2005-01-03 アドバンテージ・マトリクス
■[執筆・講演]
ようやく『マネジメント』第2章第2節「外部環境を分析する」を書き上げました。この節の後半部分で取り上げたのは、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発した「アドバンテージ・マトリクス」というフレームワークです。
アドバンテージ・マトリクスでは、「業界の競争要因が多いか少ないか」という観点と、「それらの競争要因が優位性の構築につながる可能性が大きいか小さいか」という観点とによって、事業を4つのタイプに分類します。
競争要因が多いということは、競争の手段が多いことを意味します。つまり、勝ち負けがそう単純には決まらないということです。また、優位性構築の可能性が大きいということは、その競争要因によって他社に対して明らかな競争優位性を獲得できることを意味します。
この2つの軸によって、世の中のあらゆる事業は「特化型事業」、「規模型事業」、「分散型事業」、「手詰まり型事業」の4つに分類することが可能となるのです。
以下、タイプごとの特徴を簡単に見てみましょう。
- 特化型事業(競争要因・多、優位性構築の可能性・大):競争要因がいくつか存在し、かつ特定の分野でユニークな地位を築くことによって、優位性を構築することが可能な事業です。この業界においては、事業全体の規模と収益性との間には相関関係はありません。むしろ、ある特定の分野に強いことが収益性の決定要因となります。専門雑誌の業界や、医薬品業界がこのタイプに該当します。コンサルティング業界もこのタイプですね。
- 規模型事業(競争要因・少、優位性構築の可能性・大):差別化ではなく「規模の利益」を追求することで優位性を構築できる事業です。「シェアの高い企業ほど高収益」という、分かりやすい構造を示します。下手に差別化を試みても、顧客になかなか認められず、むしろコスト高になるだけで終わってしまいがちです。成長期の鉄鋼産業などが典型的な例でしょう。この業界においては、シェアの拡大によって規模を追求することが基本戦略となります。
- 分散型事業(競争要因・多、優位性構築の可能性・小):競争要因が数多く存在するものの、圧倒的な優位性の構築が難しい事業を指します。事業が小規模な段階では高い収益性を維持できますが、事業規模を拡大すると強みが薄れ、収益性を維持することが困難となります。飲食店業界を例にとってみましょう。飲食店の競争要因は、立地、価格、品揃え、サービス、店の雰囲気など、実に多岐にわたります。しかも、これらの要因のどれ一つとっても、決定的な勝利の要因にはなり得ません。このように、地域密着型の事業は多数の企業がひしめく「乱戦業界」となるのが通常のパターンです。
- 手詰まり型事業(競争要因・少、優位性構築の可能性・小):優位性の構築が困難な事業です。過去には規模による格差が存在したものの、小規模企業がすべて淘汰されるとともにコストの低下が進み、大差がなくなってしまう場合に生ずることが多いといえます。このような業界ではどの企業も収益を上げられないため「構造不況業種」などと呼ばれます。鉄鋼業界、セメント業界、石油化学業界などが該当します。何らかの新規特殊製品に特化するか、あるいは撤退を考慮しなければならないといえるでしょう。
このように業界をタイプ分けすることで、自社の属する業界がどのような状態にあるのかがより鮮明に見えてくるとともに、採るべき戦略の基本的な方向性が明らかになります。また、新規参入するならどのような業界か、あるいはその業界で生き残るにはどのような競争優位性を確保すればよいのかといった分析も可能となるのです。
■[時事]
イラン国営通信によると、今夏で任期切れとなるハタミ大統領の後任を選ぶ大統領選挙の投票日は、6月17日に決まった。97年に国際協調路線と市民の自由拡大などを掲げて当選した改革派のハタミ大統領は、憲法規定から3選出馬はできない。保守派支配が強まるなかで改革派が盛り返せるかが注目される。
保守派からは、最高指導者ハメネイ師顧問のベラヤティ前外相、レザイ革命防衛隊元司令官、ラリジャニ前国営放送会長の3人が立候補を表明。改革派からは、モイン前高等教育相が立候補の意思を示しているほか、キャルビ前国会議長の出馬も取りざたされる。
一方、元大統領のラフサンジャニ最高評議会議長や、核交渉の責任者を務めるロハニ最高安全保障会議事務局長の両実力者の出馬の可能性もある。情勢はなお流動的で、候補者の絞り込みが今後も続くとみられる。 *
うーん…。実は5月下旬から6月上旬にイラン入りを計画していたのですが、選挙戦が加熱するようであれば、時期をずらす必要があるかもしれませんね。
おまけに。
トルコ政府は1日、100万リラを新1リラ(=約0.75ドル)とする通貨リラのデノミネーションを実施、全土で新紙幣と硬貨の流通が始まった。欧州連合(EU)への加盟実現に向けた経済改革の一環。2005年末までは新旧両紙幣を併用する。
商店は新旧両額面で価格を表示、クレジットカードの決済も新リラに対応するなど大きな混乱は起きていない。エルドアン首相は1日朝、現金自動預け払い機から引き出した新紙幣で買い物をし「トルコは古い恥ずべきシステムから脱却した」と述べた。トルコ中央銀行は2月末までに流通する紙幣の9割以上を新紙幣に交換する計画だ。 *
トルコも訪れるのですが…。なんだか、いろいろ混乱しそうですね。
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しかし素朴な疑問なのですが、とてもお忙しいそうなのに、どうして毎日内容の濃い日記を更新できるのですか? 1日分を読み通すだけでフーフー言っているのは、きっと僕だけではないと思います…。あ、今、書き込んでいて気付いたのですが、「おとなり日記」の“おとなり”とは、どういう意味なのでしょうか(日付、タイトル、分数のようなものと%があったりします)? では!