「グーグル時代の情報整理術」読了
- 作者: ダグラス・C.メリル,ジェイムズ・A.マーティン,Douglas C. Merrill,James A. Martin,千葉敏生
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/12
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 289回
- この商品を含むブログ (61件) を見る
が、発想はGTD本と変わらないような。
つまり、
整理する上で最も大きな障害のひとつになるのは、私たちの脳そのものだ。脳は、情報の記憶、ながら作業、意思決定が不得意だからだ。
だから、コンピュータを補助装置として活用し、脳を助け、脳を本来の仕事に集中できるようにするってことが大事ってことだと思う。
その補助装置として、Googleの各種サービス(Google検索/Gmail/Google Docs/Google Reader/Google Calendarなどなど)を活用するといいよってことで、その活用法が具体的に書かれていたりします。
ただし、まえがきにあるように、
物事や情報を整理し、成功をたぐり寄せ、ストレスをためないためのシステム(あなたなりのシステム)を作り上げてほしい。知らず知らずのうちにしている時間やエネルギーの無駄を今すぐやめてほしい。そして、何が重要で何が重要でないかを、あなた自身の頭で判断してほしい。それを少しでも手助けするのが、本書の目標だ。
ということで、HOWTOというよりは、整理術のヒントが書かれているといった方が正しいような気がします。
ところで、自分なりの情報整理システムって、既にあるよなと思った。
Gmail/Google Reader/Google Alert/twitter/はてなブックマーク/はてなダイアリー
などなどを使っていることは確かなのだが、時間があったらまとめてみたい。
あとは、
「仕事とプライベートのバランスを取るのではなく、融合させよう。」
という発想が面白いなあと思ったくらいかな。
「使える!確率的思考」読了
- 作者: 小島寛之
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/11
- メディア: 新書
- 購入: 36人 クリック: 112回
- この商品を含むブログ (86件) を見る
というようなことが書かれた本。
例えば、こんな話。
このことは、ニュースが人びとの危険認識をゆがませてしまうことからも想像できる。確率からいえば、飛行機事故で死ぬことは、交通事故で死ぬことに比べて相対的に微小な確率にすぎない。けれども、自動車事故ではニュース性が無いからその実際の頻度ほどには報道されないが、飛行機事故はほとんど必ず報道される。すると、人びとは自動車には平気で乗っても、飛行機には臆することになる。
僕は飛行機に乗る機会がそれほどないのですが、
たまに乗るときはやっぱり、なんか恐怖を感じてしまうのですよね。特に離陸時。
でも、自動車に乗るときは、それほどの恐怖は感じなかったりします。
つまり、死亡確率から見ると危険度は、
自動車>飛行機
なのに、感覚的には、
飛行機>自動車に
なっちゃってるってことですよね。
だから、飛行機に乗るときには、必要以上に怖がる必要はないし、逆に自動車に乗るときには十分気をつけなければならない
ということですね。
しかし、なんでもかんでも確率的思考でいけば良いというものではない。ということも書かれている。
たとえば、患者が手術前に執刀医師から説明を受けたとする。それによれば、手術を受けなければ5年生存する確率は50%、受ければそれは90%に上がるが、難しい手術なので失敗して死亡する確率もわずか1%ほどはある、とのことである。このとき、患者の決断はどういうものになるだろうか。
「合理的な選択」、たとえば期待値基準においては、手術を選ぶことだろう。しかし、手術を受けてみたら、運悪く失敗して死んでしまったとする。この場合、この選択は「正しい選択」だったのだろうか。「選択は正しかったが、運が悪かった」で済ましていいのだろうか。
確かに、事前には「正しい選択」だったのかもしれない。だが、事後的に見れば「正しい選択」ではなかったはずだ。それは疑いない。実際死んでしまったのだから。
手術を受けなかった場合の期待値は0.5、手術を受けた場合の期待値は0.9x0.99=0.891で、確率的思考=合理的な選択でいけば、手術を受けるということになるわけですが、死んだら元も子もないってことですよね。
レーシック手術なんかは、失明のリスク(最近は安全になってきたとか)を取ってでも、視力回復を得るかどうかという意味で、上に例に近いのではないでしょうか。
なんでも感覚で判断するという状態から、
まずは確率的思考で判断し、判断仕切れないものについては、リスクを勘案しながら感覚で判断する
というような行動ができればベターなのではないかと思いました。
やっぱり「数字を意識する」は重要だな。