美徳の不幸 part 2

Pity is akin to love.

「文化史」担当教員として

僕は現在の職場では「日本近現代史」及び「宗教史」を担当している。同僚が政治・外交・軍事などの固いことがご専門なので、勢い僕はその他の柔らかめの文化史と括られる方の担当なのだが、それを少し意識してこの頃は美術史とか映画史の本を購入することが多い。

「朦朧」の時代―大観、春草らと近代日本画の成立

「朦朧」の時代―大観、春草らと近代日本画の成立

横山大観菱田春草で卒論を書いた学生がいたので。僕は彼らのお師匠さんの岡倉天心は、アジア主義研究の一環として少し調べたことがあった。昨年は天心生誕150周年だったらしく、このような本も出ていた。
別冊太陽209 岡倉天心 (別冊太陽 日本のこころ 209)

別冊太陽209 岡倉天心 (別冊太陽 日本のこころ 209)

僕は絵画にはそもそも疎いのだが、たまたまこんな本も見つけたので購入。
戦争と女性画家―もうひとつの近代「美術」

戦争と女性画家―もうひとつの近代「美術」

女性の戦争協力、というのは前々から言われているが、女性の画家について、僕は全く知らないので。
千本組始末記: アナキストやくざ 笹井末三郎の映画渡世

千本組始末記: アナキストやくざ 笹井末三郎の映画渡世

タイトルだけで購入。裏世界と映画、はたまた映画の裏面史なのか。
「戦後」日本映画論―一九五〇年代を読む

「戦後」日本映画論―一九五〇年代を読む

今年、映画史の卒論を一本指導したが、映画史って難しいですねえ。今回買った本では、これが一番僕の本来の専門に近いか。
事典 日本の仏教

事典 日本の仏教

1項目だけ、僕も執筆しております(「植民地朝鮮の仏教」という項目)。
変わるエジプト、変わらないエジプト

変わるエジプト、変わらないエジプト

ETVのアラビア語講座を見て、そのお美しさに魅了されて以来(笑)、師岡カリーマ先生の本は買っているのだが、彼女のエッセイは非常に硬派なものばかりです。
私のなかの「ユダヤ人」

私のなかの「ユダヤ人」

不明にして、この本の存在を今まで知らなかった。ユダヤディアスポラを考えるために。宮島先生の新刊。一度だけ、先生にお目にかかったことがあるが(宮島先生と、僕の師匠の島薗先生がリーダーの質的調査があったので)、かっこいい方だったなあ・・・。変な動きが目立つようになった今日だからこそ、宮島先生の「正論」を読みたく思った。
町村合併から生まれた日本近代 明治の経験 (講談社選書メチエ)

町村合併から生まれた日本近代 明治の経験 (講談社選書メチエ)

教え子や周りの評判がいいので。僕より年下の優れた人の本で勉強することが多くなってきたなあ。
琉球国の滅亡とハワイ移民 (歴史文化ライブラリー)

琉球国の滅亡とハワイ移民 (歴史文化ライブラリー)

沖縄と移民の関係は前々から興味があったので。
図説|ウィリアム・モリス―ヴィクトリア朝を越えた巨人 (ふくろうの本)

図説|ウィリアム・モリス―ヴィクトリア朝を越えた巨人 (ふくろうの本)

池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福

池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福

最後の2冊は、完全に僕の趣味。モリス柄のカーテンとか、いいかもなあ、とぼんやり思っていたので、簡便な伝記を購入。池永さんという画家の絵はどこかで見たかも知れないが、名前は存じ上げなかった。単純に彼の美人画が好みなので・・・。