SIerと産院

SIerにとってシステム構築は「沢山ある中の1つの案件」に過ぎませんが、発注する側のユーザにとっては自社のシステムを構成する非常に重要なシステムなわけです。SIerにとってあまり利益の見込めないような案件は気合いがあまり入らずに、積極的に取り組むというよりも「受注した範囲についてはこなして仕上げる」という態度になってしまう場合もあるかもしれません。
同様に、産院にとっても1つの出産は「沢山ある中の1つの出産」に過ぎません。…が、親となる側にとっては一世一代の大イベントなわけです。しかもそう経験のあるイベントでもないですし、まさに社運を賭けているというようなかんじ(^_^;)。この産院に任せて良いのかはしっかりと考えた方がいいでしょう。
SIerも産院も人間が構成している組織です。故に、たとえ儲けの大きい仕事を提供できないとしても、何か「このお客さんのためならば仕方がない、一肌脱ぐか」と思ってもらえるように対応することにより得られるメリットはとても大きいものとなるかもしれません。
SIerなみなさん、自分の抱える案件を「沢山ある中の1つの案件」と考えていませんか?
そして産院のみなさん?、今日の出産対応を「沢山ある中の1つの出産」と考えていませんか?
究極のところ、どちらにしてもSIerや産院などの「提供する側」は1つ1つを「数多くの中の1つ」としてしまわないように注意すること、そしてユーザや親は1度選択したのならばお任せする気持ちで「気持ちよく提供してもらえる態度」を取ること。そのあたりに成功と失敗の理由があるような気がします。