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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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映画「トゥルーマンショー」

トゥルーマン・ショー [DVD]

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昨日ビデオの話しを書いて、なんか忘れてる気がしてたんだけど思い出した。「トゥルーマンショー」も見たんだった。感動した。すごい。予告編を見る限りではトゥルーマンって人が壮大なセット中で人生を送っていて、それが全世界に番組として放映されているっていう、設定=物語って感じの星新一みたいな話しだと思っていたんだけど、そのキャストを演じている父親役や、気のありそげな女の子役や、妻役、はたまた、番組プロデューサーの人間的な葛藤にまで描写が及んでいて、それがよかった。みんな自分のやってることを正しいのかどうか疑いながら、身を引き裂かれながら、番組のキャストを演じてる。番組だと言うことを知らされずに人生を送っている主人公に同情さえしてる。悩んでるんだ。世界観を説明するだけじゃなく、いろんな可能性をちゃんと追いかけてて、それでいてテンポがよかった。2時間をとっても有効に使っている映画だという気がしました。先が読めない話しが大好きなあなたには100点満点でオススメできる名作です。

映画「シュレック」

シュレック [DVD]

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映画館で「シュレック」を見た。感動はしなかったけどゲラゲラ笑った。オトナ向けのややシニカルなひねりのあるおとぎ話パロディって感じでしょうか。メッセージも「人は見かけじゃない」みたいな異常なシンプルさ。休日らしい気楽な映画を求めていたので、ジャストミートでした。僕が見たのは字幕版だったけど、吹き替え版はシュレックダウンタウンの浜ちゃん、姫→藤原紀香、ロバ→山ちゃんと頭の中でキャストチェンジしてみましたが、なるほど悪くない感じでした。ところで外国の映画には狂言回し的な、おしゃべり&おせっかい野郎が良く出てくるんだけど、何故だろう。この映画のロバはもちろん、スターウォーズ1のジャージャービングス、マッドマックスのヘリコプターを動かす人、インディジョーンズの中国人の少年。物語をかき乱してテンポよく進ませるための(あるいは主人公の独白を、会話に変えたいためだけの)、機能的な存在なのであんまり好きじゃないんだよなぁ。クライマックスで必ずすごい活躍を見せるところもなんかムカツク。物語の構造として面白くなるのははっきり分かるんだけど、いなくても成立できそうなのが努力が足りないのか、なんなのか。物語の中で「醜い怪物」扱いの主人公シュレックも最初っからいい人っぽい感じで出てくるので、最後にハッピーエンドを迎えても、最低っていうスタートからハッピーまでの振り幅が狭すぎる気がした。もったいない。心が狭い僕にとっては映画は73点ぐらいの感じだったかな。休日だったので充分合格。そんなもんだ。

ICO

ICO(イコ)

ICO(イコ)

昨日は眠りにつけないロンリーナイトだったのでICOを朝まで掛けてクリアした。感動した。こんな感動は「ゼルダの伝説時のオカリナ」以来です。エンドテロップを見ながら、そこで費やした時間や体験や空気の匂いがぶわーっと蘇ってきて、握りしめたコントローラをぶるぶると震わせながら、もうあの言葉の通じない女の子に会えないんだなぁと思うと、涙がこぼれた。「映画のような」という言葉がもしゲームの誉め言葉であるとすれば、このゲームは何よりもまず「体験」そのものだった。映画から「意志」を取り出して、プレイヤーにストーリーの完成を委ねることで、感動は何倍にも増幅する。それを起こすために作り上げられたありとあらゆる導入の工夫があまりに画期的だった。僕は、ずっと、そこに、いたんだ。確かにあの色白の少女の手を握っていたんだ。2000年は11月にRezが出たし、12月にこのICOが出て、ゲームはおろかエンタテイメントの枠を確かに拡張した年だったと思う。この2つをやってない人とはゲームの話しはしたくないなって今はそんな気分にだってなっちゃうのだった。とにかくやってみて。できれば自分のお金で買って。