よはくのてちょう

手帖の余白に書くようなことを

「犬は勘定に入れません」コニー・ウィリス/大森望・訳

大好きな小説のひとつに『ボートの三人男』(ジェローム・K・ジェローム・著/丸谷才一・訳…中公文庫)があります。
イギリスの紳士たちが小さなボートに乗ってのん気な旅をするというユーモア小説です。
読んでいるだけで気持ちが楽になる本です。
表題は「三人男」ですが、実は犬もお供でついて来ているのに、勘定に入っていないのです。

今回の作品はその『ボートの三人男』のパロディ?
それだけで『三人男』ファンのぼくとしては食指が動いてしまうのです。

お話は、現在の史学生がタイムトラベルで歴史を縦横に駆け巡るという展開のようです。
どうやらその際に三人男と出会うようですが、どんなことになることやら。

・・・と読み始めましたが、
めちゃくちゃ楽しいです。

ヴィクトリア朝英国へ静養に出かけただけの(はずの)学生の双肩に世界の命運がのしかかる?
SFでミステリでラブコメ
猫と犬とキャラクタたちがとっても魅力的。

(2005年06月12日読了)