012/06/07 18:32 なにか誤解があるようですが、基本的にこちらとしては判例の理解について誤り(主観や主張の当否でなく客観的な事実の誤認です)を指摘してさしあげようというのが主な意図です。

俺は事実でないことを「……という内容である」といった断定の(事実であるかのような)形で公に発信されることを良しとは思いませんし、誤った発信については訂正するのが責任ある態度だと思う(たとえばデマをツイートした後でデマであると気づいたなら、誠実な方であればデマであったことの周知に努めるでしょう)ので、訂正をお願いしました。
しかし、それはあくまでも「お願い」であって、命令したり義務づけたりする意図はありません。

問題を整理しましょう。
こちらが問題視しているのは、判例が述べていないことを「判例はこう述べている」とあなたが断定しているように見えること。この一点です。
そして、俺は「納得していただけ」た場合の訂正を「お願い」しましたが、応じるかどうかはあなたの自由です。

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