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たかさきの日記

2016-11-30

三次創作としての刀剣乱舞のアニメ「花丸」

思いついたことをいろいろ忘れてしまうので、メモメモ!

ほんとうは、海燕さんの恋愛工学の話を読んだときに書いておこうと思ったのですが、だらだらしている間にこんなに時間がたってしまった!思いついてから実行するまで2,3か月のタイムラグがある癖は直さないとです。

最近刀剣乱舞アニメ「花丸」を見ています。冷静に考えるとストーリーはおもしろくないと思うんですが、ふんわり楽しい。なんていうか、これ「家族ビデオ」なんだなーと。かわいい家族の日常は、なんでもないシーンも楽しい、という感じです。



刀剣乱舞オンラインゲームで、日本刀精霊のような「刀剣男子」たちと共に、過去の歴史を変えようとする敵と戦うお話です。プレイヤーは刀剣男子を顕現させる審神者という視点キャラクターになります。ストーリー性はほとんどなく、各時代が舞台のマップをひとマスずつ進みながら、敵を撃破して経験値をためていくだけの簡単なお仕事です。刀剣男子はマップでドロップしたり、資材を使って鍛刀して、ランダムで現れます。レア度の高いものはなかなか来ません。刀剣男子を集めて、その時代に関係の深いメンバーを組み合わせて連れていくと、短い会話が再生されます。

私がオンラインゲーム自体初めてなのですが、今までやったゲームの中では正直一番つまらないです(笑)なのになぜ(とぎれとぎれとはいえ)続けているのかといえば…pixivで大ブレイクし、漫画やイラストがいっぱいあるから。ゲーム自体はほとんど骨格しかなくて、超薄味なので好きに料理できるし、人口が多いのでおもしろい作品もあり、読者も多いので、その相互作用で盛り上がり続けています。祭りですね。

刀剣乱舞で興味深いのは、二次創作をしている絵師さんに、ゲームをやったことない人、ゲームをやめてしまった人が結構いる点ですね。ゲームはしていないけど、画集を買って、それでキャラの外見を確認して絵を描いているという。これはもう二次創作ではないのでは…と思って観察していたのですが、海燕さんと話していた時に、「初音ミクとかに近い?」という話になって、その通りだと思いました。みんなが自由に使っていい、キャラクターのセットなんですね。以前pixivファンの間でトラブルがあったときに、ファンの一人がゲーム会社に確認したところ、自由二次創作していいと言われたという話がありますが(真偽は不明です)、自由二次創作してどんどん盛り上げてもらうことは、会社側の意に沿っている、むしろそうなるように計算してゲームを作っているわけです。

ゲームであえてほとんど何も描かかないのは、ファンに好きに想像力を働かせてもらうため。外見と、刀の時代背景と、ほんの一言のセリフ。原作にあるのはこれだけです。

ファンは創作し、互いに互いの作品を読みあい、意見を言い合うことで、キャラクターが定まっていきます。たとえば、伊達の隻眼のイケメン刀光忠は、おしゃれな伊達男で、お人好しな本丸のおかん的存在で、料理が上手。おしゃれは、伊達政宗から設定された、原作のものです。料理上手、おかんは、読者から生まれた設定で、ゲームでそういった描写はありません。友人に何でこんな設定できたのと聞いてみたら、たぶん内番の畑仕事の時に、トマトに話しかけるセリフがあるからかな、ということでした。ファン想像力がすごいです。

刀剣乱舞はけっこう前から人気があったのですが、アニメになったのは今年の秋です。遅かったのは、ファンの中で化学反応がある程度おさまり、キャラクターが定まるのを待っていたんだと思います。2016年の秋に始まった「花丸」の光忠は、イケメン伊達男で、お人好しで料理上手な本丸のおかんです。つまり、原作ゲーム+ファンアートまで含めての刀剣乱舞アニメ化、なんですね、これ。本家のほうが三次創作という状態で、二次創作のキャラ付けを外さないよう、注意して作られています。

アニメのストーリーはあってないようなふんわりしたものですが、ファンにとっては「わたしたちの刀剣男子」なんだから、何気ない日常もいとおしくてたまらない。pixivで、ニコニコ動画で見た、みんなで盛り上げてきた、みんなで作ってきた、どこかで見た刀剣男子です。アニメになって動いているだけで、ダンスしているだけで、感動の嵐。私も感動しました〜。ほんとにpixivそのまま!博多かわいい。三日月は美人で、ほんとにじいさまですね、うん。

うたわれるものの最終作「二人の白皇」が発売され、それからpixiv二次創作が低調になったのを見て、逆に刀剣乱舞という作品の、何もない、からっぽであることの強さを感じます。ギャグもシリアスも、日常も非日常も、BLもNLも、正気も狂気も、なんでもぶっこめる魅力的な型(自由すぎてファン同士もめることもあるようですが…)。何もないので、失望することもなく、毎日たくさんの作品が発表されるので、日々楽しめて、ファン人口が多いので、好みに合う作品がある可能性、自分の作品を見てもらえる可能性が高く、一緒に楽しむ仲間も見つけやすい。

刀剣男子が日本刀の神様というのも、よくできているというかなんというか。みんなが祭り上げるのは、イケメンでアイドルの架空の神様たちです。これはもう物語でもゲームでもないかもしれません。これより先に、創作の世界がどうなっていくのか、予想できないなぁ。

そして、名刀から無数の審神者が無数の刀剣男子を顕現させるというゲームのシステム上…すべての刀剣男子は、コピーであり、唯一ではなく、取り換え可能であり、にせもので、幻で、共に過ごす時間によって、主観の上でだけ唯一大事なその人になるという。じわっと恐ろしい設定。あと、男子が集まってワイワイやるというのは、「ここはグリーンウッド」が原型になっているんだと思います。たぶんかわいい男の娘の乱のモデルは瞬でしょうし。


おまけ:pixivのおすすめとうらぶマンガ

おかもと様 「おかもと」のプロフィール [pixiv]
日常の小話のほんわかギャグ。最初刀剣乱舞の楽しみ方が全く分からず、やめようと思たっ時に読んで開眼しました。いろいろ腑に落ちた作品。守銭奴博多がかわいいです。

あお様 http://www.pixiv.net/member_illust.php?id=2290621
腐向けですが、完全にギャグなので男性でも大丈夫かと。おしゃれでかわいくめんどい加州と輝くように美しいじじい三日月の天然カップル。イケメン上司の実録マンガも面白いです。

なあこ様 http://www.pixiv.net/member_illust.php?id=4992807
「薬研には一期という兄がいる」とか。設定をうまく生かしていて面白いです。

もう一つシリアスですばらしい鶴丸のマンガがあったのですが(一番押しだった)、残念なことに削除されていました。うわーん!だれがかいたのか見失ってしまった・・・