現実は人為的に(意識的に)、又は必然的に(無意識的に)歪められてゐる。(形而上学ニツイテノNOTE)

これはマルクス主義的な考えから出ている言葉のようですね。現実の歪みというのは資本主義社会の歪みというようなものを指しているのだと思います。吉本が優秀だなと思うのは、制度の歪みを革命で改めようというだけでなく、現実の無意識の歪みというものを考えているところです。それは意識的な制度的な歪みではないんでしょう。もっと人間性の奥から生じているような歪み。人間の宿命のような歪みなんでしょう。いわば永遠の課題のようなものです。