クリック詐欺訴訟

「クリック詐欺」と呼ばれる不正行為によって生じた偽りの広告料金を払わされたとして、多数の広告主から告訴されていた米グーグル社は8日(米国時間)、和解金として9000万ドルを支払うことに同意した。

http://hotwired.goo.ne.jp/news/business/story/20060310106.html
google adsenseだけではないが、クリック課金型の広告にはかなり根本的な部分に大きなジレンマを抱えている。不正クリックだ。

  • 広告がクリックされることにより、googleだけでなくサイトの管理者にもインセンティブが入る

インセンティブはこの類の広告システムには必須の事項だ。誰もインセンティブが入らないのに積極的に自分の管理するサイトに広告なんか載せない。多くのブログや大手新聞社のWebサイトまでがgoogle adsenseの広告を載せているのは、その広告がクリックされることによって一定の収入が期待できるからだ。
(自分でgoogle adsenseを使うようになって気がついたことだが、かなり多くの「有名サイト」「ニュースサイト」にgoogle adsense広告が掲載されている。単にlong tailだけでなく、首元まで押さえたことがgoogle adsenseの大きな成功につながっていると思う)
ところが、この仕組みは同時に不正クリックの誘惑というジレンマを発生させる。つまり、

  • クリックすれば自分に収入が入るのだから、自分や周りの人たち、そしてひどい場合はシステム的にクリックすることによって「広告効果のない」クリックを発生させ、不正な収入を得ようとする誘惑にかられる

…のである。
もちろん、この問題にgoogleやYahooはただ黙って傍観しているわけではない。規約やルールを厳しくし、実際に不正を調査して不正を行っているサイトとの契約を解除したりかなり悪質な場合は訴えたりなど、あの手この手で不正クリックを防ごうとしている。しかし、だ。根本的にシステムにジレンマを抱える以上、この問題を解決することはなかなか難しいのではないか。

グーグル社は、クリックするごとに広告料金が発生するテキストベースの広告リンクから、売上のほぼすべてを得ている。このシステムによってグーグル社が儲かるだけでなく、潜在的購買層からのトラフィックが増加し売上が上昇することで、広告主の利益にもなってきた。

しかし、購買する気のまったくない不正行為者や詐欺師が特定の広告リンクをくり返しクリックしていることもある。クリック詐欺として知られるこの悪質行為の目的はさまざまだが、その結果はただ1つ――広告主が無駄なウェブトラフィックに料金を支払うことになるということだ。

簡単に設置できるからこそ効果のあるgoogle adsense広告だが、このジレンマは広くgoogle adsenseが使われるようになればなるほど大きな問題になってくるだろう。googleの成長にもかげりが見え始めたが、いかにユーザと広告主のバランスを取っていくのか、今後も悩ましいに違いない。

Nintendo DS Liteだったのか…

会社から帰る途中に秋葉原の駅を通るとヨドバシカメラの前に長蛇の列が…。
なにごとか?と思っていましたが、あーなるほど。Nintendo DS Liteを求める人たちだったのね…。
自分たちは初期型Nintendo DSを持っていたからあまり気にしていなかったけれども、最近はずっと品薄で欠乏感が高かったようで。
http://japanese.engadget.com/2006/03/11/nds-lite/
それにしてもすごい行列だな…。