ラヴフール (www.lovefool.jp) このページをアンテナに追加 RSSフィード

1999-03-28 0085

takanabe1999-03-28

新表紙とか

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久々に絵というモノを描いたね。なんか仕事以外で描いたのって、ほんと数年振りとかかも。今までの表紙がすごい好評だったから、その続編にしたんだけど、タッチが前と違うでしょ。なんでかと言うと、実は前のは僕の描いた絵じゃなかったんですね。きゃーびっくり。騙された金返せって人はごめんなさい。つーか、なんであやまんなくちゃいけないのかもよくわかんないけど。


えーと前の絵のいきさつなどをひとつ。あの絵は僕をよく知っている人が、僕の書いたお話し(ステレオフォニック)に表紙を描きたいって言ってくれて、その時のラフスケッチのひとつなんです。女の子はそこに出てくる双子の天使で、お互いにガンを飛ばし合っているって設定なんだって。下着姿なのに、女の子が描いただけあって男の勝手な願望とかが微塵もないところが好き。靴下に突っ込んだ手とかに色気が出てて、僕なんか悔しいくらいいい絵になってるね。ラヴフールの看板娘です。


ラフは鉛筆書きの一色だったんで、僕がレイアウトなどを決めて勝手に着彩してあのような姿になりました。結果的にはこのページの目指す、お手軽お気軽な感じや、ぶにぶにっとした色気や、ポップなつまみぐいって感じを担う象徴そのものになった。このページに初めて飛んできて、表紙を見て「おっ!」ってなって、とりあえずラヴフレッシュの記事まで指を進めてくれた人はたくさんいたと思います。


今回、表紙を改めたのは単に僕が絵を描かなくなり過ぎたから。リハビリのつもりで描いてみた。どうせならみんなに見てもらうのを前提に描いた方が気合いが入るかと思ったけど、やっぱり男が描いたって感じになっちゃったね、どうしても。視線とか理想とかいやらしさがにじみ出てます。それをできる限り少なくするのが一番苦労した。こんな些細な絵に何回下書きを重ねた事か。女の子そのものを描いたことない上に、いきなりすごいモノに負けないようなのって思っちゃったことが間違いだったかしら。でもしばらくはこの表紙でいきます。


表紙から下絵のページに飛べるようになっているんだけど、塗り絵コンクールができないかしらと思ってみた。ペイントソフトで塗ってもいいし、プリントして手で塗ってもいいし、まるっきりカバーして描き直してくれてもいいです。なんかそういうリミックスな感じを味わいたい感じ。協力してもらえるとうれしいなぁ。ではでは。

ぐるぐるラヴフール

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なんか今日のラヴフールは言い訳っぽい感じで全編いくんですが、もうね、ここ2ヶ月ぐらい全然更新意欲がないですわ。でもそれなりに続いている。何故か。だってもう書きたいこととか繰り返しになってて辛いのね。でも集まってくれる人は日に日にすばらしくなってきて、僕自身ウキウキしちゃうので、その気持ちや場所を壊したくなくて、集まるきっかけになる記事の更新をするって順序。あんま健全じゃないね。


でもその最近のネット生活と現実世界の隙間はどんどん狭く密接になってきている。例えば、ヨシカさんやえりなちゃんと焼き肉を食べた。カナちゃんから手紙をもらった。声を聞いた。ミキちゃんからエアメールが来た。声を聞いた。バイトを抜け出したえりなちゃんにキムチと絵画3枚をもらった。代わりに買ったばかりの雑誌を奪われた。昨日もネット上のつながりで新しい輪が生まれて、おいしくドキドキしながら焼き肉を食べたし、今日ははなちゃんからベックのテープが手紙付きで届いたさ。これ全部ここ一ヶ月の間に起きたことだよ? すごくない? こういうのってフツーなのかな。


もうなんつうか、生活そのものにがっちり食い込んじゃってます、このページで起きていることが。昔はそうじゃなかった。インターネットなんて繋がってなくたって日常生活は全く困らないし、片足だけ突っ込んでおいていつでもスッと消えてなくなれるようによそ行きでした。でも今は会社を除いたコミュニケーションとしてはほとんど中心に来ちゃってる。それがいいことなのかどうかわかんないけど、とりあえずすげえよ。1999年的な生き方かも。


でももうちょっと楽にこの場所が続くといいなと思う今日この頃。こんなプライベートなことを書いていて1日60カウントに対して書き込みが3つぐらいって言うのは、いったい何を見ているんだろうとも思う。57人が「ふーん」とか思って覗いては黙って素通りしている部屋って考えると気持ち悪いよ。僕の家がもしそうだったら100%ノイローゼです、今頃。


理想としてはフクダケイも試している掲示板しかないページってのもあるんだけど、そうすると話題に入れない人のとっかかりがなくて、新しい人は「来た」って言いにくい気もするしなぁ。微妙。なんかみんなが幸せなまま、この場所を残していく方法があったらぜひ教えて欲しいんですけど。記事の内容とか、言っていること自体は繰り返しでもいいのかなぁ。あるいは記事の量を極端に減らすとか? あー、わかんね。

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届かないからこそ、手触りで確かめたくなる。

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1999-03-23 0084

にじんでこぼれる(卑怯とふたつの片思い)

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「卑怯だったと思う」と彼女は言った。
「卑怯?」


 聞き慣れない言葉に僕は目を丸くした。


「あの日手紙を出したこと」


 僕はそのコトバの意味をゆっくりと咀嚼した。


「僕が喜ぶってわかってたのに出したっていうのが許せないんだね?」
「‥‥」
「卑怯ってそういうときには使わない言葉だよ?」
「‥でも、いやなの」
「自分が許せないんだ」
「‥うん」
「ねぇ、手紙をもらって喜ぶ僕は嘘かな」
「んーん」
「結果として喜ばせちゃったことも許せない?」
「そんなことない」
「じゃあ、それは卑怯じゃないよ。誰かを喜ばせたくて、喜びそうで、やっぱり喜んだっていうのは卑怯じゃないよ。その気もないのに、喜びそうって言う気持ちだけがあって、ちょっと喜ばしてみたくってって言うなら、卑怯なのかも知れないけど。そうじゃないんでしょ?」
「うん」
「なんで、わざわざ卑怯って言っちゃうんだろう」
「‥言葉を知らないからかも知れないけど、うん、卑怯って思った」
「‥そう」


 ちょっと悲しい気持ちになった。今まで飛び交ったたくさんの想いがこんなのでゼロになったりしちゃうのかと思うと物足りなかった。


「‥まぁ、片思いの話しだからね。あんまり考えすぎるのもよくないかも知れないんだけどさ」


 自暴自棄になって、そんなことをうそぶく。明らかにいい答えを期待している。僕こそよほど卑怯じゃん。


「片思い?」


 その言葉に彼女は思いも寄らないという声をあげる。


「片思い?」


 同じ疑問を2度繰り返す。


「あれ? 違ったっけ」


 とぼける、とぼける、すとんとはまる。これが卑怯。でも全然心臓バクバクなんだけど。


「知らない。教えない」


 意地悪な彼女に戻ってる。僕の知っている彼女だ。うれしかった。


「教えてよ」
「教えない!」


 そう言って僕は笑った。彼女も笑った。卑怯とふたつの片思い。幼い恋のお話。

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恋のツボで眠くなる。雨の音に包まれる。

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1999-03-18 0083

takanabe1999-03-18

フィッシュマンズと僕と

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3月15日、フィッシュマンズ佐藤伸治さんが永眠されました。僕はフィッシュマンズの熱心なファンではなかったし、フィッシュマンズを聴き始めたのも2年前ぐらいからと結構最近なんですが、その訃報を耳にしたとき、あまりの衝撃でベッドから飛び起きて叫んでしまった。


彼らの出す音というのは「日常の中で、主にないこととして普段省略されている時間」そのものだ。ひとことで言うと音で命を与えた「タイクツ」。北野武監督の映画で大事にされている「映像以外で表現できない沈黙や時間」を「音と声」によって再現していると言ってもいい。


台風がやってくると天気予報を聞いて、部屋の中でその風を呼び、どこかへ連れてってくれないかと夢想する。朝の街を歩いて、子供の走る姿、5月の空、ペンキの匂いをかいでちょっと幸せな気持ちになる。君の一番疲れた顔が見たいと願う。夕暮れ時の東京を隅から隅まで君と駆けてゆく。でもそれが夢か現実かはよくわからない。


詞にするにはちょっと弱いテーマだし、大抵の人ならその音やメッセージを耳にしても気づかずに通り過ぎてしまうかも知れない。でも彼らの表現したい「何も起こらないこと」に僕は強くシンパシーを感じる。「表現の究極は黙ることだ」とかね、言うんですよ、彼。ちょっとすごいよね。惚れる。「人が何もしないとき」や「気持ちが動かないとき」の方が日常の中でも占める割合が多いはずなのに、そういうことにリアルに「表現」として向き合っている人はほとんどいなくて、彼らはその孤高な代表選手でもあったわけです。初期の頃の音はレゲエとかって言われて、長さも4分とかに収まる普通のほんわかな唄もの風だったんだけど、「空中キャンプ」を過ぎたあたりから、吹っ切れたのかダヴ色が強くなって、夜の隙間に溶けてゆくような音と声、曲の長さも8分とか10分になってゆきました。「SEASON」という名曲を50分近いロングバージョンにした「LONG SEASON」で、その頂点を迎えることになります。めまぐるしく変わる色鮮やかなアレンジに、「トリップ」という言葉じゃフォローできないくらいの強い既視感をちらつかせる名作。去年は100回ぐらい聴いたね。フィッシュマンズってどんな感じ?って聞かれたら、この曲を聴いてみることをおすすめします。


去年、行ったマリマリのライブで一度だけ本物の彼を見ました。マリマリのバックバンドはフィッシュマンズ全員っていうわけのわからん構成だったからです。ものすごい目が綺麗な人で、曲の印象ほどはぼんやりしていなく、熱くてやさしいお兄さんという感じだった。マリマリの頼りないステージをいささか強引なぐらい彼がムードをつくって引っ張っていた。演奏が乗ってくると、ただでさえ茶色い瞳がなんか妖精とか、そこに実際しない人のようにどんどん透き通っていくのが見えた。やばいくらいにかっこよくて、強く、はかなかった。


今これを書きながら聴いているのは「8月の現状」というライブ盤。ベストテイクのライブ演奏をさらにスタジオで加工してある。その音はこの世と僕の知らないどこかあっち側を繋ぐみたいに時空間がねじれている。濃くて深い霧と、眩しいいくつもの光と、うなされるみたいに寝ぼけてみているみたいに囁かれる彼の声に、彼自身のレクイエムを聴いているみたいで胸が痛くてたまんないです。あなたがいつか到達するはずのゴールや、これから見えてくるものにものすごく興味があったのに、残念すぎる。かけがえがないです。また新しい春が来るたびに、あなたの声がないことに気づくんでしょう。ありがとう。お休みなさい。

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あたたかい季節、終わらない季節。ねむれ、ねむれ。

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1999-03-15 0082

春はパチンコ

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天気がいいので代官山など出かけてみたね。川縁を歩いていると暖かくて上着を脱いだ。サクラまで咲いてた。鼻歌を歌っていたら、ベンチに座っていた青いワンピースのおばあちゃんに「たのしそう」と笑われた。アイス・カフェラテをテイクアウトして、通りすがりの駄菓子屋で武器を購入した。ぱんぱかぱーんとファンファーレが鳴って、ぴかちゅうが「経験値が上がりました」とゆった。春には勇者になれるかな。駐車場でやくざと話した。

CD「JUMP UP」スーパーカー

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JUMP UP

JUMP UP

10代の頃、僕のなりたかったものと言えばずばり「老人」だった。今思うと笑ってしまうんだけど、本気でそう思っていた。「若さ」は僕にとって邪魔で仕方なかった。年が若く経験が浅いと言うだけで、周囲が暗黙のうちに「元気で無鉄砲」な姿や「純粋ですがすがしい」感じを求めてくるのが嫌で仕方がなかった。なぜ若者は「薄着で大はしゃぎ」してなきゃならないのか、料理で言うとカレーやハンバーグのような明解さを求められるのか。色で言えば、はっきりした原色に近づかなきゃいけないのか。少しも納得できた試しがなかった。僕はもっとくたびれたシャツや夕焼けの持つ中間色や、昼とも夜ともつかない食事や、浮ついた春先の空気なんかの方が、ずっと日常的で本質的なことのように思えた。


しかし一方でデザインという表現手段を手にしていながら、それを強く打ち出せないでいる自分に腹が立っていた。「曖昧さ」や「矛盾」をあえて美徳と掲げる人たちもいるにはいた。でも彼らのやっていることには「甘え」と時には勘合するくらいに背中合わせな表現で、時にはそれ自身とすり替わっているようにさえ見えた。僕はやるせない苛立ちの中で、これを解決し自分のものとしてくれるのはただ膨大な時間で濾過した視線しかないだろうと思った。


で、話は変わって、去年リリースされたAIRの「USUAL TONES OF VOICE」がすごく好き。前作までの「今までの自分を否定しようとする破壊衝動」や「悲痛なくらいに暴力的な叫び」を過ぎて、平熱の普段の自分のままの声や空気で、同じかそれ以上の熱量をそこに感じることができた。やさしさと揺るぎない強さ、そして誰かのためじゃないリアリティが、強く僕を揺さぶった。あの日僕が感じていた温度や色や味を、ちゃんと表現してくれる人が現れたなぁ、とうれしく思った。


で、時代は1999年を迎える。期待の新人バンドのスーパーカーがセカンドアルバムを出した。彼らと言えば19才でデビューしてさわやかなギターポップと詞の内容で、10代のココロを鷲掴みにしたわけだけど、そんな賞賛をよそに当時こんなことを言っていた。


ギターポップは数ある引き出しのうちのひとつでしかない」
「ずっと音楽を続けたいとは思わない。ただ今は音楽が楽しい」


捉えようによっては10代特有の強がりにも見える。でもシングル「LUCKY」や「DRIVE」に見る若さに溢れたみずみずしい世界は、アルバム全体から感じられる「PLANET」や「AUTOMATIC WING」などから喚起させるやさしさとそこはかとない虚脱感からは、いささか居心地が悪く思えた。誰かのためにニュートラルな自分を押さえ込んで「10代でデビューした期待のバンド」像にどこか必死になって答えているみたいにさえ映ったのだ。


2つの転機とも取れるシングル「SUNDAY PEOPLE」「MY GIRL」を経て届けられた今作は、その前作では伝えることのできなかったスーパーカーの本質的な部分が溢れる良作になった。全編にかぶせられたレコードノイズ、切ってつなぎ合わせたリズムトラック、ピコピコしたスペースサウンド、すっかすかなアレンジ。しかしそこから感じられるのは音による圧倒的な映像喚起力と、溢れるやさしさ、そして揺るぎのない強さだ。まるで雨の日を共に楽しむコイビトに出会ったような感じ。前作のようなアップテンポな曲はひとつもなく、飛び跳ねるようだったミキちゃんの声もすっかり世界の一部として音になじんでいる。めざましい成長を遂げたにもかかわらず、ジュンジの詞のシニカルさやすれっからしな虚無感さえ包み込むナカコウの楽曲は、やさしい肯定の力が溢れている。


人によっては「どうして、こんなに(音楽的)に中途半端なものをつくったんだろう」とか「早い曲がないなんて盛り上がらない」なんて思うかも知れない。でも僕はこの音から浮かび上がる様々な風景を前に、あの日手に入れたかった世界を、彼らはオンタイムで手にしてしまったんだなぁとうらやましく思った。僕に必要だったのはむやみに膨大な時間の濾過ではなく、ニュートラルな自分の視線を信じることと、それにぶつかる他人を受け入れるやさしさの両立だった。


スーパーカーの魅力というのは、大したコトバも交わさずに共に歩いていける「バンドという場所」の獲得と、あの日そうなりたかった自分への憧れそのものなのかも知れない。

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痛いくらい、ぎゅって。

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1999-03-10 0081

takanabe1999-03-10

恋は夕暮れ。

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夕暮れを探しに車に飛び乗った。通せんぼにもめげなかった。歩道橋の上から見下ろす息も絶え絶えの夕暮れ。混じり合わない温度と色の狭間で、同じ色のシャツをなくした10代の僕がいた。いつまでも握った手を放さなかった。悲しみの半分を吸い取ってあげたかった。あの日手に入れたかった無限の彼方は、ちょっと離れた空の下でお互いの笑顔を見ることなく手に入れた。でもね、ありがと。すべては君のおかげだと今では思います。

みやがわえりなギャラリー (4)

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はい。もうなんつうか、えりなちゃんの作品なしにはラヴフールの更新もままならなくなってきた今日この頃をいかがお過ごしですか? どうしてこんなに気持ちを揺さぶる絵が描けるのか、ときどき目玉を交換してもらいたくなる感じ。彼は誰? 笑っているの? 怒っているの? 呆れているの? それとも全然どうでもいいの? その能面を思わせる無限の表情に、自分を問いたださずにはいられない、そんな気分。

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拾ったかけらなんかで、確かめない。
抱えられるものだけで、突っ走れ。

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1999-03-07 0080

takanabe1999-03-07

にじんでこぼれる

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春を告げる風が吹く日にヨーロッパから届いた一枚の手紙。きっちり3ヶ月ぶりの声。


ロンドン地下鉄に乗っていたら急にあなたのことを思い出したのだよ。電車に乗りながらぎゅーってしてくれたこと」


たどたどしい文字がボールペンで踊っている。僕らは時々お互いをそんな風に思い出す。季節の変わり目、寂しい夜、自分勝手に好きなときに。要するに浮ついているわけだ。どこにも辿り着かない、でも大事な人。


「そういうのをセックスフレンドって言うんだよ」


ある娘は諭したかったのか、そんな風に僕のことを言った。君がそう思うならそれでもいいけど、それは違うよ、と僕は言った。僕はそう言われていささか悲しい気持ちにもなった。セックスがなくても僕らには二人だけのたくさんのコトバを持っていた。でもそんなことをわざわざその娘に説明する気にはなれなかった。


平日の昼間に並んで街を歩く。指先をそっと絡めて、宛てもなく。


いつかこんな気持ちになるんだろうと10代の頃からずっと思っていた。満たされない何かを確かめてくれる人。それは抜けきれないこどもっぽさの甘えそのものかも知れないし、罪悪感になびかせた趣味の悪い耽美なのかも知れない。でもこぼれるんだ。ひと巻きだけ僕のねじを締め直したり緩めたりしてくれる。空を飛んでもう一度同じ地面に返してくれる。そんな特別の時間にもう一度会いたくなる。新しい季節が来る度にそれは訪れる。

持ち歩く、つながる、拡がる。

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部屋を片づけていたらなんかすごいくらいおもちゃばかり出てくるので、並べて写真を撮ってみました。持ち歩くことを前提にしたハイテクおもちゃってくくりでいいのかな。


声高にマルチメディアとか言っていた数年前のことを思うに、予想通りアミューズメントの世界が一番、早くて楽しい感じにその恩恵を受けたよね。「PHS」や「ミニテトリス」や「たまごっち」を筆頭に、身につけて歩くちょっとした機械がすごく増えた。ラップトップのパソコンを持って歩く人が全然増えてないのに(VAIOとか家で使ってどうすんだよ)、気がつくと体中にチップのついたモノをまとっている。


僕が学生の頃は携帯なんてひとりも持っていなかったし、電車の中でゲームしている人なんか小学生だけだったけど、今ではどちらも持っていること自体は少なくとも不自然じゃない。


そうした小さな脳味噌の詰まったモノを持ち歩くことが当たり前になってくると、いろんな可能性が生まれてくる。一番おもしろいのは全く別々の機械をつないで新しい価値を生もうとすること。ここにあるおもちゃはその未来の可能性の匂いを感じて衝動買いしてしまったモノばかり。左上から説明すると「ゲームボーイ用ポケットカメラ」これは白黒のカメラなんだけど、画像加工ソフトが入っていて撮影したモノにいたずらができる他、ゲームの主人公の顔に貼り込んだりもできる優れモノ。がんばればアニメーションまで作れちゃいます。その右が「ポケットピカチュウ」。万歩計と連動したピカチュウが様々な表情がかわいい。その右は「ゲームボーイカラー」。おそらくカートリッジ差し替え式の液晶ゲーム機の中では一番将来が有望な機械。ロクヨンとの連動を含め、魚群探知機にもなるようだし、PHSともつながる構想があるらしいね。その右の腕時計は何故かパンチ測定機付き。対戦格闘ゲームもついているんだけど、よくやり方がわからないので放ってあります。その下の黄緑色のモノはなんと画面のない携帯ゲーム機、その名も「オトゲー」。ヘッドフォンの左右の相違で敵の位置を想像してやっつけるという、なんとも不思議なゲーム。狙いはいいんだけど全然おもしろくないです。その左のはヨーヨー。回すと遠心力でスイッチが入ってサイレンや機関銃の音が鳴りながら、ぴかぴか光ります。ちょっとの衝撃でもスイッチが入って、満員電車でもビービー言うのが困りもの。その上はキーホルダー。でもターンテーブルがついていて一回転させる度にヒップホップな音がワンフレーズだけ流れるといったもの。タイミング良く回すと結構かっこいい曲に聞こえるの、割とお気に入り。その左は最新型ゲーム機ワンダースワン」。ゲームボーイの設計者である横井軍平氏の遺作ですな。縦にも横にも使える液晶画面とかいい感じ。ピンボールとか出たらやってみたいです。一緒に買った「GUNPEY」というパズルゲームもすばらしいです。その下はプレイステーションと連動する「ポケットステーション」。現在日本中で品薄なんで、街で見かけたら狩られてしまいそう。3000円という安さと、カートリッジ式と大画面にこだわらなかった柔軟さが小憎らしいね。首から下げてもちょっとかわいいし。


ウォークマンPHSが日常品となっていくのと同じように、ゲームを核としたこれらのモノはより拡張性のあるモノと融合して、全く新しい価値や感覚をもたらしてくれることでしょう。僕が想像するに、こんなホームページのようなモノを気軽に持って歩いて、街のポストのようなモノに落としていったり、出会った人と交換したりって言う感覚が一番早く来そうな感じ。そんな気持ちをいち早く体験してみたくて、毎日のように発売されるそんな未来のかけらから僕は目が離せないのです。

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泣きそうにならないと甘えさせてくれないのね、と彼女は言った。

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1999-03-01 0079

takanabe1999-03-01

ラヴ

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適当な更新で日々を濁している。「そろそろいい加減にしろ」とかそういう意見を待ってんだけどね。気分悪いついでにラヴフールの表紙でもよかったんだけど。更新の頭で今回は勘弁してやる。だけど今回だけだぞ。おし、わかったんならいいや。

紺色のコートは数分前にこの向かいのフリーマーケットで購入。7000円也。チェックの裏地がかわいいよ。

みやがわえりなギャラリー(3)

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はい。もう、みなさまおなじみ、えりなちゃんの新作絵画です。ホームページの表紙にもなっている大好きな蟹がモチーフ。なんか毎日の進歩がめざましくて眩しい感じ。僕なんか影だけ残して消滅してしまいそうな光の強さです。それもそれで気持ちよさそうでいいけど。


実は今年の夏から秋ぐらいを目標に、ラヴフール主催の「みやがわえりな展」をどこかで開けたらなぁと今、計画中。海辺の小屋なんかでこのドキドキをぜひ肉眼でみなさんに体感して欲しいです。あと関東近辺で「展示場所」「チラシ」「額縁」など様々な形で協力していただける方も同時に募集します。単純にそういうイベントに携わってみたいとかでも結構です。連絡はたかなべ(メール)まで。

CD「PSYENCE FICTION」UNKLE

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Psyence Fiction
Psyence Fiction
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UNKLE
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洋楽を聴かなくなってここ数年という感じなんですけど、久々にざわざわ来た感じなのでリコメンド。アンクルというユニットです。


出会いは去年のスーパーカーのライヴ「SUNDAY PEOPLE'98」のオープニングSEに使っていた曲。ポロンポロンとつま弾くピアノにだるーい男のボーカルが乗っかるあの響きが忘れられなくて、いったいどこの誰の曲かと様々な方面で聞いてみたんですが、それがこのアンクルの曲だとわかり、速攻ヴァージンメガストアで聞いてみました。すると案内されたのは何故か「テクノ」コーナー。おやー? ロックじゃないのかぁ、まあいっかと思うのもつかの間、突き出されたのは、この気の利かない物理の教科書みたいなひどいジャケット。かなりブルーな気持ちになりましたが「あらゆる出会いはかけがいがない」と思いたい僕は、目をつむってレジに差し出したのでした。こんなジャケ、自分の家に置いてあるって思うだけでいやなんですが。


ところが家に帰ってプレーヤーに掛けてみるとですよ。そこから溢れ出すのはラップや、やさしい女性ボーカルもんや、ハウスや、はたまたノイズギターや、ドラムンベースという実に多彩な音楽宇宙だったんですね。しかもその音ひとつひとつがなんともまぁばっちしな感じに研ぎ澄まされています。僕が知っている中で一番近い音を出す人たちは「マッシヴ・アタック」かな。もうありとあらゆる音楽を知り尽くして、その中で自分たちが言いたいこと、表したいことを一番適したところにふわっと乗せてあげる感じ。少なくも力強いその音の響きあいに、もう神様が荷担しているとしか思えない魔法が宿るのを僕は感じずにはいられなかったさ。


もうその時点で運命的な出会いだー!って感じだったんですけど、ちゃんと入っていたよ、探してた曲も。11曲目の「RABBIT IN YOUR HEADLIGHTS」です。他の曲もすばらしいけど、やっぱりこの曲の何とも言えない響きが印象的。ポロンポロンとつま弾くピアノにギターのハウリングや、録音ノイズ、誰かの囁き、ハイハットのリフレインが小さく小さくかぶっていくその景色は、濃い霧の中を宛てもなく進む夢を見ているようで、どこまでもニュートラルな灰色を感じます。訳詞を見てその不思議感はさらに倍増したね。「オレは君のヘッドライトにうつった兎さ。トイレに流された燃やすほどのお金。血だらけな太い指は君の魂を吸い取っている」とかそんな歌詞。なんかすげえ納得。まさにそういう感じ。伝わってたよ。


音楽文法的にも、表面上は新しいエッセンスを取り入れながらも、最近のテクノにありがちな殺人的な冷たさがなく、どちらかというと80年代初期から脈々と続く元祖テクノ世代のあたたかみを感じさせる。基礎的な勉強をちゃんとしてきた人たちの的を得た冒険といった感じ。だから音にも奢りがなく、余裕ともとれる風格と風通しがよさを備えている。これでジャケさえ違えば、何一つ文句ないんだけどなぁ。そこが愛嬌といえば愛嬌か。そんなことを考えました。とにかく聴いて。損はしないから。

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地獄の底まで甘える。天国に昇るまで許しまくる。
それが愛じゃなくても、そうしたいから。

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