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2006-03-20 観戦レポ:五輪・男子(2)/ジェフリー・バトル

今日から世界選手権(結果はこちら)ですが、その前にオリンピック(結果はこちら)。

SP・FSそれぞれで転倒4失点、FSのループが2回転で4失点、どれかがなければ銀メダルだったか。最後のCCoSp3は、アプライトのチェンジエッジをミスしてレベル4ならず。

両利きのススメ

シングルの選手を見ていてよく感じるのは、先の動きが読めてしまうんだよなということです。例えばサッカーでボールを触るのがほとんど左足だとか、あるいは野球でカーブを投げた後は必ずストレートだとかが分かっていたら、守りやすいし打ちやすい、また見ている方もそれではつまらないでしょう。

フィギュアスケートは対戦競技でないのでそうした駆け引き的な面を求めるのはおかしいかもしれませんけれど、その選手が動きやすい方向へ動きやすい方向へ(左回りの選手であれば普通、左回りのフォア=右回りのバック>左回りのバック≫右回りのフォア)進んでいく傾向が強いために、結果として単調なプログラムになっていることが多いように思います。

そこで、ジェフリー・バトルのFS。男子FSではジャンプ要素を8つも入れないといけないので、必然的にある程度の制約が加えられますけれど、彼は上の4つの方向をバランスよく行うよう工夫しているなと思います。例えば、最初のジャンプへのアプローチとして、右奥のコーナーを左回りのバックで滑ってきた後、右回りにターンしてフォアに向きますが、これは右回りの選手(エマニュエル・サンデュなど)が通常行う動作ですね。

こうしたバランス感覚はステップシークエンスでも活きていて、右回りに回転しようとするとトウで跳びはねるような感じになってしまう選手も多いですが、彼は左回りと同じようにエッジを使って滑らかにできています。

そういう面がPCSでもっと評価されていいように思いますが、滑りの自由度の高さは表現力の高さにつながり、結果としてSS以下で高い値が出てはいます。


観戦レポ一覧

むふっむふっ 2006/03/20 10:37 初めて投稿させていただきます.このサイトのおかげで,今シーズンはスケート観戦が有意義になりました.ありがとうございます!
バトル選手について,2005-10-05 のコメントと併せて,大変参考になりました.どうしても小粒な印象が拭えずジャンプのミスも多いので,個人的には好きになれない選手なのですが,tac3g さんのご指摘の通り,この選手が 4分半の間にリンクに描いてみせる図形の個数,多彩さ,複雑さは,圧倒的です.ジャンプやスピンなど各エレメンツへの導入も,エレメンツ実施の準備を超えて独特のターン・ステップが組み込まれており,バトル選手の「先の動きが読めない」素晴らしさとそこから来る緊張感には,この競技の原型を見る思いがします.
トリノでの「サムソンとデリラ」では,当初のグールドのピアノバリエーションで使われていたのと同じ要素が,曲想にあわせて上手に組み替えられ,ドラマチックな効果を上げていることが興味深かったです.振付師も,これほど多様に滑れる(そして上体の動きも洗練された)選手のプログラムを組むのは,楽しいのだろうと思います.
今後も,この選手について気が付かれたことがありましたら,ぜひ公開していってください.私にとっては,ほんと「奇妙な」選手なのです.よろしくお願いします.