コミック版「UN-GO 敗戦探偵・結城新十郎(1) 」&「UN‐GO 因果論」

 UN-GOのコミカライズ、二冊同時発売。いそいそと買ってきました先週いそいそと。
 メイトで買ったので、山積み平積み多面置きを見ることが出来て、幸せ。普通の書店では、なかなかお目にかかれないでしょうけれど。

 どちらもなかなかに読み応え有り、ファン必携のハイ・クオリティなコミカライズで、嬉しい限りでございます。

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UN‐GO 敗戦探偵・結城新十郎(1) (カドカワコミックス・エース)
 山田J太による、TVシリーズ本編のコミカライズ。第一話の冒頭は、脚本集の準備稿と比べてみると面白い、かも。アニメ本編と同時進行で制作が進んでいたんだなあと。
 それ以外は、基本的にアニメに忠実な内容で、素直にコミック版に落とし込んだ感。ただし、UN-GOという作品そのものが「素直」じゃないものなので、そのイメージを保ったままコミカライズされているのは、実は妙手。マンガらしい表現をきっちり取り入れた上で、作品の、キャラクターの魅力を、しっかりと描いている。
 ことに第二話「無情のうた」は、はっとさせられる場面も多く、単体の作品として充分に魅力的。
 絵柄はアニメ本編とは若干異なってはいるけれど、雰囲気はきちんと踏襲して、さしたる違和感もなく、むしろ梨江の可愛さが際立っていたりして。良コミカライズでした。

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UN‐GO~因果論 (カドカワコミックス・エース)
 キャラクター原案のふたりによって手がけられた、三つ目の「因果論」。映画版とも小説版とも違って、本編の時間軸上に組み込まれており、パラレル度合いは一番高いかも。実際、ノイタミナが13話あったら、こういう形になった可能性が高かったのかな。
 パラレルとして、世良田の扱われ方が実に美味しゅうございます。由子と新十郎と、三人組で幼馴染だったとか、なにそれ面白すぎる設定。しかし由子は因果と別天王と、ふたりのよりしろに使われるとか、不憫すぎるな……。
 コンテは高河ゆん、作画はpakoが担当したとか。絵については、美麗、かつイメージそのままで、一コマ一コマ堪能出来ます。マンガとしての文法が今ひとつぎこちない部分も散見されるけれど、とにかくキャラ原案のイラストレーターが作画しているというだけで、そんなの全然チャラに出来る贅沢さ。
 因果論という物語の魅力を、懐の深さを、今一度確認できるコミカライズ。UN-GOファンであれば必携でありましょう。

 UN-GOファンであれば、どちらも買って損は無し、かと。
 まあ一応、純粋に「マンガとして読みたい」なら、「敗戦探偵」のほう。「因果論のアナザーバージョンに興味がある」なら、「因果論」のほうをどうぞ。そんな感じで。

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