拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

 『可愛がり』こそ伝統

実は今、どっぷりハマっているTVドラマがあって現在シーズン9を爆走中なのが『グレイズ・アナトミー』!
見る前は、医者物語か〜って昔日本ではやった『白い巨塔』を思い浮かべていて、躊躇していたが
試しにちょっと見るとそれがゼンゼン違っていて、お医者さんの『ひよっ子』が先輩に鍛えられ、
友情に支えられ、患者達との心の交流の中で立派な医者に成長してゆく・・・そんなストーリーだった。

ストーリーを制作するにあたって、実際の外科医のアドバイスがかなり重要性を持っていることが
窺い知れるが、外科医として取り上げる患者の症状も毎回様々なものがあり、ボクをもっとも驚かせたのは
10年ぐらい前にやはり、ネットで見た『ツリーマン病』といって手足に木の皮のような巨大なイボが
木の根っこのように生えるという奇病に罹ったバングラデシュの男性の写真を見て強く印象に残ったが
その『ツリーマン病』の患者を手術するという場面があった時だった。
その他、信じられないような症状や事故や奇癖のために人体に起こった不都合に立ち向かう医者たちの
治療場面を見るのはそれだけでも人生に於いて参考になると思うのだ。

ところで、実際調べたわけではなく、ドラマを見た限りの話であるが、インターン制(アメリカ)で
医者の卵たちが5年間(?)のインターン時を経たのち試験を受けて一人前の医者になる・・・感じであるが
その間、インターン同士の競争があってそれが泣き笑いのある見ものであるが、何と言ってもやはり
師が弟子にいわゆる『心・技・体』のような医道(アメリカ版)を伝授する場面が随処にあって特に
重要なシーンであると感心したとき・・・・ボクは

ボクは最近日本でとみに騒ぎとなっている『日馬富士暴行事件』による相撲界の伝統についての危機に
考えが突然およんだのだ。
最近覚えた悪い習慣に、朝起きるとドナタか知りませんが奇特なお方が、毎日Youtubeに『バイキング』だの
『グッティ』だの『ひるおび』だのアップしてくださるので、日本恋しさについつい見ていると
最近はえんえんと『相撲』に関する話があって、まァ、いろいろな意見があるが、

そんな中、『可愛がり』の伝統が『悪の根源』の如き認識がメディアとして大勢であるように見えて
そこのところが、ボクはなんだかおかしい…と思っていたのが、今日のグレイズ・アナトミーを見ていて
『ピン!』と、きたのであった。
『可愛がり』がイコール『単に暴力』であるならば別であるが、『可愛がり』が『可愛がり』であるならば
それは伝統を支えている一つの柱ではないだろうか、それを部外者が『闇』であると断定するところに
大いに問題があるようにボクは思うのだ。

『可愛がり』は基本的に弟子に対する愛情があることが絶対条件。
それに暴力ばかりが問題視されるが、愛情がなければ『言葉』による…なんて言うのよ、暴言
が、どれほど深い傷をおわせるか人生経験の多い人ならばわかるはずだ。

師が弟子に伝授するさまには、様々なものがある・・・