朝、インターネットをふらふらしていたら、
女優の松永玲子さんのFB記事に遭遇した。

生まれて初めて、
ミュージックステーションを録画して観た。(中略)
うちの主演俳優が笑顔で歌い踊ってた。


とのこと。
先週初日を迎えた舞台の感想を
至る場所で目にして、ぼんやりと、
あー、観てみたいなぁ。と、
迷っていたけれど、
松永さんの記事の中にある、


まるで別人だ。


という表現を読んで、
これは観ておかなきゃって。
決意が生まれて、
チケットも持たないまま、当日券目当てに
ドキドキしながら、東京グローブ座へ。


当時は通い慣れた道だけど、
8年ぶりくらいかな・・・
(多分、黄色い涙を観に行ったのが最後)
自分の覚書も含めて、
当日券購入の流れについて。


開演1時間前に、当日券購入列に並ぶ。

購入枚数を係員に伝え、整理券をもらう。

緑色の30〜40cm程の箱の中から
チケット購入順番を決める、くじを引く。
ちなみに、私は13時開演の公演に、
11時50分ほどに列に並び始め、
24番を引きました。
(余談ですが、列に並んでいる最中は、
いとうせいこうさんの想像ラジオをよんでいました。)

10番毎に、引いた番号順に並び替え、
当日券購入という流れ。


後ほど知りましたが、本日の当日券は
50番前後の人まで購入できた模様。
インターネットで拾った情報によると、
定員の1割ほどの当日券があるとのことでした。


うーん。
FCでチケットとれなかった・・・しょんぼり。
と思っている方もいるかもしれないので、
若干複雑ですが・・・。
(決めうちで、この日しかこられない!っていう方もいるだろうし、
FCでも声高には当日券の購入に付いてはアナウンスされないし。
でもそのおかげで私なんかが当日券の恩恵に預かれたのだけど、
複雑な感情・・・)


余談はさておき、本編について。
ネタばれ、いいよね?(笑)

主人公は、憎み続けてきた父親とその恋人を
かたくなにまで拒み、怒鳴り、
あるいは、無視を決め込むなど、
何はともあれ、1時間50分、シリアスなシーンが続き、
舞台が大きな山場を迎え(父子の邂逅のシーン)、
ラストシーンに出演者の笑顔がのぞいた瞬間、
緊張がほどけて、泣けてきてしまった。


観客席のほとんどは若いお嬢さん方で、
私くらいの年頃の人は少なかったかな・・・
年の功あってか、憎しみや悲しみの気持ちに
感情移入してしまって、
主人公が、どれだけ父親が自分を救ってくれることを切望していたか、
そしてその希望が打ちのめされたとき、
彼を憎むことでしかアイデンティティを保つことができなかった
その切なさ。
阪神淡路大震災を経験した主人公が、
自分の身の上を吐露するシーンでは、涙が止まらなかった。


それから、自分が経験をした事の無い生活を聞くことは
普段の生活においても、興味深い経験だと思うけれど、
父の恋人は元ストリッパーで、そのステージでの経験を
主人公に語るシーンはとても興味深かった。
私も私生活で、知人の元夜の女王様の話を聞いたときに感じた、
自分の身を置く世界の多面性とか、
自分の目に見えている物だけが真実では無いこと、
無意識下に見えるもの見えないものの選別を行うような、
自分は小さな人間なんだな、
って、思うような体験があったからこそ、
あのシーンが響いたのかもしれないけれど。



そもそも、今日の観劇のきっかけになったことが、
主人公を演じる彼の二面性というか、
1人の人間が持つ様々な側面がありながら、
矛盾無く一人の人が成り立ってる、みたいな、
自分内テーマみたいな物が響いての行動だった事と、
松永さんの様な、演劇一本でその道をすすんでいらした方が、
共演者のフィールド違いの活躍を、観てみたい!と想うことって、
舞台での活躍や、彼の人となりを認めてくださっている
ってことだと思うから。


だから、私も私自身のフィールドの事、
がんばんなきゃな!って素直に思えるのでした!
こんな風に観劇という非日常は、
今を生きる自分に帰ってくるんですね。