台北とさようなら

とうとう、台北を去る日が決まりました。


老公が別の国に異動することになり、
家族で帯同する予定です。
先日、引っ越し先の家も決まりました。


三年に満たない台北駐在妻生活でしたが、
本当にあっという間でした。
台湾を離れなくてはならないことを考えると
やはり気が重いです。


台北に来て良かったこと、楽しかったこと。
たくさんありました。


今まで住んだこともないような都心の真ん中で、
初めて老公と一緒に暮らせるようになったこと。
学生に戻って、語学学校に通って、
多種多様な友達に恵まれたこと。
赴任が決まってから始めた中国語だったけれど、
気がついたらHSK6級に合格していたこと。
妊娠して、寶寶が産まれたこと。
育児の悩みを共有できる、
台湾人のママ友ができたこと。


ただ暮らしているだけで、
台湾が大好きになっていました。


台北に来たばかりの頃、
どうして私はここいるのかという問いが、
いつも頭から消えることはありませんでした。
台湾赴任に帯同するために仕事を辞めたことを
後悔したくなかったから、
ここにいて良かったと思えることを探して、
今自分がここにいる意味を
考え続けていた気がします。


でも、台北で老公と暮らしていくうちに、
私は大切なものを失ったのではなくて、
もっと大切なものを手に入れたのだと、
思えるようになりました。


そう思えるようになったのに。


台北に来た頃は、
駐在を終える時に別の国に行くなんて、
思ってもみませんでした。


これから住む国は、
日本人が住みにくい場所なので、
きっと辛いことが待っていると思います。


耐えられるか、今から心配です。

臺北文創

つい先月オープンしたばかりの臺北文創。
家から歩いて数分の距離なので、
寶寶の散歩コースになっています。


臺北文創


何とその臺北文創に、菅直人元首相が
「脱原発」の講演に来るとの噂を聞きつけ、
家族三人で行ってきました。


寶寶は静かにしてくれるか心配でしたが、
ちょうど爆睡してくれていて、良かったです。


「脱原発」の集会に参加するのは初めて。
そして、元首相のような大物の講演を、
間近で聞くのも初めてでした。
下の動画は、その講演の模様です。



講演会では、同時通訳システムが導入され、
台湾の人たちは、イヤホンを耳に当てながら
熱心に聞いていました。
菅さんの話の内容に合わせて、笑い声が聞こえたり、
拍手が沸き起こったりしたので、
しっかりと通訳されているのが分かります。


菅さんは、同時通訳の進行を意識しながら、
ゆっくり話したり、身振り手振りで表現したり、
工夫されていました。
およそ45分間。
ほとんど原稿に目を落とすこともなく、
大勢の外国人を前に、ユーモアも交えながら
説得力のある講演でした。
老公は、「さすがだな」と感心しきり。


私も、もちろん感動しましたが、
それは少し違う理由でした。
私が感動したのは、次の行です。


「私が日本でインターネットを通して見た動画で、
非常に感銘を受けた動画があります」
菅さんがそう言って、媽媽監督核電廠聯盟の作った、
あの反原発CMの話をしたのです。
「私にも一歳になる孫が二人います」と、
プライベートを引き合いに出し、将来の世代に
責任を押し付けてはいけないと訴えました。


菅さんが、あの動画を見てくれていて、
同じように感じてくれていたと思ったら、
本当に感動しました。


やっぱり一国の首相には、孫の世代まで
本気で考えてくれる人であってほしいです。
安倍首相のように、子供さえいない人が
本気で孫の世代まで考えているとは
やっぱり思えません。


帰り道、老公と臺北文創の綺麗な夜景を見ながら、
あの動画に字幕を付けて良かったねとか、
インターネットの力はすごいねとか、
そんなことを話して帰りました。


外国で、母国の元首相の講演を聞いた、
思い出に残る一日でした。

孩子的天空

寶寶と散歩中に、バスの広告か何かで見かけた
「孩子的天空」の文字。


何だろうと思っていたら、反原発のテーマソングでした。
媽媽監督核電廠聯盟(原発監視ママ連盟)が、
有名人たちに呼びかけて作られた反原発ソングです。
何気なくミュージックビデオを見てみたら、
歌の壮大さとメッセージ性の強さに感動しました。
多くの人に見てもらえたらと思い、
老公と日本語字幕を付けました。



上記のミュージックビデオでは、反原発のデモの様子も見られます。


歌詞の「誰が黙っているから 誰が粗末にするから
この青空がだんだんと消えてなくなってしまうの」
という部分には、はっとさせられました。
サビの「今日の勇気が 明日の自由が
私たちの未来に 心配のない暮らしを取り戻す」
を聞くと、なぜか胸が熱くなります。
一人ひとりが声を上げることが必要なのだと感じます。


そして極めつけは、最後に映される子どもの絵です。
まだ漢字を書けないぐらいの小さな子が、
注音符号(ボポモフォ)で書いた言葉は、
「ママ、なんでげんぱつをたてるの?」。
この問いにちゃんと答えられるママは、
恐らく世界中のどこにもいないのではないでしょうか。


日本では、こんなにたくさんの有名人が協力して、
反原発ソングを歌ったことはありません。
でも、それができる台湾。
日本には足りないものを持っている
素晴らしい国だと改めて感じました。

林口長庚紀念醫院 兒童遺傳醫學科

先日、寶寶を連れて、林口長庚紀念醫院にある
兒童遺傳醫學科(児童遺伝医学科)に行ってきました。
ずっと心配していることがあり、
それをはっきりさせたかったからです。


ずっと心配していることとは、寶寶がもしかしたら
レックリングハウゼン病ではないかということです。


寶寶の体には、茶あざが数個あります。
中には色がごく薄いものもありますが、
だんだんと増えてきている気がします。
以前、同じく林口長庚の兒童皮膚科の先生に見せたところ、
確かに茶あざはあるけれど、色が鮮明ではないので、
レックリングハウゼン病のカフェオレ斑には似ていない、
とりあえず様子を見ましょうと言われました。


でも、ほとんどの茶あざは、生まれた時には気づかないぐらい
本当に色が薄かったのに、だんだんと濃くなってきました。
生後半年ぐらい経った頃には、遠目に分かるぐらいの
色の濃さになっていたように思います。
だから、今は薄い色の茶あざも、
これからどんどん濃くなってしまうのではないかとか、
茶あざの数も増えていってしまうのではないかとか、
不安がどんどん大きくなってしまいます。


私にも老公にも茶あざはほとんどないのに、
どうして寶寶にだけ茶あざが何個もあるんだろう。
もし寶寶がレックリングハウゼン病だとしたら、
将来どうなってしまうんだろう。
寶寶をお風呂に入れる時に、新しい茶あざを見つけると
考え込んでしまい、眠れない夜がありました。
こんなに悩むなら、いっそのこと遺伝子検査をして、
はっきりと結果を知りたいと思うようになりました。


林口長庚紀念醫院の兒童遺傳醫學科で申し込みができる
レックリングハウゼン病の遺伝子検査の費用は、
25000元。
もちろん、決して安くはありません。
でも、精度は95%から98%と、とても高いです。
日本ではレックリングハウゼン病の診断のために
遺伝子検査をする施設はないようなので、
ここ台湾で検査をしなければ、これからずっと
後悔するかもしれないと思いました。


難病情報センター - Japan Intractable Diseases Information Center


レックリングハウゼン病の遺伝子検査は、
血液による検査です。
林口長庚紀念醫院で採血をした血液は、
台湾国内の下記の検査機関に送られます。


數位游牧協會 – Digital Nomads Association of Taiwan
【連絡先】
E-mail: info@sofivagenomics.com.tw
電話: 02-23686606
FAX: 02-23680668
住所: 100台北市中正區思源街18號
    台大水源校區創新育成中心B棟504室


※上記の機関では、日本で2013年4月に解禁された
※新出生前診断にあたる検査「非侵入性產前染色體檢測」を
※行っています。台湾での羊水検査を躊躇われている方は
※ご参照ください。


結果が分かるのは、二ヶ月後。
結果を知るのは、怖い気持ちもありますが、
今後のためにも、はっきりさせることは
とても大切なはずです。


外国だからこそ受けられる検査があるなんて、
日本にいた頃は考えてみたこともありませんでした。
台湾に住んで、本当に良かったです。


【2013年10月5日追記】
遺伝子検査の結果を病院に聞きに行き、
レックリングハウゼン病ではないと分かりました。
もし遺伝子検査を受けなければ、これからもずっと
病気ではないか心配し続けていたかもしれません。
検査を受けられたことに感謝しています。

臺北市親子館及育兒友善園網站

最近、台湾人のママ友と一緒に、台北市が運営する
親子館に寶寶を連れて遊びに行っています。


無料ですが、親子館の中はとても綺麗です。
入場する前に体温を測る検査があり、
ちゃんとしているなと思いました。


それになにより、予約がインターネットでできるのです。
台北市の親子館の予約ができるサイトがこちらです。


https://taipei.parent-child.org.tw/index.php?md=index&cl=index&at=index&pfid=1


台湾では、病院の診察の予約から親子館の予約まで、
インターネットを使って、空いた時間に
手軽にできるのですね。
子育て中の忙しいママにとっては、
本当に何より有り難いシステムです。


台湾は子どもに優しい国だと思っていたけど、
同じようにママにも優しいと思います。

IKEA TAIWAN

寶寶と一緒に、東森幼幼の海綿寶寶を見ていた時に、
偶然目にしたIKEA台湾のCM。



老公が日本語字幕を付けてくれました。


綺麗な映像で、家庭でのママの姿が描かれていますが、
起承転結の展開が面白いです。
結びの一歩手前に、いきなり
「でも、ママに原発はいらない」と
ナレーションが入ります。
てっきり、ただの大企業の広告だと思って
見ていた私は、目を疑いました。


IKEAのような大手企業が、CMの題材として
反原発を取り上げて、そのCMを実際に
テレビで放映しているなんて。
とても画期的なことではないかと感じました。
少なくとも、日本でこのようなCMを見たことは
今までないと思います。


正直なところ、これまでIKEAの製品には、
あまり良い印象を持っていませんでした。
でも、これを見せられたら、私の中で
IKEAのイメージがかなりアップしました。
同じ気持ちになるママは多いのではないでしょうか。


台湾では、反原発の機運が高まっているので、
原発問題に関心のあるママが多いはず。
そんなママの心理を上手く衝いています。


台湾だからこそ、こういった素晴らしいCMが
放映できるのかもしれません。

杏一医療用品台北長庚店

寶寶を連れて台北の長庚醫院に行った帰りに、
裏手(急診の方)の吉野家の近くにある
杏一医療用品台北長庚店に寄ってみました。
夜9時過ぎでしたが、まだ営業していました。


【杏一医療用品台北長庚店】

住所:台北市松山區敦化北路199巷2弄3號
電話:(02)2514-9463


まず、専門的な品揃えに驚きました。
ラロッシュポゼの化粧品が並んでいます。


ラ ロッシュ ポゼ公式通販サイト│敏感肌のためのスキンケアブランド


ラロッシュポゼの化粧品は、これまで
美容皮膚科でしか見たことありませんでした。
レーザー治療後の肌の赤みを改善させる
美容液のシカプラストもありました。


さすが長庚醫院に近いだけあると思っていたら、
いつも三越の東急ハンズで買っている
Oral-B Super Floss Dental Floss
こちらでは40元も安く売っていて、
ついまとめ買いをしてしまいました。


これから、Oral-B Super Floss Dental Flossを買う時は
杏一医療用品台北長庚店を利用しようと思います。