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2010-05-05 「勝間和代vsひろゆき」討論はとても大切なことを世に問うている このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

非常に興味深いトピック


重い政治課題が山積のまま突入したゴールデンウイークだったが、ビジネス関連では休業中の会社も多く、IT関連の情報も動いているのは海外関連ばかり、と思っていたら、何とも興味深いトピックが飛び込んで来た。勝間和代氏とにしむらひろゆき氏(言わずと知れた2ちゃんねるの創始者)の対談である。 5月2日にテレビ東京系列のBS放送「デキビジ」で放送されたようだ。ほぼ全編Youtubeに残っているので一渡り視聴することができる。

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にしむらひろゆき氏の勝ちと言わざるをえない


すでに続々とブログ記事も書かれているようだし、Twitterでの議論もまだ続いている。これからどのような議論に発展して行くのか予想もつかない展開だ。そのような中、場合によっては火中の栗を拾うようなことにもなりかねないが、この対談、私自身普段から考え続けていることの核心部分に触れた内容で、いたく思考を活性化してくれる。そういう意味で、世間の注目があたって話題がホットなうちに率直に自分の見解を公にして、できればそれに対する皆さんの意見も聞いてみたいという誘惑にかられた。初めに断っておくが、私は『アンチ勝間』でも『アンチひろゆき』でもない。逆にどちらかに偏った思い入れがあるわけでもない。お二人とも形は違えど、いわゆる『セルフ・ブランディング』という点では日本を代表する存在でもあり、強い『オーラ』には日頃から眩しいものを感じている。先入観があるとしてもその程度である。


事前にほとんどTwitterブログ等の情報も読まず、できるだけバイアスがかからない状態のまま対談を見終わった時の私の率直な感想は、『にしむら氏の圧勝』だった。そしてこの番組は今後勝間氏がバッシングされる絶好のネタになるのではないかなと思った。そして、Twitter等の皆の発言を追うと案の定だ。いや、私の予想を超えて勝間氏を非難する人が多い。勝間氏は早々に自分のブログでその対談についての記事を公開しているが*1、内容に事実誤認があるとの指摘を受けたりしたこともあり、書き込まれたコメントを見てもほとんどが非難の嵐だ。数はともかく内容的には『炎上』と言っていいレベルである。


勝間氏に非難が多い原因の一つは、多少強引とも見える議論の進め方だろう。自分が絶対に正しいという自信がにじみ出ているから、にしむら氏を見下しているような印象にもなり、また議論がかみ合わないことに苛立ちを隠さず、終いには『だめだこりゃ』と議論を投げ出すような発言まで飛び出しては、そもそもにしむら氏のファンも多いTwitterユーザーから見れば不遜と言われても仕方がなかろう。議論の内容以前に、この雰囲気を敏感に感じて反発する人が大変多い。内容自体に対するできるだけ率直な意見を拾うのが難しいくらいだ。



議論の推移


当初勝間氏が用意した争点は、インターネットの『ネット匿名性と誹謗中傷』に関するもので、誹謗中傷をなくすために実名制とし、プロバイダーの責任を重くすべきという立場でにしむら氏を論破すべく論争を挑むが、しょっぱなから議論がかみ合わず、勝間氏はもっと自身が自明の理と考えていると思われる論点に議論をシフトする。その議論の前提となる勝間氏の仮説は非常に雑駁に言えば次のようなものであろうことが対談から推測される。


『日本は衰えたりとはいえそこそこ豊で社会インフラはしっかりしているのに、幸福度調査国際比較で見ると幸福度はOECDの中では最低レベルであること。それは、日本は起業が難しい環境になってしまっており(実際に起業も少なく)若者が閉塞感を感じるような環境にあることが主要な原因で、まして昨今では収入が減っていることも大きい。』


日本は幸福度ランクが低いことと(World Value Survey の調査結果等が著名) *2若年層の起業が少ないこと(Global Entrepreneurship Monitor 2009 Report等が著名)は確かに客観的な事実で、それ自体は間違ってはいない。日本が米国等と比較して起業がなかなか出来ない環境であることも、若年層の閉塞感が強いことも、幾つかの統計から確認されつつある『事実』だと思う。その閉塞感が強い状況が幸福度が低い主要な理由であるというのも(私は必ずしもそうは思わないが)一面の事実だと思うし、個人的な意見としてならさほどおかしくはない。どうやら勝間氏は、2ちゃんねるを立ち上げた起業家でもあるにしむら氏なら、当然同じような意見を持つと考えたふしがある。だが、にしむら氏は乗ってこない。あせった勝間氏は、『若者が起業ができない日本の環境はおかしい/若者はもっと起業すべきだ』、というのはさすがに自明だろうとして、何とか同意を得て、接点をつくろうとするが、これにもにしむら氏はまったく乗ってこない。終いには、日本は幸福度が低いというのは客観的なデータも示しているのだからせめてそれくらい同意できるだろうと迫る。だが、この点に至っても、にしむら氏は統計データがどうかは知らないが、自分は水も安全もある日本は国際的に見ても比較的幸福だと思うと真剣に反論する。


どうやらこのあたりから、勝間氏は本当にお手上げと感じたようだ。そして、『ビジネスパーソンとしての常識に欠ける未成熟な変わり者』とでも思ったのだろうか、明らかににしむら氏を見下したような表情になる。客観的なデータ、主要な仮説くらい自明とする立場から議論をしないのは、ルール違反と感じたのかもしれない。この点、結構長い時間ビジネスパーソンとして経験を重ねて来た私も、勝間氏の持つと思われる常識感、ルール意識というのはわからないでもない。そういう意味では、多少なりとも勝間氏に同情の気持ちもないではない。


だが、やはりこれでは勝間氏に非難が集中するのは無理もないとあらためて感じた。そして、それには自分也に明文化できる理由がある。皆が感じていることと同じかどうかはわからないが(かなり論点がちがうような気もするが)、Twitterブログで表明される数々の意見の背後には、それに気づいているかどうかは別として、私の感じているところと共通する部分が多分にあるように思える。



経済成長=幸福なのか?


この点をあまり安易に論じると、私も『経済成長不要論』なのか? との疑いを持たれかねないが、そうではない。私も継続的かつ安定的なマクロ経済成長を社会のインフラとして維持することは必要だと考えている。だが、少なくとも『経済成長=幸福度』というような単純な構図には無理があると思う。勝間氏とにしむら氏の今回の議論だけでは、勝間氏が経済成長=幸福度アップと考えているとまでは言い切れないとは思うが、『収入アップなくして幸福なし』というようなニュアンスの発言もあり、若者の閉塞感を起業/ビジネスにすぐに結びつけるような発想から見ても、あるいは普段の他の場での発言を拝見しても、幸福度に経済的な要素は不可欠との認識を常識として持っている人であることは確かだろう。だが、これは本当に自明で一般的な真理だろうか。


例えば、今の若年層は、経済が成長するためと言っても、苛烈なマネーゲームや出世争いを肯定しない人が多くなっているし、高度成長期のようなモーレツサラリーマン的な仕事優先の発想もあまりないどころか、しばし軽蔑の対象だったりする。我々が若い頃は、経済成長は礼賛されていたから、多少荒っぽい手段を使ってでもビジネスで成功することを礼賛する風潮もあった。だが、その風向きは完全に変わったというのが昨今の常識に近いのではないか。それに、以前私のブログでも述べた通り、幸福度と国際競争力GDPとは必ずしもリンクしないように見える。中には、内田樹氏のように、金銭が社会の唯一の価値軸となっている日本の現状こそ問題と主張する人もいる。ここでは、『どちらが正しいか』という論争をする気はない。ただ、『経済成長=幸福』という仮説がそれほど自明でも一般的でもないことは指摘しておきたい。

国際競争力やGDPより『幸福度』を上げることを考えるべきだと思う - 風観羽 情報空間を羽のように舞い本質を観る

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客観データは万能なのか?


私自身は、幸福度調査で日本人の幸福度があまり高く見えないことには非常に本質的な問題があると考えている。だが、その理由を探ることは簡単ではない。だから、あまり安易な仮説を構築できないでいる。しかも、調査というのは、誰にとっても明らかで比較可能なデータを入手するために、人間の無数の経験や感じ方、気持ち等の中から計量可能で客観的なものだけを狭く限定して選び取る性格を持つ。そういう意味で本来非常に荒っぽい作業である。このきめの粗いたもあみで掬い取るには、幸福度というような抽象度の高い感情はあまりにデリケートだ。実際、漏れてしまった事実は多いだろう。私に言わせれば、洗練された純度の高い個人の感性で感じ取るのでなければ、実際に起きている心理的事実を把握することなど到底できたものではないと思う。しかも、同じ言葉で言い表した気持ちとて、個々には相当な開きがある。


幸福度調査の事を聞かれて、にしむら氏はあくまで『自分がどう感じるか』ということを重視する姿勢を見せた。実のところ、これこそ、心理的な事実を把握し理解するためには一番大事なアプローチだと思う。統計データをどうこねくり回しても、非常に微妙で繊細な事実を認識し理解することなどできない。まして、事業を本当に成功させるために市場の声を聞く実業家にとっては、このような直覚的な事実を把握できる能力こそ重要だ。今回、にしむら氏に、成功する実業家の本質を見た思いがした。特に、今日のように常識も権威も崩壊しつつある時代には、このような常に謙虚で、感度を澄ましているような姿勢は決定的に重要と言っても過言ではない。もちろん客観的であることにはそれなりに重要な意味がある。特に、沢山の人の同意を取って、出資を仰ぐような必要があれば、客観的なわかり易さは必然である。だが、直観や感性が非常に重要になってきていることを理解できないようでは、にしむら氏のようなタイプの人物を理解するのは不可能だし、起業を成功させるのも難しいのではないか。



『正しさ』を主張する人だけがいつでも正しいのか?


これも非常に微妙なニュアンスなのだが、『正義』や『正しさ』をたてて人を論難したり主義を通そうとする姿勢そのものに潜む欺瞞をこの対談はひどく意識させてくれる。このことは、吉本隆明氏が親鸞上人について語る時に繰り返し出てくる観点でもあるのだが、『正義』を自分の内に持って自らを正そうとするのはよいが、これを外に出して、他人や世間に押し付け、人を裁くようになると、どうにも怪しさと危うさが漂うようになることが多い。そもそも絶対の正義などというものはこの世には存在しないし、正義があるとしてもそれは常に相対的で、状況に応じて変化するものだろう。古今、どんな戦争でも『正義』が唱えられる。戦争というのはいつも『正義』と『正義』のぶつかり合いだ。吉本氏がしばし例にひくのは、禁煙/嫌煙だ。煙草が体に良くないから禁煙しようと個人が考えるのはいい。だが、これを権利として『嫌煙権』を他人に強要しようとすると、どこか窮屈でいたたまれなくなることを感じたことはないだろうか。これが悪いことと断じるつもりは毛頭ないが、どこか全面的には納得できない微妙な欺瞞があることも少なくない。(相手を折伏して満足感を得たい等。もちろんこれは、心から相手を思いやる等、動機と進め方次第で心から納得できるようにもなる。)まして、昨今の日本は、安心/安全の旗頭の下に、徹底的に正義を押しつけ合い、社会全体が非常に窮屈になっている。私などこれこそ幸福度を下げる重要な要因の一つなのではないかとさえ思うどんな細かいことでも始終『善』や『正義』でお互いを責め合う社会に私は住みたいとは思わない。


通常、マスコミに出るような人は、ほとんどの場合『正義』と『正義』をぶつけ合っているため、このような感情を抱くことは稀だが、にしむら氏のような人が出てくると、時に非常に鮮明にこれを意識させられる。私は彼が『正義』や『正しさ』を人に強要するのを見たことがない。むしろ『悪人』然としている。(まさに『悪人正機説』的?)だが、とても心穏やかでいられる。そして、『本当に大事なことを話すに足る人』、という気がする。



勝間バッシングが目的ではない


少々勝間氏に辛口になり過ぎたかもしれない。私は勝間氏の持つ自分で自分の道を切り開こうとするバイタリティはたいしたものだと思うし敬意を感じることもある。だが、勝間氏が代表するように思われる『ビジネス常識』の持つ問題は今の日本が深みにはまって身動きできなくなっているわりには非常に気づきにくく、問題としても取り上げられにくい大問題だと私には思える。結果的には日本の経済的な衰退にも繋がっていると思う。このような機会でもなければ、私のようなものが主張してもなおざりにされてしまうことも少なくない。そういう意味では、このようなキツい役割を演じていただいた勝間氏にも感謝しつつ、このブログを読んでいただいた皆さんのご意見も是非伺いたいものだ。


<ご参考>

ななしのいいたい放題 : カツマー×ひろゆき 2

勝間和代vsひろゆき雑感 - FutureInsight.info

【ネットの匿名性】 勝間 vs ひろゆき、について思うこと。:ASSIOMA:オルタナティブ・ブログ

勝間和代ブログ「2chはIPの開示に積極的であるというひろゆきさんの注目発言について」を高木浩光氏が検証したまとめ - Togetterまとめ

勝間vsひろゆき後の起業論まとめ - Togetterまとめ

勝間 × ひろゆき 対談に見るYoutubeダダ漏れの限界。 - Togetterまとめ

akoako 2010/05/05 20:58 >『正義』や『正しさ』をたてて人を論難したり主義を通そうとする姿勢そのものに潜む欺瞞
なんだか印象に残る一文です。
勝間さんは「若者が起業できる社会こそ幸福でそれを目指していくにはどうすればよいか」という議論を進めたいのに
博之氏が「別に現状でも十分幸せじゃん」と言ってしまうので議論がかみ合わなくなっている。
ホントはこの時点で終わりなのですが、「よりよい社会」というのを押し付けようとしているのが見てとれましたね。
こういうのってまさに
>徹底的に正義を押しつけ合い、社会全体が非常に窮屈
になる原因なわけですね。
ちょっと頭がすっきりする内容のブログでした。

えじえじ 2010/05/06 08:41 ブログ内容 激しく共感しました

経済成長=幸福
この図式が間違ってるから話がかみ合わなかったんだと思います
私も勝間氏のバイタリティーや切り開いて行こうと言う姿勢は大好きです
ひろゆき氏は、今回の件で初めて知りましたが非常に頭が良く、且つニュートラルな感じでとても興味 好感を持ちました
数々の裁判を、無視しているのも、少しわかる気がしました

時代を象徴しているようなトピックだと感じました

kanekomeganekanekomegane 2010/05/06 10:29 浅い意見だと思いますが、個人的には
「幸せかどうかの物差しを勝手に決めようとするな」
「不幸でなければ幸せ」ってことでいいじゃん。
と、あの映像を見て思いました。

木村健吾木村健吾 2010/05/06 19:23 「幸せかどうかの物差しを勝手に決めようとするな」
「不幸でなければ幸せ」ってことでいいじゃん。
と、あの映像を見て思いました。

↑こういう考えの人を「ゆとり」って言うんでしょ?

何も無い事実を並べるだけの老けた若者を支持する人が多いね
日本は海外からの指摘通り「老人国家」ってことか・・・

通りすがりさん通りすがりさん 2010/05/06 23:27 楽しく読ませていただきました。
そういえば作家森博嗣の言葉にもこんなのがありました。

責任感の教訓
正義感と責任感のある人は、正義感と責任感に溢れた発言に尻込みするものである。

通りすがり通りすがり 2010/05/07 06:33 【何故、勝間氏の反省の言葉が、批判者に対して、イマイチ落とし込みが効いていないかの理由】

件の放送を観て、はなはだ不快であるから、今後マスコミに露出しないで欲しいという思いが、批判者の気持ちの大半を占めているにもかかわらず、勝間氏はその点について…

○「次回以降のデキビジその他の仕事で、今回の問題点を踏まえて、改善をしていきたい所存です。」

○「次回以降の改善をもって、実際の反省を行動に変えていきたいと思います。」

と、ある一つの必要な前提を巧みに飛び越えて発言しています。

視聴者に対しても不快感を与えたと猛省し、その上で謝罪する気持ちが真実あるなら、ひろゆき氏に対してだけでなく視聴者宛にも、「もう一度チャンスを下さい。」とか、「1年間は勉強し直してきますので、降板します。」とか、「未熟ですが出演を続けることをお許しいただければ幸いです。」とかの言葉が、ひとつ前に必要なはずです。

そこは上手にスルーしている。

そもそものマスコミの存在意義を鑑みると、最優先で視聴者への謝罪と進退伺いがあってしかるべきですが、そこが欠落している。

結局君たちに対してだけは、、謝罪した体だけを巧みに作り上げて、その実、そのような反省の気持ちは、さらさら持ち合わせていない、ということが露呈しています。

誰かが「番組スポンサーに不買運動を起こす。」と書いていましたが、まさしくそのくらいの反意を見せないと、この人は君達への謝罪は一生しないと思いますよ。

まだ、現時点では、みんななめられていますね。

相当な経済的実害がない限り、この人はそう簡単に謝るような人ではないと、大人ならあのVTRを観てそう感じるはずです。

toshi_zotoshi_zo 2010/05/07 08:54 私は、もともと勝間さんには興味がなかったし、ひろゆきさんも2chのひとだったっけ?という程度の認識しかなかった者です。

両者に対して、何の思い入れもない者として、思ったことを書かせて頂きます。

そもそも論として、現在の経済学自体、たかだか200年の歴史しかない底の浅い学問であり、どちらかというと産業革命以後に資本家中心の体制を維持するために後付された屁理屈みたいなものと思っています。

そのような学問を拠り所として幸福論を論じること自体に意義が果たしてあるのだろうかと思うのです。

従って、出発点からして的を外した議論に挑んでいる勝間さんは論ずるまでもないと思います。

では、ひろゆきさんはどうなのかと考える時、私は非常に残念に思えるのです。

あれだけ的確に反論する力があるのなら、もっと建設的に議論を進めても良かったのでないでしょうか。

まぁ、論破される度にテーマを変えてしまう勝間さんの責任と言ってしまうこともできるのでしょうが、ただ、平行線で終わらせてしまった責任は両者にあると思うのです。

得るものがあったとするならば、勝間さんのように現代経済学を出発点とすることの限界を明るみにしたという点でしょうか。

でも、そんなこと、既に判っていた事だしなぁ。

最近コーヒーが旨い最近コーヒーが旨い 2010/05/07 09:54 >にしむら氏はあくまで『自分がどう感じるか』ということを重視する姿勢を見せた

これを文字化したあなたの感性へ敬意を送ります。

従来の日本人的気質では、この『自分がどう感じるか』は単なる身勝手と捉えられがちでした。
しかし私見ですが最近の日本人は、孔子の「七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず」へ
徐々に近づきつつあるように思えます。『自分がどう感じるか』に沿って行動しても、著しい
非社会性になることはない。そんな人々が増えてきているように私には感じられるのです。

『自分がどう感じるか』に沿うと自己中へ傾く人は、データ等の客観性に縋ろうとする。
『自分がどう感じるか』に沿っても利己性を免れる人は、自分の感性を軸に人生を歩んでいける。

私はこのように感じています。

pica2000pica2000 2010/05/07 11:03 幸福度の最低ラインの人たちが自殺という行為にもっとも近い人たちだとするなら、
それらの人々にとって、ひろゆきのある意味達観した考えというのは、大きな力となり明日への活力になる。

それに比べて勝間氏のような不安商売、危機感商売は幸福度の最低ラインの方々をさらに追い詰めることになる。

自殺者のデータが毎年証明するように多くの日本人は脆くて弱い、だからもっとひろゆきのような考えを広めてもいいと思う。
経済成長・自己実現・成功、そんなことや、不安商人の方々にとっては都合の悪い考えかも知れないが、自殺はもっと少なくていい。

aikawaaikawa 2010/05/07 12:03 多くの人々にとって「あなたはどうしたら幸せと感じるか」というのは
答えにくい問題だと感じます。
そして、上記質問に対して「より多くの金を稼ぐこと」というのは
分かりやすい指標になると感じます。
それによって「我慢」しなくていいことが増えるし、
何より他者と比較する際に便利ですから。
結局のところ多くの人々は「自分がどう感じるか?」だけでは自信がないし、
完結しない。

勝間さんが自分の主張に固執しなければ、もっと深い対談になった可能性が
あったのに、、、。
そんな印象を受けました。

 2010/05/07 13:05 首筋がゾクゾクする程的を得た解説ですね
これからも楽しみにしています

kimurakekengokimurakekengo 2010/05/07 13:11 富裕層や政治家に「貧しくても不幸じゃないよ、アフリカの人を見てればいいよw」
なんて、貧乏でも誇りを失ってない人間が言われたらブチ切れると思うけどね
こんなこと言われて有難がる貧乏人が新興宗教に嵌って身ぐるみ剥がされちゃうんでしょう

malarkmalark 2010/05/07 13:50 ひろゆきさんには、議論に対する真摯さが感じられました。
勝間さんは、主導権を握り勝利を収めたいだけにしか見受けられませんでした。
ひろゆきさんが議論に乗ってこないと幾度か書かれておりますが、勝間さんの問題提起に対して「そもそもそれが問題なのか」という"乗り方"だっただけでしょう。乗ってこなかったのはむしろ勝間さんのほうではないかと感じました。

nomonomo 2010/05/07 15:26 この人たちの信仰、哲学、死生観はどうなっているのでしょうか。
日本に今欠如しているのは、これらに対する教育だと思います。

キリスト教、儒教、仏教、イスラム教これらの教え、
ニーチェ、ゲーテ、ソクラテスなどの哲人の教え、
松下幸之助、稲盛和夫などの実業家などの講話

上記の教え、知識、知恵があれば、このような議論にはならなかった
でしょう。
でも、人間の中に天国と地獄が同居しているのですから仕方がないでしょう。

氷河期世代氷河期世代 2010/05/07 15:45 戦中時代は皇国のため、戦後の経済復興期はお金のため・・・特定のイデオロギーに染まって思考停止してる間は気持ちいいんでしょうw
経済成長至上主義路線で日本が中国に対抗するのは不可能なのだけど、
勝てない戦線に突撃せよっていうのは馬鹿なんじゃないのかな。誰とは言わないけど。

私は”経済大国ニッポン”が崩れ去った時期が本当に人間らしい国になる機会だと思います。
もとい、みんなが社会について考えるようになる機会と言うのかな。若干上から目線だけど。
年間3万人の自殺者を出しながら、ハリボテの経済大国を維持することに意味があるのか。
手に入れてない理想を言うより目先の現実を何とかしましょうよ、と。
事実、大半の国民は貧乏じゃないですか。経済は収縮する一方じゃないですか。
今後の見通しは暗いじゃないですか。
自公政権には無理だったが私たちなら事態を好転させられると自信満々だった民主党の政治家はただの全能感が肥大化したホラ吹きだったでしょ。

自己責任論者は自分の物差しで社会全体を論じがちだけど、あなたの常識でマクロの問題が解決したら苦労しないって。
私はこうだった、だから社会もこうなるはずだ、で社会がうまくいくのならシムシティが上手い奴でも総理に据えとけよw

ひろゆきの言うとおり生きていくために必要な条件が揃っていたらそれでいいと思う。
それすらない国のほうが多数なんだし、今後の日本の課題は条件が悪化する中で何とか生き延びる事なんだから。成長路線はもう詰んでる。無理。

ひろゆきはポスト経済大国日本の時代を見ていて、相手は戦後の経済成長至上主義から抜け出せてない。言わば『時代遅れ』・・・

たまにはたまには 2010/05/07 16:36 概ね考えていたことと似ておりましたのでコメントさせていただきました。
ただ、小生とちがって、明文化されてる点ですばらしいと思います。

本当に、勝間が「経済成長=幸福度」と考えているかどうかわかりませんが(普通だとそうは思わないので)、彼女のセルフブランディングの功罪とでもいった方が適当だなあと感じました。これまで、「お金=幸福」で大衆を煽り、それによって多くの賛同者を得ることができた「セルフブランディング」自体が、自身の言動を狭めているみたいで窮屈そうにみえました。
勝間はいわゆる「紋切型」の議論が多かったですしねー。

むくどりむくどり 2010/05/07 17:13 はじめまして、非常に面白く拝読いたしました。

>『正義』や『正しさ』をたてて人を論難したり主義を通そうとする姿勢そのものに潜む欺瞞
この一文は非常に的を射たものであると感じます。

この欺瞞は、ネット内でとてもよく浮き彫りにされていると思います。
不用意に軽犯罪について書いたブログが炎上したり、特に2ch等の匿名掲示板で喫煙者が蛇蝎のごとくに攻撃されたり。
「正しさ」が、他者を攻撃するための武器として扱われている場面が、非常に多く見受けられる気がします。

「権力」「暴力」といったものが(表向きは)用を成さないネット上で、
言っていることの「正しさ」だけが力たりうるというのは、ある種理想的なのかもしれませんが…

今回の勝間さんの件でいくならば、「幸福を目指すのは正しい」「経済成長を目指すのは正しい」という武器が、
ひろゆき氏が受け流したことで機能しなかったように感じました。

氷河期世代氷河期世代 2010/05/07 17:22 ひろゆきに共感する立場としてもう一つ言うと・・・

>『まして、昨今の日本は、安心/安全の旗頭の下に、徹底的に正義を押しつけ合い、社会全体が非常に窮屈になっている。』

かなり引いた目線で言うと、これも「水温が上がってきたお湯につけられた茹で蛙がワーワーわめいてる」図なんでしょうね。集団ヒステリー状態というか。

今後、経済成長であまり利益が見込めなさそうな国で「経済成長が正義!」って言っても理想と現実のギャップに苦しんでジレンマに陥るだけでしょ。
そんなジレンマの解消を押し付けられるほうはたまったもんじゃ無い。

企業に人材育成の余裕がなかったのは理解してますが、新卒の時から『やった事がない仕事もプロ並みに出来ないとおかしい』と頭のおかしい要求を突きつけられてた側としては。

もう経済成長路線は無理なんです。負け戦は苦しいに決まってますよ。
じゃあ攻める方向を変えるしかないでしょ。

ていうか、経済成長至上主義な方々は、なんで経済成長が目覚ましい新興国に行って商売しないのか理解に苦しむ。

HUSUMAHUSUMA 2010/05/07 17:45 なんでこんなバカみたいな記事に人が集まるのか謎。
いい記事はこう言うブログの陰に隠れている。

最近コーヒーが旨い最近コーヒーが旨い 2010/05/07 18:47 ちょっと長すぎたので、もう一度書かせてください
済みません。

世間の目に頼ることで自己肯定をしてきた古い世代が、
己の感性による自主自立を獲得しようとする新しい世代を、
怖がっている。

簡単に書くと、私はこんな印象を受けました。

冬彦冬彦 2010/05/07 20:33 そもそも 勝間さんは 研究者であり
   ひろゆきさんは 実践者であります。

ただ 勝間さんは 番組進行のために しっかり準備されたことと思います。
それが ひろゆきさんを理解しておくという前に 世論の評価を優先して事前準備されたがために
ひろゆきさんの個性を理解せぬまま ご当人と接したから こういう結果になったのだと思いました。

ひろゆきさんは 実践者です。失敗も成功も 他所の動画でも わかりやすく 表現されています。

勝間さんは 一歩引いて 「聞く」 という姿勢が見えなかったので
勝ち負け云々と ネットでは 騒ぎますが 仕方ないかも しれませんね。

実は 勝間さんの持論の正当性だけを 訴える 番組なのかもしれません。

まつもとまつもと 2010/05/08 02:29 楽しく読ませていただきました。僕は、浅い理解かもしれませんが、自分の感じたことと少し違ったので意見させていただきます。

ブログ主さんの観点は、勝間さんが世にはびこる『ビジネス常識』を体現したのに対し、西村さんがしかるべき疑念をつきつけたというようなことだと読みました。(違ったらスミマセン)
しかし僕は、西村さんもやっぱり『ビジネス常識』には則っていて、むしろ、勝間さんのそれが非常に甘いものだったために議論が空回りしたという印象を持ちました。

勝間さんは明らかに、ゲストと議題の両方について勉強不足でした。2chのことも誤解したまま議論を進めようとしています。彼女は客観的データを重視する『ビジネス常識』はありましたが、それはとても皮相的なものでした。(西村さんも必要なときはデータ中心で説明すると思います。状況に応じて、個人的感想も重視するだけではないでしょうか)
本来、限られた時間で建設的な話し合いをしようと思ったら、議論相手の立場を下調べし、必要であれば事前に議論の前提条件(社会の幸福を何で評価するかなど)を摺り合わせておくなど、下準備も『ビジネス常識』の一部であると僕は思ってます。
ゲストに呼ばれた西村さんにしてみれば、自分が全然賛成できない前提を、勝手に前提条件として話を進めようとされたのですからイチイチ訂正を入れざるを得ない。彼が建設的な議論を拒んだのではなく、勝間さんの『ビジネス常識』が甘すぎて、議論が成立しなかったのではないでしょうか。
二人の場合、口調と態度のコントラストが強かったので、何か根源的な対立があるように見えるのですが、実際はそうじゃなく、基本的な準備を欠いていたことが問題だったと思います。
長文でスミマセン。

emoemo 2010/05/08 09:14 今の若者の間に広がっている閉塞感は、”夢を追い求めましょう!サラリーマンになるだけが人生ではないですよ”と無責任な生き方を広めたマスゴミの責任が大きいと思う。ましてや、今なぜ、起業か?起業しやすいかどうかが幸せの尺度であるわけはない。
若い人たちに伝えたい。まずは一生懸命働いてみてくれ。経済力=幸せではないが、幸せを感じる最低限の経済力というものはある。その手段が、起業であっても、サラリーマンであっても、自営業であっても、なんでもいい。ただアルバイト(フリーター)のような不安定かつ責任のない職業では、その対価はしれているし、その先に待っているものは、やはり閉塞感でしかないだろう。
くれぐれも気をつけてもらいたいのは、格差社会の頂点で胡坐をかいているマスゴミの意見にのせられてはいけない。自分の頭で考えよう。そして身近にいる親兄弟、友人とよく話をしよう。

がらくた愛好家がらくた愛好家 2010/05/08 09:39 私は、多様性を受容できる社会に、成熟した奥深さと豊かさ、幸福さを感じます。

emcafeemcafe 2010/05/08 11:34 今回の件は、ネットを巻き込んだ議論では、いろんな意味で聞くに値する内容だったと思います。
ところで、YouTube動画削除されていましたね。著作権上仕方の無い処置とは思いますがTV TOKYOさんも、もう少し懐の深さがあっても良いと思います。

masa193masa193 2010/05/08 12:59 >バイタリティはたいしたものだと
ずいぶん偉そうな発言だなw

Kogoto_oyajiKogoto_oyaji 2010/05/08 13:53 件の対談は、編集前のUstreamでも拝見した。勝間氏もヒロユキ氏もよく知らないし中立の立場である。
彼らの議論で話題になったのとほぼ同じ内容の議論が、NHK総合の5月5日放送の「日本の、これから」で
なされていた。既に「(年齢的に40代以上の)大人になった人」と「これから大人になる人」との
議論であった。結果的に、勝間氏とヒロユキ氏との間のすれ違い議論と同じことの再現だったように
思えた。つまり、そこそこ幸福感が有れば、そんなに頑張らなくていいじゃん〜 というのが
若者たちの感覚。
カツマーとか2チャンネルという背景を除き、純粋に議論の中味を見れば、今の日本の世代間の
考え方の違いを浮き彫りにしているように見える。これは日本の将来にとっては結構重要なこと
かも知れない。

ともとも 2010/05/08 22:03 その番組見逃してしまった。。。
ただこの記事には共感を覚えました。。。
ありがとうございます。

りういちりういち 2010/05/08 22:39 つくられたバラエティと違ってひさしぶりに「本当に」面白い番組でした。
勝ち負けで言うなら西村氏の圧勝でしたが
どうしても彼の「へえええ?」という相槌だけは自分的にはいただけなかったなあ・・
あんまりそういう意見はないようだけどそのへんは皆さん気にならなかったのだろうか?

kumatarou3rdkumatarou3rd 2010/05/09 05:43 勝間さんって、考え方が古いというか、三つ子の魂百までで未だバブル思考そのものなんですね。いい大学問のは教養を学ばなくていいらしいw。ニーチェとか、レヴィ・ストロースやら勉強したり学ぶ機会がなかったんですね。せっかく高い金だして大学行ったのに保険体育しかやってない団塊脳やバブル脳ってかわいそう。ある種の社会的虐待の被害者ですね。

alifeclubalifeclub 2010/06/16 21:09 とても共感致しました。。。
勝間さんはどこかいいか悪いか、日本人ぽくない思考回路をしている。

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