行動経済学

久々に経済学関連で面白い分野を見つけた。行動経済学

行動経済学とは、一般的な経済学、特にミクロ経済学が前提としているいわゆる"自己利益最大化追求マシーン"として行動する経済人と、実際の人間の経済行動の間にある違いを追求するために心理学の要素を持ち込んだ経済学とでもいえばいいのだろうか。心理学的な要素を含むが故、数式による理論化が難しいが、ミクロ経済学の1つの発展系としては非常に興味深い分野だ。
現実的な人間は"経済人"と比較してそれほど合理的ではないことが本書を読むと改めてよくわかる。
本書の冒頭ではいくつかの問題が出されている。

問題1 今、あなたはテレビのクイズ番組に出演しているとする。
 何問かの問題に正解し、最後の賞金獲得のチャンスがやって来た。
 ドアが3つあり、どれでもいいからドアを開けるとその後ろにある賞品がもらえることになっている。1つのドアの後ろには車が置かれているが、残りの2つのドアの後ろにはヤギがいるだけだ。
 あなたは、A、B、Cの3つのドアから見当をつけてAのドアを選んだとしよう。まだドアは開けていない。
 すると、どのドアの後ろに車があるのかを知っている司会者は、Cのドアを開けた。もちろん、そこにはヤギがいるだけだ。ここで司会者はあなたに尋ねた。
「ドアAでいいですか?ドアBに変えてもいいですよ。どうしますか?」
 さあ、あなたはどうするだろうか。Aのままでもよいし、まだ開けられていないBのドアに変更してもよい。どちらを選ぶか?

この問題に、あなたは合理的な理由をふまえて回答することができるだろうか?
回答を示されると理由は明快なのだが、人間がいかに合理的ではないかがよくわかるとっかかりだと思う。
回答はまた近いうちに。