「ニンニクラーメンチャーシュー抜き」をなぜ抜いた

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」、たいへんに評判がいいので、どうにも気になって吉祥寺の映画館で鑑賞。
窓口で整理券を配って入場制限するほどの賑わいぶり。観客層は、ざっとみたところでは二〇代が主力か。
ロビーで煙草を吸っていたら、私に向かって目配せして「パチンコとかから入る人もいるんだろうな」との話し声。オイ青年、聞こえてるよ。このオジサンはテレビ放映を見た世代だよ。まあ、そんなことはどうでもいいや。
映画の内容は、ハッキリ言ってご不満。
映像は素晴らしい。美しいと言ってもよい。
アニメーションの動きも、その道の人の評価は知らないが、とてもなめらかで躍動感があり、素人目には2号機が登場する場面の晴れやかさには目を奪われた。
心配していた新キャラのマリも、なかなか面白い女の子で気に入った。
しかし、綾波の「ニンニクラーメンチャーシュー抜き」をなぜ抜いた。おかげでラーメンを食べ損なったじゃないか。せっかく新しくできた店で食べて帰ろうと思っていたのに、すっかり忘れた。
他にも、「恥をかかせおって」とか「ぬるいな」とか、冬月副司令の出番が削られているのもご不満。
全体的に大人たちが丸くなった印象が強い。その代表が加持リョウジ、このキャラクターの危ない雰囲気というのは、シンジにキスを迫るというようなオチャラケではなかったはず。スイカ畑で金八先生
水族館への遠足も、エコだか、弁当男子だか、ああもう、そんなに媚びないでよ、とおかんむり。
チルドレンも丸くなった。
アスカは、オールヌードでシンジを蹴り倒す場面が拝めたのは眼福にしても、なんだか毒が抜けた感じで物足りない。
綾波の吹きこぼした鍋が気になって、晩のおかずがカレーになってしまったじゃないか。そんなにお母さん丸出しでいいのかよ。
バカシンジも、アスカを握りつぶした後で綾波にまっしぐらっていうのは、ちょっとどうかと思う。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を観に行って ・・・絶望した!(半分だけ)http://d.hatena.ne.jp/maremlin/20090629/1246256538という記事に「作品としては素晴らしい。でもそれに乗れない自分が悲しい。」とあった。この筆者まれむりんさんのようにていねいに鑑賞できるほどアニメの知識はないけれども、言葉の上では同感。
ラーメンを食べ忘れての帰り道、吉祥寺の商店街でこんものを見つけたので記念に一枚。

うっぷん晴らしに僕がやったんじゃないですよ。