悪魔の尻尾

50代から60代へ~まだあきらめない

高齢新人教育

私もいい歳をしたオッサンであり、職場では決してキビキビ動ける人間ではないと思っている。
同世代の人間にはまだまだ頑張って欲しいし、自分自身もまだ頑張って仕事ができると思うようにしている。
しかし、同世代の新人の教育を担当するとやっぱり無理だと感じることがある。
歳を食っているだけあって、表向きの言葉遣いやビジネスマナーに欠けているというのはまずない。
落ち着いた物腰でじっくりと話を聞く態度というのも概ねできている人が多いと思う。
いや、そう思っていた。

見た目の落ち着きはあってもすぐにテンパってしまう方が多い。
柔軟性がない。
長年親しんだやり方に固執しているのか、それともそのやり方しかできないのかわからないが、若い人のように真似をしようというところが少ないように思う。
何よりも物覚えが悪い。
物忘れが激しくなってきた私が言っても何の説得力もないかもしれないが、結構ひどい。
同じことを3回言っても理解してもらえず、丸暗記してもらわないといけない。
しかも丸暗記は若い人と比べて圧倒的に分が悪い。
そして丸暗記の知識なんて実務では全く役に立たない。
ほんの受付程度の仕事でもあたふたしているし、それ以上を求めるのは無理かと思うと、なんだか教える側も張り合いがない。
重要なポイントを掴む感というのが衰えているのか、個人差なのかはわからない。

私自身教育係としてどうかと思うところはある。
いい加減なところもあり、きちんとした教え方はできているとは思っていない。
だが、実務をこなしながら研修をするというのはそういうもの。
一から十まで、箸の上げ下げまで教えてもらおうと思っているなら、学校へ行ってください。
研修中でも給料は出ています。
研修を受けて、そこで仕事をしようと思っているなら、何が何でも仕事を覚えてもらわないと困る。

若い人はすぐに辞める。
確かに他にも行くところがあるし、そもそもスキルアップのために少しの間だけここで頑張るという人もいるだろう。
若い人には教える側も強い口調になったりすることもある。
年配の人には頭ごなしにものを言ったりすることはない。できない。
しかしそれをいいコトにいつまでも仕事を覚えてもらわないのは困る。
そんなに自分でできないと思うならやめて違うことをした方がいいと思う。
研修期間はたっぷり勤めておいて、いざ実戦となるとボロボロ。
それで辞めていく人間も多い。
どこの職場も同じだろうとは思う。
しかし向いている向いていないと言うのはいい歳をした人間なら自分で判断できるところもある。
最終的には自分で決めるところだが、契約期間があり、やる気がなくてもそこにいるだけ。
そして契約更新されることもなく去っていく人。
もちろん本人も惨めだろうけど、自分で無理だと思いながらも研修中の給料はしっかりもらっておこうという判断もあるようだ。
やっぱりその辺りもずるいのだろうかと思うところもある。
驚いた新人もいた。
年配ではないが、辞めるということを事前に伝えておきながら、平然と研修を受けている奴もいた。
勤める気がないのに研修を受けるとは厚かましいというかなんというか。

同時期に採用したものでもできる人できない人で大きな差がある。

(1)できる能力がありながら、最低限の仕事しかしない人。
(2)ものすごい努力しているような振りはしているが、全然できない人。
(3)努力もしているが、物足りない人。

どの人も会社から見ればもっと頑張れということになるのだろう。

いらない人間は(2)
仕事のできない人間はいらない。職場では。
最低限の仕事しかしない人は環境の変化で大化する可能性がある。
例えるなら結婚とか。若い人になるが。
努力しているけど物足りない人は鍛えがいのある人。
伸ばしてやることができないのは教育側にも責任があると思う。

歳を食った新人に多いと感じるのは(2)タイプ。残念ながら。

偉そうに書いているが、私も会社からはそういう評価をされているのかもしれないけれど・・・

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