- 作者: オリヴァー・サックス,大田 直子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/11/25
- メディア: 単行本
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おおざっぱに言って、本書のテーマは「見る」力とその欠如(訳者あとがきより)
だそうです。著者はどこかでエッセー集だ、と言ってたような記憶があるけど、どうしてどうして、単なるエッセー集を超えた大変読み応えのある書に仕上がっているのは、やはり著者の力量でしょうか。翻訳もまずまずで、クオリアを感覚質と超訳し、それに片仮名で「クオリア」と振り仮名ふってる辺りには、僕は大変好感を持った。
そえば、wikipedia:相貌失認(本書では、失顔症と訳されていましたが。)は、色盲と同じで、報告されてないだけで実は結構多いんじゃないか、と論じていました。いわゆる他人の顔をおぼえられない人、というのはそうなんでしょうか*2。
あと、普通の人の両眼視ではなく病気などで単眼視になってしまった人は、(あるものが別なものの下になっていたりすると、微妙な凹凸がわからないので)ものの整理が下手なことが多いんだって。オラの整理下手も、それが関係してるのかなぁ?*3そういうことにしよう。
あと、ジャック・リュセラン*4氏の言葉:
目の見える人は(そんな)無意味なことを観察するのに時間をかけすぎている気がしてた。
にはハッとさせられましたね。なんか、wikipedia:星の王子さまの「大切なものは、目に見えない」を思い出した。
というわけで、根性入れて一冊読み切ったけど、図書館は今日からしばらく大学入試のため入れないorz=根性入れるべきところがちょっと違ったorz