美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

官僚、そして上に立つこと

妻の本棚にあったので、流し読み。

新編 後藤田正晴―異色官僚政治家の軌跡 (中公文庫)

新編 後藤田正晴―異色官僚政治家の軌跡 (中公文庫)

僕自身、後藤田さんはえらい人だなあと漠然と思っていたが、保阪さんのこの評伝を読むと、まさにノーブレス・オブリージュとしての「官僚道」を行く人だったんだな、との思いを強くする(身贔屓が多少あるにしても)。肌合いとしては、城山三郎が描いた石田礼助と同様だな。要するに「度胸があって、目先のことに汲々としない」人物。
粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫)

粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫)

「昔の人は偉かったな」などと考えることは老化の第一歩だと自覚しているけどね。