Hatena::ブログ(Diary)

読んだ小説の感想

2012-02-24 下天を謀る 上下/安部龍太郎

[]主人公は戦国武将の藤堂高虎。

世渡り上手で出世したイメージがあったのだが、この小説を読んで印象が変わった。

豊臣から徳川に早い段階で寝返ったのだが、これを豊臣家の中の非主流派(秀長派)が主流派を見限り、徳川についたと考えると分かりやすい。処断された関白秀次の例からも、秀吉−茶々ラインの非主流派への締め付けは想像できる。

読んでいて面白かったし、藤堂高虎は魅力的に描かれている。ただ、恋愛要素はいらなかったと思う。無いほうがスッキリした作品になったのでは?恋愛要素を入れるのであれば、ハッピーエンドにしてほしかった。

2012-01-19 闇の左大臣/黒岩重互

[]石上朝臣麻呂(いそのかみのあそんまろ)が主人公。壬申の乱で敗者側についたものの、そこから臣下最高位の左大臣までのぼりつめる過程が描かれている。

まったく主人公の予備知識が無かった。主人公は壬申の乱では裏切るのだろうと思って読んでいた。敗者側になり左遷され、この状態からどう出世するんだと思っていたら、藤原不比等(ふじわらのふひと)と連携してから出世しまくり。

イメージとしては、現場出身の幹部(石上朝臣麻呂)が二代目社長(藤原不比等藤原鎌足の子)を支えるという感じかな。後半は面白くて一気に読んだ。

2011-12-19 戦雲の夢/司馬遼太郎

[]司馬遼太郎さんの小説はほとんど読んだと思っていたが、図書館で発見。

主人公は、長宗我部 盛親(四国を平定した長宗我部 元親の息子)で、まったく知らない武将で予備知識が無いため、読んでいて楽しかった。ただ、後半になると急に物語の展開が早くなりあっさりと終わってしまった。

史実通りなのだろうが、関が原以後の展開が暗すぎた。

2011-02-16 坂の上の雲/司馬遼太郎

[]年末にNHKでドラマをやっていたので、続きを読む。文庫本の4巻からちょうど良かったので、読み始めたが。久しぶりに読み返しても面白かった。2〜3日かけて8巻まで読み終えたあとは、虚脱感すら感じた。

司馬遼太郎さんが執筆しようとして出来なかった、第二次世界大戦を読みたかったな。

2010-05-05 蘭陵王/田中芳樹

[]面白かったけど・・・。

主人公が完璧すぎて、感情移入がしにくかった。もう少し泥臭く描いても良かったと思う。

そういう意味では、コミカルなヒロインは良かった。

また、ストーリー的にも(史実だから仕方が無いけど)自分の苦手な作品だった。

無能な主君に殉じるよりも、革命を起こす方が読んでいて楽しい。俺の好みだけど。

2010-03-27 史記 武帝記1〜2/北方謙三

[]イッキに読んだ。

中国前漢の武帝の時代の物語なのだが、予備知識がまったく無いので読んでいてとても面白い。

北方さんの歴史物が好きな人にはおすすめ。ただ、史実にこだわる人には向かないと思うけど。

2009-11-26 我、弁明せず。/江上剛

[]昭和初期、三井銀行最高経営責任者だった池田成彬氏が主人公の小説。

中々面白いし、昭和恐々当時の内容も興味深かった。ただ、どうもワクワク感が無かったため、途中で一度読むのを止めたら、続きを読む気が無くなってしまった。暇な時だったら、一気に読んだかも。

2009-11-20 歩兵の本領/浅田次郎

[]昭和45年頃の自衛隊を舞台にした短編小説9本が収録。

作者が自衛隊勤務経験があることは、エッセイの「勇気凛凛ルリの色」を読んで知っていたので、期待をして読む。エッセイのようなユーモラスな内容かと思いきや、当時の若者達の悲しく切ない小説が多かった。

私は、短編小説より長編小説好きなのだが、この小説は短編で色々な若者が主人公に描かれていたのが大変に良かった。

2009-10-22 統治崩壊/江上剛

[]腐敗した銀行が舞台。

この小説は面白い。今まで読んだ江上さんの小説で一番。前半は読んでいて、グイグイ引きこまれた。主人公はほとんど漫画の島耕作だけど、設定が素晴らしい。感情移入して読破した。

あとがきにもあったが、江上さん自身が銀行勤務で思っていたことを、主人公に語らせているのでは?後半の展開は速すぎる。もっと後半の分量を増やして長編にしてほしかった。無能な上司はリアリティありすぎ。

2009-10-18 火城 幕末廻天の鬼才・佐野常民/高橋克彦

[]主人公は、幕末の佐賀藩の藩士

まったく知らない主人公な上、佐賀藩は幕末に強力が軍隊を保有していた位の知識しかない。この物語は武士よりも学者が中心に描かれている。そのため、新鮮で中々面白かった。

残念なのは、明治維新の手前でこの作品が終わってしまうこと。続編があれば読みたいのだが・・・。