漁場を乗っ取った北朝鮮イカ釣り船


 梅雨が明けて、明日から節気はいよいよ大暑
 今朝、今年初めてスイカを食べた。
 23日からの初候は「桐始結花」(きり、はじめてはなをむすぶ)。次候の「土潤溽暑」(つち、うるおうてむしあつし)は28日から。末候は8月2日からで「大雨時行」(たいう、ときどきにふる)。
 候の名前も、うだるような暑さと夕立を想起させる。この猛暑をせいぜい楽しもう。そろそろ暑気払いでもやろうか。
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 きょうは秋田県で記録的豪雨のニュース。一方、台風ラッシュでいま5号、6号、7号と三つ同時に発生しているという。海水の温度が上がっていることで台風の発生と巨大化が促進されているらしい。暑さより災害が心配だ。
 先日の九州北部豪雨。
 ブログに「5年前の豪雨では、山田堰と堀川用水が水を効果的に逃がし、最悪の事態は逃れたとされるが、今回は堀川自体も被害を受けている。堀川用水を造った江戸時代の先人には想定外の雨量だったのか」と書いたが、筑後川の氾濫ではなかった。
 上流の中小河川の水があふれ、山間部のため池が決壊したことによる土石流が被害をもたらしたという。筑後川から堀川用水に水が流れ込んだのではなく、「田んぼが川になった」土砂が海の波のように広く地域一帯に押し寄せたようだ。
 人と農作物の被害が最小限にくいとめられることと、今後、他の地域でも水の災害が軽微ですむよう祈る。
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 先日、石川県のテレビ局員から、膨大な数の北朝鮮イカ釣り船が日本の排他的経済水域EEZ)に入ってきて、日本の漁船が操業できないでいると聞いた。さらに北朝鮮の漁船が水産庁の船に銃を向ける事件も起き、東北、北陸の漁業関係者にとって深刻な事態が続いているという。

 《日本の排他的経済水域EEZ)にある日本海の好漁場で、北朝鮮船籍とみられる漁船による違法操業が問題になっている。日本では禁止されている漁法で大量にイカを捕り、日本のイカ釣り船が漁場を追われている。今月7日には水産庁の漁業取締船が小銃を向けられる事案も発生。漁業関係者からは不満とともに、政府に対策を求める声が強まっている。
 「日本の漁場が乗っ取られている」。山形県酒田市イカ釣り漁船「第85若潮丸」船長、本間健さん(61)が怒りをあらわにする。若潮丸は13隻から成るイカ釣り船団に所属。30年以上通い続けてきた日本海の好漁場「大和堆(やまとたい)」で6月下旬、北朝鮮船籍とみられる不審な漁船約10隻を発見した。
 数トン程度の黒っぽい小型船は、日本の操業許可を得た韓国船籍の漁船などと違って許可番号を掲げていなかった。夜は無灯火で航行し、汽笛による警告も無視。海洋資源保護のため禁止されている流し網漁で、大量のイカを一網打尽にしていた。流し網がスクリューに絡まる恐れがあるため、船団は不審船を避けながら漁を続けたが、日ごとに数が増えていった。
 不審船が100隻を超えた7月初旬、船団は大和堆を諦め、北海道沖に漁場を移した。同様に大和堆を追われた石川県や青森県の船の姿もあった。イカの漁場は徐々に移動するが、この時期の北海道沖は小ぶりのイカが多いという。若潮丸の漁獲量は例年の3分の1程度に落ち込んだ。
 北朝鮮の漁船とみられる不審船は数年前から現れていたが、流し網漁が目立つようになったのは今年からという。
 山形県漁協の本間昭志組合長(69)は「イカがいるのに捕れないのは死活問題だ」と語気を強める。イカ漁は来年2月ごろまで続く。「われわれだけではどうしようもない。国が動かなければ」と話し、他県の漁協などと協力して政府への働き掛けを強める考えを示した。》
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071500150&g=prk

 北朝鮮の違法操業船の数は今年一気に増え、400隻に達することもあるという。
 イカ釣りは集魚灯を使うが、北朝鮮の船は設備がないのか無灯火で、日本の漁船の灯りに寄ってきたイカを獲ろうと異常接近してくるという。あまりにも危険で、日本の漁船が撤退する結果、漁場をそっくり明け渡すことになっている。
 なぜ北朝鮮から大量のイカ釣り船が押し寄せてきたのか。
(つづく)