TOYOTAのi-ROADに乗ってきた

TOYOTAのi-ROADってご存じですか?私はこのイベントの情報を得る前には知っていたような、知らなかったような…。
i-ROADについてはこちらのTOYOTAのウェブサイトに色々載っていますので詳しくはそちらで。
以下の動画を見て頂ければどんなクルマなのかは一目瞭然なのですが、クルマというかバイクというか…免許要件としてはクルマなのですが、前2輪後1輪の3輪車ですし、なんといっても曲がる際に傾くという車にはない感覚で乗ることができる新しいモビリティです。

傾くといっても、これまたバイクのように曲がる際に遠心力に対向するために内側に傾ける、という傾き方ではなく、あくまでもプログラミングによってアクチュエータが作り出す傾きなので倒れてしまうこともないようにソフトウェア制御されており、これまた独特な感じがします。

今回はWIREDがWXD(Wired x Design)プロジェクトの1つとして企画したこちらのイベントに当選したので、参加してきました。八王子にトヨタの東京デザイン研究所なんてものがあるということもまた知らなかったのですが…。

会場に着くとさっそくi-ROADがお出迎え。ホワイト・ピンク・ブルー・グリーン・イエローの5色が並んでいるとなんともカラフルな感じ。

個人的には、ホワイトかブルーが好みかなぁ。オレンジとかあったらいいと思うのだけれども。

i-ROADの仕様については、上記TOYOTAウェブサイトに載っています。リチウムイオンバッテリーによる電動カーで、航続距離は50km程度。

前半のトークセッションでは、このi-ROADを企画したトヨタの未来プロジェクト室の方と製品企画室の方(お名前や経歴などは上記WIREDのページ参照)から、コンセプトや開発段階の試行錯誤などの裏話等について紹介頂く。バイクを手掛けていないトヨタが作る傾く車ということで、色々あったんだなぁと思うとともに、なかなかこういった類の話は聞ける機会がないので興味深かった。そして参加者の側もほとんどが車を持っていなかったり、ペーパードライバーであったり、普段自転車です!みたいな人が多くてこれまた面白い。かく言う私もカーシェアリングなわけですが…。

そしてついに試乗会。運転免許必須ということで、どれだけ乗せてもらえるのか期待していたのだけれども、やっぱりというか敷地内で10分弱走らせてもらえる程度でした…。

車なので運転はハンドルで。当然オートマ。ギアもボタンでD/N/Rがあるだけ。

日本では法規制的に現時点では二人乗りはできないということで、一人乗り。一応運転席の後ろに席はあるので、法規制さえクリアーされれば、ちょっと大きくなった子供の送り迎えにはちょうどいいかも。
前輪は左右で別々のモーターによって回転が制御されており、この前輪が上下することで傾きを生み出したり凸凹道での段差による傾きを抑制したりする仕組み。

車としての完成度は高いんだけど、この面白みのないインテリアとパネルを含めちょっとまだ遊び心は足りないかなぁ…。このあたりはよくも悪くもTOYOTAな感じ。

i-ROADがずらっと並んでいるとちょっとカワイイ感じ。でも街中だとまた違う感じになるのかな。このプロジェクトに関わっているTOYOTAの社員の方は通勤に使ってみたりしているそうですし、今後モニターも数を増やして行われるということなので、もしかすると街中で見かける機会も今後少しだけ増えるのかも。

運転する感覚としては、ハンドルを切ると曲がるのは後輪なので、傾く前輪の動きと合わせてなかなか独特。八の字や旋回走行では、まったくこれまでの車の運転感覚とは違うのだけれども、これはこれですぐ慣れそうだし、運転というより操縦している感覚で走ることができるところは新しい感覚かもしれない。

さて、このi-ROADは都市のモビリティを想定して開発が進められているようですが、果たしてどんな人達が単に「これ面白いね」のフェーズを超えて、実際に購入したり、乗ったりするようになるんでしょうね。そしていくら位だったら買ってもらえるんでしょうね。けっこう中の人達も色々と悩まれている様でしたが。

TOYOTAのOpen Road Projectでモニターを募集されていますので、気になる方は申し込んでみてもいいかもしれません。
私?どうしましょうかねぇ。