修羅の日記(公開試運転中)

ダイアリーから移転しました

師走の寒空で貨物三昧〜三岐鉄道と貨物鉄道博物館

■12月に入り短いサイクルで低気圧や寒波が日本列島を通り過ぎ。今日は北勢地方も未明から雪が降り始め朝には20センチくらいの積雪になった。

■実は三重県北部は割に雪が降ったりする。日本地図を想像していただくと若狭湾と伊勢湾は琵琶湖を挟んでややくびれた形状をしている。普段は伊吹山鈴鹿山脈がブロックして滋賀県北東部や関ヶ原あたりまで雪が降りやすいのだが、時折、鈴鹿おろしの風に乗って雪雲がやってくる。

■昨夜は風向きが西方向で風の通り道となる関ヶ原あたりから名古屋方面に次々と雪雲が通りすぎ久しぶりの大雪になった。

■先週は九州から長期出張で四日市に滞在中のS兄さん(兄弟とモデラー仲間なのでこうなる)と久しぶりに会うことになった。S兄さんにご連絡いただきながら、なかなか体調が悪かったりして、やっと逢うことができた。

■S兄さん、貨物列車が好きなので当然「三岐鉄道本線」中心になる。コーヒー飲んでから、まず丹生川駅の「貨物鉄道博物館」へ行こうということになった。僕自身も久方ぶりである。しかも「開館日」。

■いつのまにか展示車両が増えていて特にタンク車の充実ぶりが著しい。

三岐鉄道が横を走っているので列車が通るたびにカメラを向ける。うろうろしているだけでも何とも楽しめる場所である。

■S兄さんも大分で育っているだけに津久見筑豊などが近くにあって9600やD50・D60あたりの蒸気機関車の現役末期を知っている同世代。貨車好きになるのもわかる気がする。

■開館日しか見れないが室内にはレイアウトがある。NもHOも地元にちなんだ三岐の車両やJRの貨物列車が似合うシーナリーになっている。

■しかし、冷えこむ日。西藤原岳には雪が降っている。S兄とぶらぶらカメラを向けていると、係の人が話しかけてきて三岐本線の線路工事に伴い展示線路を本線から分離して新設しているとのこと。工事真っ最中。

■軌陸車ならぬ軌陸ユンボ(?)レールに載れるというよりレールを傷つけないための工夫ですかね。

■ここでS兄がバシャバシャと細部にカメラを向けていたのが、「陸軍鉄道連隊九十一式・九十七式軽貨車」。前に訪れた時は西の端に置かれていたが、工事の都合で一時的に台車部分を外して置かれていた。(下の画像は運び込まれて間もない2003年10月に撮影したもの)

■クセモノが揃っている貨物鉄道博物館ではあまり目立たぬ存在ではあるが、いわば珍品中の珍品。形は林鉄の運材台車のようであるが、今でいえば原始的なフリーゲージ・トレイン、あちらこちらで使えるように軌間が変えられるというシロモノである。

■軸にボルトで取り付けられたスペーサーの抜き差しで車輪の位置が変えられる仕組み。連結器はかんたんないわゆる朝顔形のピン・リンク式。ちなみに91式は軌間は1524mm、1435mm、1067mmの三種、97式は1000㎜から1524mmに対応している。1524㎜といえば戦前の陸軍が強くソ連を意識していたことがわかる。

■ということでこの後、東藤原・西藤原と回るのだが、あとで過去の画像ファイルを漁ったら2003年10月にも九州からS兄が来ていて、今回とまったく同じコースを周っていたことが分かった。自分の案内もあまり進歩していない。そういえば木曽モジュールクラブのみなさんが来た時もほとんど同じだったような気がするなあ。(つづく)