ももクロは今も大好き。

ももクロを追いかけはじめた頃、彼女たちが言う「紅白出場!」という夢を、自分も一緒に追いかけて応援できたらいいなとわりと素直に思ってた(大量にCDを買ったり全現場追いかけたりはしなかったけど)。紅白がどうとか、いまどきそれを夢というのがどうかとか、そんなことが頭をよぎらないでもなかったけれど、彼女たちが心底望むことならそれが叶うといいなと思った気持ちが確かにあった。
最近バラエティで奮闘しているのを見て衣装がひどいとか変顔ばっかりしてとかそういうことが気になりつつも、それらがすべて紅白へつながる道ならいいかと思うくらいには今も気にかけてるし、私にとっては今も変わらず ももクロは大好きなアイドル。

以前はかなりの数週末の現場に通っていたけど、競争率の高そうな会場やサイリウムありの圧縮オルスタという劣悪な環境が増え、シンプルなライブってよりはショーアップされたステージって感じに趣を変えてきた最近は、「縁だめし」と思ってチケットを申し込む感じになってた。
当たればまだ私とももクロの「縁」は続いていくんだなと理解して、できるだけスケジュールを合わせて出向いていくし、もしここでチケットが手に入らなかったらもう「縁」がないのだと受け入れようという感じで、そういうなんだか分からないものに任せるようになった。
もちろん大好きだから「できることなら絶対見たい!」という気概はあるけれど、ふつうに申し込んで取れなかったのに無理やり取りに行くのはなんか違うなと思って、「縁」みたいなものを受け入れる方向で距離感をはかっていた。

まだ「縁」は続いていたようで、『祭』も『ももクリ 2011』も今回の横アリも先行でチケットが取れた。
『ももクリ』観たあとさんざん文句言いまくってたのに懲りずに申し込んだあつかましさは、「やっぱり会いたい!」って気持ちがまだあったのと、もし「縁」がなければこのままチケット手に入らないだろうしというのがあったからで、あっさり取れたのは意外な気もしたけれど、申し込む時から行く気満々だったとも思う。

とは言え『ももクリ』であまり楽しめなかったことを自覚しているので、日曜日のチケットは知人に譲って土曜日だけの参加にした。両日とも見ることでまた文句を言ってしまいそうでそれは本意じゃないから、それなら楽しめそうな人に譲って自分は1日だけで少し覚悟して観ようかなと。

当日のステージのことは不思議と、そこまで細かくは覚えていない。
楽しかったのかと聞かれると、どうだろうな。おもしろかったけど、楽しくはなかったかも知れない。あまりにひどすぎたと言う人もいるけれど、そこまで強い何かは自分の中には残っていない。
でも、私が好きな曲は 1曲もやってくれなかったし、クリスマスぶりの逢瀬としてはとても味気ないものであったことは確か。あれが 7,500円だったということについては、やっぱりちょっと高かったんじゃないの?とは思う。それ以上に交通費も時間コストもかかってるけれど、不思議と腹立たしさやなんかはない。次の日エビ中見たからやんかというツッコミに対してはまあそうかもなと思うとこもある。

前回同様楽しみだったしおりんのソロは 作詞 松井五郎 作曲 林哲司コンビによる名曲で、オープニングに次いで自分の気持ちが盛り上がったのを覚えてる。『愛ですか?』のときは直接いい曲だって伝える機会があったのにいつも通りテンパッて言えなくて一緒にいた友だちが私を指して「この人すごくいいって言ってたよ」って言ってくれてしおりんから目線を頂きました。今回は伝える機会がないけど、なんだか今の方がきちんと伝えられそうで残念だな(て言いながらたぶん伝えられないけど)。

西武ドームが発表されて、もうそこまで来たかとシンプルにすごいなと思った。こういうのが「夢の途中」ってやつなのかなと。

目が悪いのもあるけれど私の席からはもう、『走れ!』で彼女たちが振るサイリウムが見えなくて、「そうかそんなに遠くにいるんだな」って改めて思った。
会場を埋め尽くすサイリウムに酔いそうになりながら、ぼんやり見てた。

好きな曲はおろか ももクロの曲をライブのように歌ってくれる時間が体感としてとても短かったし、なんだか予定調和な感じが強くて 私が好きなシンプルなライブみたいなものとは違うものだったな。
バラエティーとしてはおもしろかったし、あれが座って観れたら、もしくはテレビで観られたならきっともっとおもしろかったんじゃないかと思う。
とは言え、 私はバラエティーを観に行ったワケではなかったから、期待していたものとは少し違ったかな。

でもそれは私が「春の一大事」 ってタイトルの意味がよく分かってなかったのがいかんかったんかなって思うところもある。
あの時の「ももクロオールスターズ」でもゲストとのコラボやサプライズなユニット、ソロがたくさんあって、規模感こそは違うけどやってる方は昨年の一大事をなぞりながら会場や動員数に合わせてサービス精神をいかんなく発揮しただけのことだったのかも知れない。そういう意味では、目的をきちんと果たして、一年前よりもパワーアップしたショーだったんじゃないかなとは思う。

ここからは私の思い込みみたいな話。

初めてももクロをそばで見たとき、戦国時代のアイドルってのはもっと切迫感があってカリカリしてるんじゃないの?と拍子抜けしたのを覚えてて、ももクロのなんだか牧歌的なところが好きでもあった。
のんびりしてるというかぼんやりとしてるというか大雑把というか。
ちょうどAKBが総選挙やなんかでこっちまでキリキリと胃が痛くなりそうな痛々しい姿や狂信的なまでのギラつき感を見せていた時だったから、漠然とビックリした。

AKBはある種のちょっとしたやましさみたいなものを知っていて、それを無意識に隠そうとして潔癖さを求めているように思えて、そういうのがチラチラ見えるたびになんだかヒリヒリとしたなんとも言えない息苦しさを感じた。
でも、ももクロはやましいことなんて想像つかないって感じで、潔癖なんかも知らないよって風にぼんやりしてて、そこがなんだかマヌケで足もとすくわれちゃいそうで心配だけどそののんびりぼんやりしてるとこがいいなって思ってた。

でも、横アリで見たももクロはちょっとやましさを感じてるように見えた。そしてそれを隠すようにあんまり思ってないようなことを口にして間をつないでるようにも見えた。
「大人の思惑」を背負った指原さんが出てきたり、イヤモニからの指示に気を取られたり、ショーを滞りなくやり遂げるための段取りがいっぱいで集中できてなかっただけなのかも知れないけれど、こなれ感と一緒にそういうものも感じた気がした。って具体的な話ではなく抽象的な、というか漠然と感じただけの話だけど。

でもま、ももクロにはやましさみたいなものとは無縁でずっとバカで笑っていて欲しいなんていう私の願望は、本当にただの願望に過ぎないから、こういうもんなんだろうなと最終的には落ち着けた。全部私の思い込みだしな。

行かなかった 2日目に発表されたホールコンサート。とてもうれしい話だなと思った。パーソナルスペースが確保できて、規模もそこまで大きくなくて、全国を回ってくれる。理想じゃない。

私はまた、「縁だめし」のためにチケットを申し込もうと思う。そして、私がずっと望んでいた環境で見て楽しめたらまだ「縁」は続いていくと理解して「縁だめし」を続けるし、これで本当にもう楽しめなかったら、楽しめる人に席を譲ろう。もちろん、「縁だめし」の結果どこのチケットも取れなかったらそれには逆らわずに楽しめる方法でこれからも ももクロを楽しもうと思う。

ももいろクローバーZ ももクロ春の一大事2012〜横浜アリーナまさかの2DAYS〜
2012年4月21日(土)17:30〜 @横浜アリーナ

オープニングムービー〜overture「ももいろクローバーZ参上!!」
01. DNA狂詩曲
02. 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
03. LOST CHILD
04. BIONIC CHERRY
05. 労働讃歌
06. 涙目のアリス / 玉井詩織
07. 津軽半島龍飛崎 / 高城れに
08. あーりんは反抗期! / 佐々木彩夏
09. 教育 / 有安杏果 with 在日ファンク
10. 恋はあせらず / マス寿司三人前(有安杏果玉井詩織高城れに)with 在日ファンク
11. 渚のラララ / 百田夏菜子 with ザ・ワイルドワンズ
12. …愛ですか? / 玉井詩織 with 横森良造
13. 筑波山麓合唱団 / デューク・エイセスと1匹(高城れに)with 青空球児・好児
14. 街の妖怪さん / 高城れに with デューク・エイセス
15. それでも好きだよ / 指原莉乃
松崎しげる歌唱「愛のメモリー」「地平を駈ける獅子を見た」〜
16. Chai Maxx
17. ツヨクツヨク
18. 事務所にもっと推され隊 / 事務所に推され隊(有安杏果高城れに
19. シングルベッドはせまいのです / ももたまい(百田夏菜子玉井詩織
20. だって あーりんなんだもーん☆ / 佐々木彩夏 with ももメイツ
21. ももクロのニッポン万歳!
<アンコール>
22. 行くぜっ!怪盗少女
23. 走れ!
24. コノウタ(ももクロ☆オールスターズ Special ver.)

http://natalie.mu/music/news/68229