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恐妻家の献立表 このページをアンテナに追加

2006-09-25

[]原ファシズムの特徴1 伝統崇拝

以下、『永遠のファシズム』より写経

 1 原ファシズムの第一の特徴は、<伝統崇拝>です。伝統主義はファシズムより古い起源をもっています。フランス革命後の反革命カトリック思想に典型的なだけでなく、古典ギリシアの合理主義に対する反動として、後期ヘレニズム文明において生まれたものなのです。

(中略:以下、後期ヘレニズム文明について)

 このあたらしい文化は<混合主義>的にならざるをえませんでした。ここで言う<混合主義>とは、辞書が示すような、さまざまに異なる信仰や宗礼の形態の合体を意味するだけではありません。そうした合体は「さまざまな矛盾を許容しなければならない」のです。元々のメッセージはどれもすべて知恵の萌芽をはらんでいるものですから、それぞれに異なる矛盾した事柄を言っていると思えるとしても、どれもが当初の真実をなにがしか、寓意的に暗示しているにすぎません。

 結論からいえば、「知の発展はありえない」のです。真実はすでに紛れようもないかたちで告げられているのですから、わたしたちにできることは、その謎めいたメッセージを解釈しつづけることだけなのです。(引用者注:と原ファシズムは考える)ファシズム運動の一つひとつの目録を点検し、そこから主要な伝統主義思想家を洗い出せばすむことです。ナチスグノーシス主義は、伝統主義と混合主義とオカルティズムの諸要素によって育まれたものです。イタリア新右翼のもっとも重要な理論的起源であるユリウス・エヴォラは、グラールの聖杯伝説とシオンの賢者の議定書を、錬金術神聖ローマ帝国とを混ぜ合わせました。イタリア右翼の一部が最近、目録を拡充し、ド=メーストルにゲノン、そしてグラムシを加えることで、度量の大きさをしめそうとしたという事実自体、混合主義の明白な証明です。

 ちょっと興味をもって書架をながめてみれば、アメリカの書店では「ニュー・エイジ(New Age)」と書かれたコーナーに、聖アウグスティヌスまでが並んでいることに気づくでしょう。この聖アウグスティヌスなる人物は、わたしの知るかぎり、ファシストではありませんでした。しかし、聖アウグスティヌスとストーンヘンジがいっしょに並んでいること自体、これこそが原ファシズムの兆候なのです。

エーコ、前掲書、p48-50

なんでもありで、自分に都合のいいところをつまみ食い。批判されると、あの人もこう言っている、この文献にもこう書いてある、君はこれを否定できるのか、と言い張り、矛盾を指摘されても、解釈の問題だ、と逃げる。そんな感じだろうか。

[]ブックオフの本当の怖さ

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060924/1159115873#c

上の記事に、古い学術書は貴重であっても「ブックオフではまず値段がつかない」とあり、コメント欄に「ブックオフは、買取人も値付人も、本自体の価値を知らないようです」という書き込みがあった。

この機会にid:terracaoさんにお約束した、ブックオフの本当の怖さについて書き留めておく。

ブックオフの実態はコンビニ風の大規模な古本チェーン店であって、それ以上のものではない。したがって、出版流通に革命を起こしたなどとかつて喧伝されたが、アレは誤報

かの企業の本当の怖さは、厳しい労働条件(今は緩和されたかも)でも、徹底した実績主義でも、積極的な店舗展開でもなく、古書買い入れの際の評価基準にある。

同社では、従来の古書店が買い入れのさいの目安としてきた、内容(ジャンルや文壇・学界での評価)、著者の知名度、元値、市場での希少さ、などを斟酌せず、もっぱら見た目が新しく見えるかどうかという基準で買い取り値段を決める。これによって、採用されたばかりのアルバイト店員にも、古本の買い取りが出来、効率もアップする。革命的といえばこの点こそが革命的であった。

以下はかつて同社の某店舗に勤務していた私の実体験である。

今から十年ほど前、日にちは忘れた。暑い夏の日だった。

大量に古本があるので引き取って欲しいという電話を受けて、東京郊外にある、取り壊しの決まった古い集合住宅に出かけていった。

呼び鈴を押すと老夫婦に出迎えられた。奥様が冷たい麦茶をすすめてくださったのを覚えている。

ご主人が「戦死した兄の遺品でしてね」と言いながら段ボール箱を持ってこられた。開けてみると、そこには茶色に日焼けした改造社文庫がずらり、そのほか社会科学関係の単行本も、あわせて四五十冊はあったろうか。すべて戦前の発行物である。

本来ならよだれの出そうな、宝の山を目の前にして、私は畳に手をついて詫びた。

「たいへん素晴らしい蔵書で拝見できるだけで眼福でございますが、残念ながら当社の基準ではすべて廃棄せざるをえません。お手数とは存じますが、神田神保町の専門店にでもお持ちください。」

年寄りなので神田まで荷物を持っていけない、あの世まで持っていけないからというご夫婦に、それならば電話帳を拝借、といって地元で唯一きちんとした古書を扱っている古書店の番号を探し出して、こちらならば引き取ってもらえると思います、と申し上げて退出した。

私が退社を決意した時の思い出話である。

追記・ブックオフ彗星の衝突には何も関係がない

あらら−、上の記事に思いもよらぬほどたくさんのブックマークやトラックバックをいただいて仰天しております。

ちょっと言い訳をしておきますと、これを「ブックオフの本当の怖さ」と題したのは、terracaoさんとの冗談まじりのやりとりを踏まえてのことであって、ブックオフコーポレーションの企業体質を批判するとか、そんな大それた意図があってのことではありません。そもそも私は今では近所に出来たブックオフのユーザーですし(売りには行きませんが)。客として行く分には、安いし、きれいだし、便利なものです。

上にも書きましたが、sumita-mさんのコメント欄で「ブックオフは、買取人も値付人も、本自体の価値を知らないようです」という書き込みがあったので、それは現場の店舗にいる人間の個々の資質によるものではなく、同社のシステムに由来するものであることを言いたかっただけです。

私はたまたま人文社会の本に愛着があったので、上のような行動を取りましたが、当時いっしょに働いてくれていたアルバイトさん方には、コミックに詳しい方、音楽CDに詳しい方、もと図書館員で膨大な本の知識を持っている方などがおられて本当に助かりましたが、買い取りや値付けの際には、やはりいろいろと悩んでいました。

もっともコミックやCDはいかに古いと言ってもさすがに戦前にさかのぼるものはありませんし、回転率のよいジャンルの商品の場合は多少古びていても最低価格で買い取って商品化する手もあります。

ただ、私が目にした単行本の場合は、それが出来なかった。職業人としてのプロ意識に欠けると言われればそれまでですが、若かった私は、ああもったいないという自分の感情を優先してしまった。

そういう中年の昔話を書いただけです。出版文化がどうのこうのとか、そんな難しい話をしたかったわけではありません。

だいいち、多くの方がご存じなように、ブックオフ型の新古書店と既存の古書店、新刊書店は実際に多くの地域で共存しており、私の住む近所にもブックオフの大型店舗と、中規模の古書店と、小さな町の新刊屋さんがそれぞれ歩いていける距離にありますが(公立図書館もあります)、どこもつぶれる気配はありません。上手く棲み分けしているようです。

[]明日の予定

詳しくは難しい冗談を言うid:annntonioさんのところをご覧ください。

以下、引用。

<<転送大歓迎>>

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    教育基本法の改悪をとめよう!9・26行動

        〜とにかく何かやりましょう!〜

      http://www.kyokiren.net

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 いよいよ明日26日、安倍政権での国会がはじまります。

 この国会開会の日、全国連絡会では、国会の前にあつまって教育基本法の改悪を絶対にゆるさない!という集会をやります。

(※詳しくは、メールの後半をご覧下さい。↓↓↓)

 これにご参加くださると、とても嬉しいのですが、遠方だったり、仕事があったり、家庭があったり・・・で、思いがおなじでも、この集会に参加できない人もたくさんいると思います。

 そこで、集会に参加されない方は、どんな小さなことでもいいので(もちろん、大きなことでも)、この国会開会の日にあわせて、改悪反対の行動とか、教育基本法について広める行動とか、なにかやりませんか?

 一人でチラシをつくって団地にポスティングするとか、近所の人と話すとか、地元の国会議員にメールやFAXを送るとかでもいいし、何人かで繁華街で街宣をするとか、スーパーの前でチラシをくばるとか、集会をやるっていうのでもいいと思います。

 こんなことやってみよう!っていうのが決まったら、ぜひお知らせくださいませんか?

 行動の内容、時間、連絡先、都道府県名をメールで送ってもらえれば、全国連絡会でもPRすることができるし、ホームページ上のアクション登録フォーム(http://www.kyokiren.net/_action/_0926/reg)より、ご自身で書き込んでいただいてもOKです。

 この日、こーんなにたくさんの人が、同じ思いで行動しているんだ、っていうことを、全国連絡会のホームページで、全国の仲間たちに、マスコミに、国会議員に、そして改悪をすすめようとしている人に、発信していきたいと思います。



♪街宣やチラシまきに便利な、全国連絡会のリーフレット♪

   〜何部でも送りますので、使ってください〜

 http://www.kyokiren.net/_recture/leaf



◆◆◆9月26日、国会前に集まろう!!◆◆◆

 首相最有力候補の安倍晋三氏が、教育基本法「改正」を最優先で取り組むことを表明するなど、事態は緊迫化しています。 しかし私たちは、この改悪を絶対に認めることはできないし、阻止するために、これまで運動を続けてきました。 この臨時国会でも改悪をゆるさないために、臨時国会開会に

あわせて、国会前で集会を行います。反対の世論を示すことこそが、改悪を食い止める大きな力になります。

 ひとりでも多くの皆さんのご参加をお願いします。



教育基本法の改悪をとめよう!9・26国会前集会】

日 時 :2006年9月26日(火) 18時〜19時

場 所 :衆議院第二議員会館前

発 言 :全国連絡会呼びかけ人

     (大内裕和、小森陽一高橋哲哉、三宅晶子)

     国会議員から

     さまざまな立場から、全国各地から

参加のしかた :とにかく場所へ行けば、どなたでも参加できます。

主 催 :教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会

     http://www.kyokiren.net

★ホームページをリニューアルしました!

問合せ :電話/03−3812−5510 

     メール/info@kyokiren.net

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annntonioannntonio 2006/09/25 12:31 三役は、アベ好き、サケ好き、オンナ好きですか。好きじゃなくて「狂い」にかえるべき、かな…

t-hirosakat-hirosaka 2006/09/25 15:13 犬好きじゃなかったっけ?

sava95sava95 2006/09/25 15:13 数年前に引っ越す時、ブックオフに値付けしてもらって仰天したことを思い出しました。売るのをキャンセルし、すべて知人友人に引き取ってもらいました。

sho_tasho_ta 2006/09/25 18:27 ブックオフの話にちょっぴり感動しました。
数年前、実家の父が家を改修するというので古書を一気に処分するさい、岩波の漱石全集と鴎外全集(ともに初版)がブックオフでは値段がつかず、「お前が持っていろ。俺の遺品だと思え」と言って渡されたのを思い出しました。いまは来客に見せびらかすために、応接の本棚の一番目立つところに置いてあります。絵画や写真を飾るよりよほどいいとは思っているのですが、本来の使い方とは激しく違う気もしてちょっとブルーになりますが。。。父ちゃんゴメン。

t-hirosakat-hirosaka 2006/09/25 19:05 >sava95さん、キャンセルが正解です。
>sho_taさん、こんにちは。全集の正しい使い道だと思います。僕は全集は一種類しか持っていませんが、読むときは同内容の文庫本に頼ります。全集版は持ち歩くのには不便ですものね。

terracaoterracao 2006/09/26 03:25 約束を覚えていて頂いて感激です。つまり、ブックオフと彗星の衝突には何も関係がないということですね。安心しました。

t-hirosakat-hirosaka 2006/09/26 15:41 >ていうか、こんなに話題になって大丈夫でしょうか、奥様にばれなきゃいいけれど。
いやほんとに。それだけ身近な話題だったということでしょうか。参ったなあ。

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