伝記ステーション   Art Bird Books

あの「夢」はどこからやって来たのだろう?

インディアンのマカー族のクジラ漁のこと inspiration!


最近はNHKと民放の一部をのぞき、どんどんテレビは「くだらない坂」という坂をくだっていってくれているので、無闇に見る必要もなく、ほんとうに助かっています(人によればそれでも自分は見る方らしいですが。たしかに1日1時間半は多分見ているし、日によっては半日程、音を消したままTVはつけたままになっている時もある)。さて、以前はTVにまわっていた時間が、こうしてブログを書いたり、他のことに振り分けられたりできるってわけです。そしてこの動画のように、北米インディアン・マカー族(ワシントン州の海岸近くに居住)と捕鯨(クジラ獲り)のこと、その集団で漁に出ることによる部族の魂をふるいたたせる儀式であり重要な資源にもなってきたクジラ漁、それに対する反捕鯨の立場の大勢のひとたちとの小競り合いや問題などは、大手TVではまず報道したりすることもありませんし、シー・シェパードとの争いのことばかりです(つい先日はアカデミー賞ドキュメンタリー部門で和歌山県太地町の囲い込みのイルカ漁が問題視されたばかりですが)。しかし日本の場合はどでかい捕鯨船で南洋でどでかいクジラを獲る「商業捕鯨」といわれるものなので、上の動画のインディアン部族マカー族の沖合のクジラ漁とは、かなり状況が異なることは一目瞭然です。
マカー族のカヌーにのっておこなうクジラ漁は、3000年もの捕鯨文化をゆうした部族です。19世紀に米国政府とマカー族は、マカー族が定住していたオリンピック半島を引き換えに、唯一、クジラ漁の継続を認められたインディアン部族でした。その後に禁止される(ウィキペディア参照)。その後、なんと70年間にもわたってオリンピック半島も渡してしまったのにくわえ、伝統のクジラ漁もできなくなってしまったのです。人口は激減し、保留地のマカー族は1200人程になってしまいました。
1994年に、マカー族が漁してきたコククジラが絶滅種から外され、カヌーによる伝統漁が再開されます(それでも論争や衝突はよくおこったようです)。捕鯨復活には、全米・カナダの先住民族から祝賀が寄せられたそうです。その後、シー・シェパードがここにも突撃してきました。詳細は、http://ja.wikipedia.org/wiki/マカ族 で、確認してみて下さい。インディアンと捕鯨文化は、知っておくべきだとおもいますので、ぜひ時間がある時に、チェックしてみると有益かとおもいます。日本の「商業捕鯨」の場合ですが、どう考えればいいのでしょうか。江戸の浮世絵史たちが描いたように、かつて日本の沿岸でも、捕鯨は伝統的文化に根ざした、参加した海の男たちの魂を共振させるものだったことはまちがいありません。ところが今はどうなのでしょうか? 南洋までいきクジラを獲る捕鯨は今日も伝統文化だと、素直に言えない気がするのです。上のマカー族のクジラ獲り(かつては日本でも同じような光景があったはずです)とはあまりにも異なります。日本のクジラ漁の今昔は、再度どこかでチェックをいれないと心がもやもやのままです。