男のひとり飯 このページをアンテナに追加

2005-09-21 肴や 恵っちゃん (恵比寿)

地鶏のたたき

[] 地鶏のたたき

忙しがってるうちにすっかり残暑も終りつつあり、なんだか夜も涼しすぎるくらいになってきてしまったので、いまのうちに外の空気込みで楽しめる店を紹介しておこう。

ガーデンプレイス方面からビール坂を下ったところにある「肴や 恵っちゃん」。裏通りなロケーションに横長に展開する店構え。そこから洩れるノスタルジックな光に照らされたテラス席がなんとも心地良さそうで、前を通るものすべてに無性にビールを飲みたがらせる効果を生んでいる。

また店自体が新しく、外からでもその清潔感を感じ取ることができるためか、週末ともなると、カップルや女同士の客で溢れかえっている。先日、カウンターでひとり串をつまんでいたときも、左隣りが女子の2人組で、右が若いカップル、後が女子のグループといった具合いであった。もちろん、私はそういう環境が大好物である。

好物といえば、私は「地鶏のたたき」に目がない。とにかくメニューに「たたき」があれば必ず注文してしまう。ひとりで2皿注文することもザラだ。

ちなみに、ここのたたき。480円にもかかわらず、その皿の盛られっぷりにはヴォリュームがあり、一見スゲーお得なように見える。しかし、冷静に肉を数えてみると、実は4キレしか乗っていない。そう、このヴォリュームの正体は下に敷かれた「タマネギ」なのだ。薬味好きの私にとっては、逆に薬味満載で喰わせてくれる店として一定の評価を与えることができるのだが、ハラペコぎみな男子諸君は注意が必要である。

そんな具合いに、この店のメニューには量が少な目な500円以下の品々が充実している。そしてこれこそが、いろいろ食べたがりの女子チームにウケるポイントなのだろう。また、いかにも女子が好きそうな「石焼地鶏キムチの卵まぜごはん」など、普通の焼き鳥屋ではあまり扱わない石焼ごはん系のメニューを大きくアピールしているところからも、女子を意識した店づくりであることが伺える。

ところで、この店もお通しとしてキャベツを出してくれるのだが、ひとり飯の大敵「お通し代」として、このキャベツに420円も取られたりするから油断は禁物だ。もし経済的に楽しみたいのであれば、串はそこそこに500円以下の単品メニューを攻めるといいだろう。とりあえず、「卵かけご飯」はうまいので、最後をそれでシメて、店を出るときの満足感をアップさせておくと吉だ。

□ 食べたもの

  • キャベツ (お通し 420円)
  • 地鶏もも (220円)
  • 特製つくね (240円)
  • 豚バラ (260円)
  • 地鶏のたたき (480円)
  • 枝豆 (340円)
  • ふっくら地鶏 卵かけご飯 (380円)

注) 価格はすべて税抜

□ ひとり飯メモ

  • カウンターあり
  • テラス席あり
  • 平日も朝5時まで営業

□ 場所

2005-09-06 スターバックス アトレ恵比寿店 (恵比寿)

コーヒーフラペチーノ

[] コーヒーフラペチーノ

平日の夕方から、ひとりビールをグイっとやってしまった夜、酔いさましに立ち寄るのがここ、スターバックス・アトレ恵比寿店だ。

昼の暑さもやわらいだこの時期、テラス席で夜風を浴びながらいただくコーヒーフラペチーノは、忙しい日々の中、すっかり忘れかけていた「過ぎゆく夏を惜しむ気分」その他を思い出させてくれたりして、格別である。

しかも、BGMがまた良い。スライ&ザ・ファミリーストーンの『ファミリー・アフェア』や、サンタナの『ブラック・マジック・ウーマン』など、プライベートなツボを押しまくりの同店の選曲には目を閉じて聴き惚れてしまうこともしばしばで、ある晩、ジョニ・ミッチェルの『夏草の誘い』が流れた際には、その完璧なまでの「真夏の夜の1ページ」具合いに、思わず涙がこぼれそうになってしまったほどだ。

深夜のAMラジオを思い起こさせる懐かしのオールディーズなど、日によって変わる同店のBGM。その出どころについて店員に尋ねたところ、どうやら店の奥に本社から送られてきた編集済のCDが何枚もストックされているらしく、そこからその日の気分でかけているとのことであった。スタバで流れるBGMが海の向こうで編集されたものであると聞いて、その選曲に関する謎が解けたような気がした音楽ファンは私だけではないだろう。

そんな国際的店作りの努力により最高のシチュエーションを提供してくれているテラス席であるが、ただひとつだけ問題がある ―― それは、"ビッグG" の存在だ。

屋外にあるテラス席、しかも床部分がウッドデッキということでその温床になりやすいのか、とにかくよく出る。とくに蒸し暑い日の夜は必ずといってよいほど出現し、うしろの席から脚をバタバタさせるような音が聞こえて振り向くと、たいていの場合、ひとりカフェ中の女子が自分の足元を這うビッグGに釘付けになって固まっていたりする。

元来Gが苦手な私は、店を訪れるたびに、ふもとのKポートで各種駆除アイテムを購入し、密かに撲滅作戦を展開しようと考えていたのだが、そうこう妄想しているうちに、すっかりその状況に慣れてしまい、いまではその慣れっぷりを披露することで無駄に常連感を醸しだしている始末である。

というわけで、G嫌いのみなさんには申し訳ないのだが、私の防衛意識が薄らいだいま、どうしてもGがダメだという人は、もう少し涼しくなるまで待つか、店内のカウンター席を利用して欲しい。

ちなみに、私が店内で席を選ぶ際には、奥の方にあるカウンター席を利用するようにしている。ここは小さい頃、押し入れなどの狭い空間に閉じこもることに、えも言われぬ居心地のよさを感じていたような「閉所好き」のみなさんにぜひ訪れて欲しい場所である。その都会の穴ぐら感満載のスペースは、閉所ファン諸君に母胎に回帰したかのような安らぎを与えてくれることだろう。

□ 食べたもの

  • コーヒーフラペチーノ (T: 350円)

□ ひとり飯メモ

  • BGM: 日替わり
  • 店内喫煙
  • テラス席あり (喫煙化)

□ 場所

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2005-08-29 ベヌーゴ (恵比寿)

ニューヨーカー

[] ニューヨーカー

ロンドン発のサンドウィッチ・カフェ、benugo (ベヌーゴ)。恵比寿ガーデンプレイスの玄関口に位置するのは、そのアジア第1号店である。

晴れた日の昼下りともなると、いかにもタバコが似合いそうな女子が、ひとりテラス席でくつろぐ姿が見られる。特に平日の午後、そういった女子が犬なんかを連れてそこに鎮座していると、「リーマン男女が忙しく通りすぎるのを眺めつつ、ひとり優雅にティータイムを満喫するブルジョアな女」という絵が完成していたりするので見逃せない。

もちろん私は、観光客も多く訪れるガーデンプレイスの入口で、期待通りのアッパーな風景を形成してくれている彼女たちの大ファンである。しかし、ガーデンプレイスのベンチ歴7年目の私から一言アドバイスしておきたいことがあるので聞いて欲しい。

私がランチタイムをガーデンプレイスのベンチで過ごす場合、その時期や気候によって座る場所を変える。例えば、日射しが強く蒸し暑い夏の日には、オフィスビルの影となる中央広場の、さらに水の流れる音が涼しげなエリアを選択するといった具合いにだ。

この「ベンチ探索問題」には、その最適解を求める過程において、季節を問わず常に大きく作用する要素がある。それは「風の向きとその強さ」だ。このベクトルを見誤ると、ゴミを入れたコンビニの袋が遥か遠くへ吹き飛ばされてしまったり、髪の毛が顏にかかりまくってなかなか食べるタイミングがつかめなかったりと、その日のランチはもはや味を楽しむどころではなくなり、「いかに危機を回避しつつ食料を口へ運ぶか」というゲームと化してしまう。

同様の条件下にあるベヌーゴのテラス席。私はこの店を利用する場合、よほど風が穏やかでない限り店内のカウンター席を選択することにしている。経験上、このテラス席のある一帯は、ガーデンプレイスの中でも特に突風に見舞われやすい場所であることを知っているからだ。そして実際に、カウンターを選んだ日の私に限って、過去に何人ものブルジョア女子のテーブルから紙ナプキンやサンドウィッチの空箱が飛んでいくのを目撃している。

しかし、彼女たちはそういった状況において、一瞬、取り乱しはするものの、決して席を動こうとはしない。これはいったいどういうことか?

実は無駄に自意識過剰な "ひとり飯人" にとって、食べかけのアイテムを持って他の場所に移動するという行為は、自分を監視する他のギャラリーに対しての「敗北」を意味する。特に「テラス席」といった "舞台感高め" の場所ともなると、それはなおさらであり、傍から見るとさっさと席を替えれば済むことなのに、なぜか意地でそこに留まりつづけてしまう人も多い。

そんなわけで、テラス・ラヴァーズ諸君! 風の吹く日は、ゴルファーなみのセンサーを働かせて慎重に席を選ぶように欲しい。それが「テラス」という名の都会のオアシスにセレブなアッパー感をもたらす選ばれし者たちの責務なのだ。(あと、ハトにエサやるのも禁止な!)

□ 食べたもの

  • ニューヨーカー (680円)
  • ペリエ ライム (240円)

□ ひとり飯メモ

  • BGM: ポップス
  • カウンターあり (店内禁煙)
  • テラス席あり (喫煙化)

□ 場所

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2005-08-23 あぶりどり バリ鳥 (恵比寿)

かしわ、牛串

[] かしわ、つくね、豚バラ、牛串

恵比寿、お台場、中目黒と、この1年のあいだに3店舗を構える至った、立ち呑み屋、バリ鳥(ばりちょう)。駅前西口ロータリーから恵比寿銀座に入った中ほどの場所にその恵比寿店がある。

黒一色にペイントされた壁に、ビールケースと鉄パイプで作られたカウンター。そこに貼られた手書きのメニューはダンボールに油性マジックといったあんばいで、そのいかにもヤングな仲間達が集まりそうな学園祭風の店構えは、逆にスーツのおじさんたちに敷居が高いと思わせるほどのライヴ感を醸しだしている。

どちらかというと内蔵系が苦手な私は、この店のシンプルな焼き物のメニューに安心感を憶えていたりする。特に豚バラがあるのが九州人にはウレシイ(九州のみなさん! なんと東京の焼き鳥屋には豚バラがないのです!)。つけ合わせに、おかわり自由のキャベツが出るのもまた "九州スタイル" だ。カウンターには備え付けの紙とペンがあるので、いろいろと注文する場合は、あらかじめそれに書いて店員に渡すといいだろう。

ここでのひとり飯。丸刈り系のナイスな店員男子と会話を交わしたり、隣の客となにげに意気投合してみたりするのが理想的なのだが、まだその域に到達していない初級レベルの客のために、店内には3台のテレビが設置されている。普通に民放のバラエティーが流れていることもあれば、ジミヘンのDVDが流れていたりすることもあるので、とりあえず目のやり場に困ることはないだろう。もし、テレビが見えにくい位置に立ってしまった場合には、カウンターの中に様々なラベルの酒ビンが置かれているので、そういったものに興味があるふりをして、ぼんやり眺めているのもOKだ。

客層は会社帰りの若いリーマン男女が大半を占めている。もちろん、女子のひとり飯も見かけるのだが、やはりそういったスタイルで攻めているのは男子の方が多い。一方、メニューを見ながら「かしわって何?」「カッコして『もも肉』って書いてあるよ」「ていうか、『かしわ』って初めて聞いたよねぇー」といった、クラシックな焼き鳥屋では決して聞くことができないユルい会話を繰り広げるギャル2人組が居たりするところも、ここ最近の立ち呑み屋ブームの勢いを感じさせてくれて、なかなか愉快である。

ちなみに、開店後の17〜18時のあいだは、生1杯 300円のサービスタイムが実施されている。早くからグイっとやりに来ている客(含む私)も多いので、ひとり飯派の女子のみなさんは、ぜひこの機会にトライしてもらいたい。また「材料がなくなりしだい閉店」といったところにも統一されたラフ感が行きわたっており、その九州男児な経営スタイルは、なかなかの好印象をもたらしている(主に私に)。

□ 食べたもの

  • 生ビール (450円) × 2
  • かしわ (150円) × 2
  • つくね (150円)
  • 豚バラ (220円)
  • 牛串 (300円)
  • 枝豆 (300円)

□ ひとり飯メモ

  • オールスタンディング
  • テレビあり
  • キャベツおかわり自由
  • 18時まではビール一杯300円

□ 場所

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2005-08-18 ura. (恵比寿)

本日のパスタランチ

[] 海老・トマト・ルッコラペーストのクリームパスタ

恵比寿と代官山との中間地点に位置するカフェ・レストラン ura.(ウラ)。この店もまた、おしゃれカフェ特有の "さりげなさ" をいかんなく発揮しており、そのエントランスの微妙な引っ込み具合は、ボンヤリしてるといつのまにか通りすぎてしまうほどの隠れ家感を演出している。

この "あまり頑張ってない風" のおしゃれ感 ―― 一般に「よさげ」と呼ばれるものが支配する空間においては、客の方もその空気を乱さぬよう振る舞う傾向があるようで、ギャル連れのナウな男子が「いい店知ってんだよ」風に調子よく入ってきたとしても、その場から醸しだされる "よさげオーラ" に気勢をそがれるのか、普段うるさそうなギャルが、ここでは結構おとなしくしてたりする。

そんな無駄なテンションがフィルタリングされた空間を味わうべく、私はここで遅いランチをとる。

この店にもカウンターはある。ただし、バーカウンターである。つまり、椅子の高さも高いうえに、店員となにかしらコミュニケートしないと格好がつかない場所である。夜の満席時、テンション高めの時間帯にそこに通されるのならば特に問題はない。しかし、昼の空いてる時間帯にみずからこの席に着くとなると、その難易度の高さは想像を絶する。

私は過去に一度、昼間からこのハイレベルなカウンターでくつろいでいる客を見たことがある。年のころは40代か。ジーンズを切って作ったであろう色あせた短パンに、同じくらいに履きこんだビーサン。陽にやけた肌にパサついた髪。そのフリー&イージーなスタイルは、どこからどう見ても「サーファーおじさん」である。

店員と親しげに話すおじさん。実際に顔見知りなのかどうかは不明だが、そのいかにも自然を味方につけそうな "元祖スローライフ翁" の前では、おしゃれカフェから醸しだされる繊細な "よさげ感" 程度ではとても対抗しきれない。場の支配力でいうと、明らかに「サーファーおじさん > おしゃれカフェ > ギャル」である。実際にサーファーか否かに関らず、見るものすべてに暗黙のオープン・マインドを強要するその姿は、まさにひとり飯界の "マスター・ヨーダ"。もはや彼らは現代における仙人のような存在なのかもしれない。

□ 食べたもの

  • 海老・トマト・ルッコラペーストのクリームパスタ (本日のパスタランチ 1029円)

□ ひとり飯メモ

  • BGM: スローな感じ
  • カウンターあり (バーカウンター)
  • 平日は午前2時、金、土は朝5時まで営業

□ 場所

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