「ちはやふる 上の句」「ちはやふる 下の句」感想(超ライト版)
「BE・LOVE」(講談社)にて連載中の、末次由紀原作のコミックを、「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の小泉徳宏監督・脚本、「海街Dairy」の広瀬すず主演で映画化。競技かるたに青春をかける少年少女達の姿を描く。
例によって、前後編まとめての感想。競技かるたという、一般には馴染みの薄いジャンルを題材にしながら、全く知らない人が観ても、おそらく「上の句」の冒頭15分ほどでだいたいのルールと楽しみ方が把握できる親切設計。加えて、居合抜きかガンマンの早撃ち対決を彷彿とさせるスピードと集中力、そして狙った札に果敢に挑む勇気が、物語に下手なアクション映画を越える迫力を齎せている。
また、主人公ちはやをはじめ、登場人物のポジショニングもグッド。それぞれが抱える悩みや想い、あるいはコンプレックスを内包しつつ、それに向き合い、百人一首の句をなぞらえながら、成長していく姿を瑞々しく描く様子は、人物こそ物語の主役である事を十全に理解している証左とも言える。
個人的には、がり勉豆腐メンタルだった机くんが、試合と仲間との絆を通して徐々に逞しくなっていく様と、ライバル校のドSセンパイがちはやに見せたカッコよすぎる行動に、グッと来た。本作最大の強敵であるクイーンの、沈着冷静なパーフェクト才女然とした佇まいと、異常にダサいファッションセンスも完全にツボ。主要キャラほぼ全員に、何らかの見せ場が用意されている点にも注目したい。
おそらく日本でしか撮れないモチーフであると同時に、実に日本らしい、全うな青春ムービー。多少、漫画的にデフォルメされすぎてる部分もあるにはあるが、そこはまあ、ご愛嬌という事で。
ハイ、今回は超ライトに。しばらくこんぐらいの感想になりますけど、どうかご容赦を。
☆☆☆☆★+
松田美由紀さん、久しぶりに観た気がするけど、息子の翔太くんそっくりやな(笑)、星4つプラス!!
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