天使の分け前/ケン・ローチ監督

先週末にシネリーブル梅田で見て来ました。はじめて行ったのですが、いい映画館ですね。画面はちいさくていまいちですが、なんだか商業感が妙にないのがいいです。なんだか高校の情報室で見ているような感覚。そういえば、一緒にいった友人は高校の同級生でした。彼はケンローチのファンで、ちょうど『ケス』のDVDも貸してくれました。
さて本作ですが、映画ファンのなかでは賛否が分かれているようです。ケンローチ作品に似合わないコミカルなやりとりや、どうしようもない下ネタが不評を生んでいるように思います。正直、下ネタ部分は明らかな減点ポイントだとは思いますが、そんなことよりも舞台の風景の美しさや心情表現に目がいく映画だと思います。スコッチをたしなむシーンも、そのちょっとした表情の変化にぐっときます。急展開ですすむ後半とラストシーンは、友人曰く、これこそがケンローチからの『天使の分け前』だ、とのこと。ドヤドヤで話してましたが、そんな気もします。スコッチが好きな方はいかがでしょうか。レンタルビデオでウィスキー片手に見るのが、ただしい見方だと思います。見所は、ありえないくらい速い「まじダッシュ」のシーンです。