悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

楊令伝 二 北方謙三 

(一)をようやく読み終えたばかりである。かなり前に北方水滸伝を読んだので覚えているかどうか若干不安なところもあったが、読み始めると相変わらずテンションが上がる。
英傑だけでなく女性や子供にもしっかりとした人物描写がされている。この主人公の楊令も元は養子の幼い子供。それが義父の青面獣楊志、禁軍武術師範の王進のもとで大きく成長する。(一)では明かされて来なかった幻王=楊令が(二)ではそうそうと明らかになる。童貫に叩き潰された梁山泊だが、そこで棟梁の宋江が亡くなり、後を楊令に託す。楊令は敗戦から学ぶところがあったようで、梁山泊の残党には加わらず、北国で阿骨打が金を建国、そこに結果として協力する形で軍を率いて一勢力を形成。宋の後に国を統一するのはチンギスハーンの元だが、この頃から弱体した漢民族にかわってモンゴルが力を増しているのだろうか。文化的にはともかく、戦いは強かったようである。

水滸伝から引き続き登場している魅力的な人物も多いが、その2世たちも活躍するような気がする。主人公自体が青面獣の二代目である。すでに花栄の息子の花飛麟や郝瑾、侯真などが登場しているが、続々と二世たちが活躍するそうである。なんとなあ。

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