第1クール 合同講評会

■内容
10月26日(水)に
後藤スタジオ・中谷スタジオ・石川スタジオ・福島スタジオの
4スタジオ合同での講評会を行いました。
ここでは中谷スタジオの三週間宿題「観察日記」優秀作品の一部を紹介します。



■「観察日記」課題

「宿題課題提出日の翌日から課題提出日以内までの三週間(21日)を継続して、観察日記をつくりなさい」



■優秀作品紹介


永田さんの作品『バーバ』

まず永田さんは同居しているおばあ様のとりとめもない話を
毎日ひたすらに記録しつづけるという日記。
会場には当初微笑ましく見守る雰囲気が漂いましたが、
次第にその画面の濃さに圧倒され、会場のあちこちから感嘆の声が上がりました。
(TA黒田)
〜評)まず見開きに書かれた、
「永田家」の構成図が秀逸なイントロダクションとなっています。
上から下に空間を降り、「バーバ」の話を三週間ききつづけた学生の気力と、
そこはかとなくただよう永田家の空間のありようが、行間から読み取れます。
毎日変わる「バーバ」の衣装も秀逸です。
(中谷)



田村君の作品『小麦神殿』

田村君の作品は小麦で作ったミニチュア神殿を野外放置し、
21世紀間ならぬ21日間でどう遺跡化してゆくのかを観察するという日記。
思いもよらぬ発想に、会場は終始笑いに包まれていました。
(TA黒田)
〜評)笑いを誘いつつ、観察日記の構成として緻密です。
思いもかけない生物が神殿にアタックしてくる様子を描いており、
驚きの観察日記となりました。小学生ははるかに超えたレベルです。
(中谷)


深井さんの作品『Longer』

三つ目は深井さんが毎日自分の影を
文字通り晴れの日も雨の日も写真で記録し続けた日記。
それまでざわついていた会場はその落ち着いた作風に魅せられ
静かに影の変化に見入っていました。
(TA黒田)
〜評)本人はあまり意識していなかったようですが、
影を撮影できない日にも
影を撮り続けようとする行為自体の記録です。
極めてコンセプチュアルであり、かつ美しい作品です。
(中谷)


*作品は本人の了解を得て公開しています。

まとめ TA黒田