CloudStack勉強会 第3回 へ行ってきた
5/27(金)に行われた、CloudStack勉強会へ参加してきました。
前日まで10人以上のキャンセル待ち状態だったけど、急に参加できなくなった人も多かったみたいで、補欠から参加者枠内に、無事入ることができました。
CloudStackは少し前までは知らなかったのですが、OpenStackを調べていたところから、つい最近知りました。
日本では、IDCフロンティアがクラウド基盤に採用したこともあり、注目度が高くなっているようですね。
CloudStackを使ってみよう! – 荒井 康宏(オープンクラウドキャンパス/CloudStackユーザ会)
最初は、CloudStackの概要。主な特徴は以下のようなところ。
- Cloud.com社がオープンソースとして公開しているIaaS型クラウド基盤
- 採用実績が多く、特にアジア圏には力を入れている
- Tata Communications、Korea Telecom、Singapore Telecom等など、テレコム業界でも既に採用されている。
- これって、結構すごいことだと思います。高品質が求められるインフラ部分で、既にこれだけの実績があるなんて。日本は遅れを取っているような!?
- 日本では、IDフロンティアが国内初で、北海道大学の学術システムでも採用。
- Tata Communications、Korea Telecom、Singapore Telecom等など、テレコム業界でも既に採用されている。
- フリーと商用のEdtionがある(比較表:PDF)
- Community Edtion
- オープンソース版。一部のHA対応などを除き、商用Edtionと機能は同じ。
- Enterprise Edtion
- 企業向け。商用サポートあり。
- Service Provider Edition
- サービスプロバイダ向け。商用サポートあり。
- Community Edtion
管理GUIが付いていて、さらに大規模向けを意識しているため、拡張性も高いそうです。
Cloud.com/CloudStackの実績と今後の展開戦略 - Ken Kim(Cloud.com社 Asia-Pacific担当部長)
- 会社概要
- 本社のカリフォルニア70名、インド15名、日本2名(サポート)
- 利用実績
- 全世界で50社以上で採用。
- これは多分商用Editionだと思われる。Community Edtion入れたらもっと多いと思われる。
- ビジネスの半分程度はアジア圏らしい。
- 日本法人の設立も検討している。
- 3/4程度がプライベートクラウド。
- 全世界で50社以上で採用。
- ロードマップ(2011/2Q)
- CloudStackの上位レイヤーに、新しい製品をリリースしていく予定。
- CloudZones
- マルチテナント対応のようなもの。Cloudをゾーンに分割して、それぞれのゾーンで管理できる。
- CloudPortal
- CloudZonesに対応するポータルシステム。
- これらの製品は、基本的には商用Editionが対象。
- ロードマップ(2011/4Q)
- CloudStack 3.0
- IPv6対応
- OpenStack Swift 対応
- CloudStack 3.0
- ロードマップ(2012/1Q)
- CloudDesktop(VDI、RemotoDisplay)
- CloudDR(Disaster Recovery)
- Community Edition と Enterprise Edition との差
- ソースコードは90%程度ほど共有。
- Enterprise Edition が先行して新しい機能を提供、追って、Community Editionでも提供。
- リリースのズレは、内容によって異なるが、半年以内と聞いた。
サービスを提供する企業側にとっては、サポートがあるのは重要なのだと思います。
日本では、まだまだOSSのサポートに対する認知が弱いように思いますが、導入スピードを考えると、お金を払ってリードタイムを短くした方が有益でしょう。
さらに、有償版と機能的に差分がない無償版があるのは、開発者にとっては非常にうれしいこと。検証とかしやすくなりますからね。
Cloud.com社は、そのようなことも狙って、提供しているのでしょうかね。
しかしながら、開発ペースを考えると、この人数でグローバル展開やっているのはすごい。エンジニアが皆優秀なのかな。一度、視察とかさせてもらいたい...
上記以外に、当日はIDCフロンティア社の事例(NOAH)やCitrix社の事例の話などもあり、実用レベルの高さを感じました。
このようなクラウド基盤プロダクトが普及してくると、サービスの提供の仕方だけでなく、開発の仕方なども変わってくるんだろうな、って感じます。
そういえば、導入するにあって、どのようなところで苦労したか、質問しようと思っていたのを忘れていた。
まだ情報は少ないだろうし、ハマった点もあったと思うのだけれど... 今度、機会があったら聞いてみよう!
クラウド基盤プロダクトについては、現在もいろいろと新しいモノが登場していますが、CloudStackの今後は楽しみだと思えた会でした。
CloudStackユーザー会スタッフの皆さま、貴重な会、ありがとうございました!