人間関係の数値化は自動的に行いえるか

ARTIFACTの加野瀬さんが、人間の距離感を数値化することについて、こう言っていた。

大体ずっと連絡を取ってなくても仲の良い友達とかいる訳で、コミュニケーションにはそういう曖昧さがあり、様々なレイヤーがあるのを、すべて同一線上で扱えると考えること自体が傲慢だ。

ARTIFACT@ハテナ系-コミュニケーションの可視化が起こす問題

けだし加野瀬さんの考えるような人間関係の距離感を測定するシステムが不毛であるのは、距離感を自動的に測定しようとするからだ、と思う。メールでのやりとりは自動的にデータベース化できても、一緒に酒を飲んだ回数を自動的に記録することはできない。現代社会は飲み屋にまで監視カメラがあって誰と誰が話したかが完全に把握されているほど酷い監視社会ではない。だから、たとえ「コンタクトの回数」などの客観的な数値を測定するのであったとしても、トータルな数字を出すためには、手動で入力しなければならない。

自分は、そうやって数値化したものを絶対視するのは愚かだと思うが、人間関係を数値化すること自体が「傲慢」だとは思わない。そういうことをしなければならない仕事もあると思う。ただ、手動入力が必要なものを自動計測しようとするのは「手抜き」であることに間違いはない、と思う。