加野瀬氏の文を読んで頭がこんがらかった件。

加野瀬氏が「文化のグローバリズム」に抗する戦略について論じている。


http://artifact-jp.com/mt/archives/200602/netglobalism.html


で、自分にも文化のグローバル化に抗する戦略なるもののイメージはあった。そこで加野瀬氏の「拡大」と「縮小」の戦略を当てはめて説明しようとしたのだが、頭がこんがらかった。


どのようなことを考えていたのかというと、まず、グローバル化された価値観に戦いを挑む。つまり世間の注目を集めているテーマに殴りこみをかけ、過激な発言をする。そこで侃々諤々の議論が起こることによって自分のサイトの読者層が広がる。


ここまでは加野瀬氏も似たようなことを言っている。しかし、微妙にニュアンスが違う。その微妙な違いはこのあと大きな違いになる。


自分の考えていた戦略では、過激な発言で読者のすそ野を広げたところで退却戦を始めるのである。つまり自分の書きたいテーマやジャンルで、自分の価値観を前面に出す。最初の議論で集まった大多数の読者は離れていくが、自分と価値観、趣味趣向のあった人は残る(かも知れない)


つまり、読者のすそ野を広げたうえで読者をふるいわけていく戦略である。そうすることで世間にその存在を知られたうえで自分の価値観を前面に出すことができると思うのである。


うーん。加野瀬氏の論とは似て非なる。どこが違うのか考えてみた。


おそらく加野瀬氏はひとつの価値観を先鋭化させるか一般に受け入れやすい形にするかということを念頭に置いているのだと思う。これに対して、そういう器用なことができない自分はテーマやジャンルを変えることでトーンの違いを出すということを念頭に置いている。それが違いとなっているのではないか、と思った。