高世仁の「諸悪莫作」日記

2018-07-30 縄文シャワーを浴びた日

 おかしな台風だった。父島あたりから左旋回して東海から九州に抜け、さらに左に曲がっていま南の方向、奄美諸島の方に向かっているようだ。大惨事にならずにすんでよかった。

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 今月に入って、メダカが11匹も次々に死んだ。多い日は一日に3匹も。また、10匹以上いたはずの稚魚が2匹しか生き残らなかった。原因が分からないが、記録的な暑さのせいかもしれない。ボウフラとミジンコの生餌に切り替えたら元気になった(ように思う)。あらたに稚魚が10匹近く孵って心を楽しませてくれている。生きものと接するのは楽しい。

 このかん、せわしくてブログをさぼっていたので、備忘録的に印象的なことを書こう。

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 21日(土)専修大学へ。これは大学の象徴とされる復元された黒門。数年前、ここで3年ほど「平和研究」というゼミ非常勤講師をやっていたので、何度も来ているのだが、この黒門をじっくり見たことはなかった。前身の専修学校明治維新直後にアメリカに留学した4人が創立者だそうだ。次々とつくられた教育機関が近代化を強力に牽引したのだなあ。以前は学校をつくるのは疑問なく「いいこと」だと思っていたが、今はさめた気持ちで黒門を眺めている。

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 ここに来たのは、渡部富哉さんの「解明されたゾルゲ事件の端緒~松本三益の疑惑をめぐって」を聴くためだ。90歳近い渡部さん、これを人生最後の講演にするという。渡部さんは、戦前からの日本共産党のたたきあげの活動家で、党を辞めてからは日本左翼史の常識を次々にひっくりかえす研究で注目されている。

 例えば、戦後の共産党弾圧のための謀略だとされてきた「白鳥事件」が、謀略でも冤罪でもなく、日本共産党による犯行で、党がひそかに指名手配犯を中国密航させていたことを明らかにした。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20160607

 私は、伊藤律に関する番組『父はスパイではない!』を作ったさいに渡部さんに教えを乞うて以来のお付き合いだ。伊藤律は戦後、徳田球一書記長のもと事実上のナンバー2として党の再建にあたったが、野坂参三から、権力のスパイとして糾弾され除名された人物だ。渡部さんは、伊藤律はスパイではなく、逆に野坂があやしいと主張。結果的には、野坂参三名誉議長こそがスパイだったことが明らかになった。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20160819

 渡部さんはこの日、ゾルゲ団摘発の端緒は伊藤律ではなく、松本三益日本共産党名誉中央委員だとする持論を13時から17時までの長時間展開した。松本三益氏は、沖縄の革新運動の元祖とでもいうべき人物で、彼をスパイと断じるのは相当の勇気がないとできない。http://chikyuza.net/archives/10312

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 「おれはインテリじゃねからよ」とべらんめえ調の富哉節は聴かせる。4時間があっという間だった。こんなオタク講演会に70人もが参加したのは驚き。ただほとんどは70歳代以上。たぶん若い頃、左翼運動に青春をかけた人たちだろう。活動家にとってスパイかどうかは名誉にかかわる。戦前は命にかかわることだった。感情に訴えるテーマでもある。

 しかし、私は、誰がスパイだったか、ゾルゲ事件の端緒は何かということをつきとめることが、今の日本の運動にとってどういう意味があるのか、自問してしまう。

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 22日(日)うちの近くの兒嶋画廊 丘の上APTで「縄文シャワー展示室展」2018を観る。すばらしい。縄文と我々はつながっていると、岡本太郎なども展示してあるし、画廊の主、兒嶋さんの作った粘土作品も飾られていて実に楽しい。縄文と現在はパラレルワールドだそうだ。

http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/016/261/30tirasi.pdf

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(右の木の柱のようなのは、戸谷成雄氏の作品。たしかに縄文風だ)

縄文時代は世界的にいうと新石器時代を指し、この時期、人類はどこでも似たような表現行為をしていたから、世界のどこでも土器と石器は作っていたが、なぜか日本列島では石器にたいしたものはなく土器こそ優れていた。世界中の傅物館、美術館に石器時代の遣物を訪れてきたけれど、大きさはむろん表現においてはなおさら、縄文土器は群を抜いている。そればかりか、それ以後の表現行為の歩みの中で、日本列島の住人は縄文に始まる美学を人事にし、新しい美意識も縄文の上に重なり積って、列島の美は具体化してきた。日本の伝統美の終着地とも言える琳派北斎にあっても縄文土器と同じような渦巻く曲線は生き続けている。その一番の理由は、土をベースとした表現だからではないか。列島の人々の意識の底には今も、土がたまっている。藤森照信建築家建築史家》

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(現代の作家の作品も一緒に並んでいる。左下の勅使川原蒼風作(400万円!))

 日本列島縄文土器を生み出したのはなぜか、いろいろ想像をめぐらせたくなる。

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(うちから自転車で5分ほどの恋ヶ窪遺跡で出土した、5センチほどでかわいい。モモンガかそれともエイか?)

 いま人は「日本」を声高に語るが、縄文を前にすると「日本」ではなく、「日本列島」を語ることになる。これは実は最先端なのだろうと思う。縄文シャワーを浴びて外に出ると爽快感が訪れた。この「縄文シャワー展示室展」8月10日までやっているので、ぜひどうぞ。入場無料!

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 28日(土)午後13時、亡くなったジャーナリスト・探検家の恵谷治さんの本の頒布会に都内のトランクルームに行った。頒布会は、すでに1週間前から開かれていて、たくさんの人が本を持って帰ったはずなのだが、まだまだ本棚は詰まっている。台風接近で雨が降りはじめるころで、この時間帯は4人しかいなかったので、私とかみさんでゆっくりと十数冊選ぶ。すると恵谷さんの娘さんが恵谷文庫のハンコを本に押してくれる。何よりの記念だ。帰ろうとすると、旧知の作家の西牟田靖さんと、話題作『カルピスをつくった男 三島海雲』を最近出版した作家の山川徹さんが14時からの頒布会にやってきた。これで3回目だという西牟田さん、書庫を観るなり、「初めて来た1週間前から全然減ってねえ!」。あまりに多すぎるのだ。

 帰りは荷物が重いが、恵谷さんの本は思い出になるし、引かれた傍線などが残っているページをくると感慨深い。たくさん本をもっている人は、ぜひ亡くなったら頒布会をやることをお勧めしたい。

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 そのあと、ざあざあぶりのなか、田村公祐さんの写真展『私が見たシリアの今』へ。ダマスカスアレッポなどアサド政権支配地の風景で、反政府側の映像を見ることの多い私には新鮮だった。アサド政権は非道だが、そこに住むシリア国民は、安寧を求める明るい笑顔の人々だ。権力と人民は違うことをあらためて思い知らされる。

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 さらに銀座ニコン深澤武写真展「奄美琉球」をのぞく。空、海、森・・自然が美しい。アマミホシゾラフグのミステリーサークルは不思議だ。中心部に産卵するというが、そのためになぜ、石庭のように砂に模様をつけなければならないのか。フグの「気持ち」が知りたくなる。

2018-07-07 地球も人の心も病気になっている

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 もう小暑だ。梅雨が終わって夏本番、のはずが各地で豪雨に見舞われている。

 きょう7日から初候の「温風至」(あつかぜ、いたる)。12日からが次候「蓮始開」(はす、はじめてひらく)。末候の「鷹乃学習」(たか、すなわちわざをならう)は18日から。

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 梅雨前線のため、西日本を中心に、記録的な豪雨となっている。気象庁は、福岡佐賀長崎広島岡山鳥取の各県に、数十年に1度の大雨が予想されるときに発表される大雨特別警報を出した。被害が拡大し、7日の夜の時点で死者、行方不明者が120人近い。長良川上流に大雨が降り、ご縁のある岐阜県郡上市でも被害が出ているとのニュースに、仲間の安否を問い合わせたら、無事だというのでほっとした。雨の降る地域が移り変わっていくようで、いまテレビでは山形市も大雨の警戒すべき地区に挙げられた。被害がこれ以上広がらぬよう祈ります。

 「過去記録にない」と形容される自然災害が毎年のように起きる。

 あまり報じられなかったが、「気候変動適応法」が6月6日参院本会議で可決、成立した。地球温暖化に伴う農作物被害や気象災害などを軽減するため、その対策を後押しするもので、年内にも施行される見通し。「我が国において、気候変動の影響がすでに顕在化し、今後更に深刻化する」おそれがあり、さすがに国としても適応策をやらなくてはと認識したわけだ。例えば、漁師に聞くと、網にかかる魚の種類が全然違ってきているという。

 ゲリラ豪雨」という言葉が出始めたのが1970年代で、2008年には流行語大賞にランクインする。予報が難しい、局地的な豪雨による被害も明らかに増えている。気候変調を見せているのは明らかだ。

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  昨夜、私も会員になっている「持続可能な国づくりを考える会」で「リローカライゼーション(地域回帰)〜しあわせと持続可能性との接点」という講演をさせてもらったが、冒頭で、今のグローバル資本主義のもとでは地球が病気になるのは当たり前だという話をした。

 例えば貿易でも非常識が常態化している。

 アメリカビーフの国だと思われているが、年間の貿易量をみると、輸出が90万トンと巨大だが、実は輸入が95.3万トンと上回っている。

 英国では、牛乳の輸出が年間11.9万トン、一方輸入が11.4万トンとほぼ同量の重複貿易が行なわれている。

 ノルウエー沖でとれたタラが中国に輸出され、骨を取り除き切り身に加工されてから再びノルウエーに運ばれていくという場合、そのタラは、まさに地球の裏側と往復するわけである。

 いやいや、よその国のことをあげつらう前に日本が問題だ。フードマイレージ食糧の輸送距離)の国際比較では世界一である。

国名    総量    国民一人当たり

日本  9002億800万    7093

韓国  3171億6900万    6637

米国  2958億2100万   1051

英国  1879億8600万    3195

ドイツ  1717億5100万   2090

フランス1044億700万  1738

(※単位:トン×キロメートル)

 フードマイレージがの値が大きければ、それだけ輸送でのCO2排出量が多くなり、環境への負荷を高める。

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 先日、日本の一人当たりのプラごみ量が米国に次いで世界2位だと報じられた。考えてみれば、コンビニからモノを買うたびにたくさんのプラクチックを捨てているなあ。ほとんどの商品の包装はプラだし、飲み物には自動的にストローがつく。最後にプラスチック袋に入れて手渡される。このごろ、コーヒーにはフタを被せることでさらにプラスチックの使用量を増やしている。

 この地球が病んでいく過程は、人のこころが病んでいく過程でもあると思う。前回、リストカットする日本の若者が驚くほど多くなっていると書いた。

 世界で1年間に自殺する人は80万人を超え、WHO(世界保健機構)によると、自殺率は、第二次世界大戦以来、60%も増加したという。環境の危機はこころの危機でもあり、そのおおもとはグローバリゼーションだと思っている。麻原らオウム事件の7人が死刑執行されたか、あの出来事も、大きな文脈では根底にグローバリズムによる実存感の喪失がある。これとどう対峙するか。

 グローバリゼーションと一見対抗するかのように近年ナショナリズムが強まっている。英国がEUから抜け、米国にはトランプが現れた。しかし、グローバリズムと真に対決するのはナショナリズムではない。

(つづく)

2018-06-17 恵谷治氏「日本にミサイルは飛んでこない」

f:id:takase22:20180618021728p:image:w260:left 土本典昭監督の没後10年特別企画をポレポレ東中野でやっている。きのう17日上映された代表作『水俣 患者さんとその世界』を観に行く。

 私はこれを高校3年のときに観てショックを受け、社会悪と闘う弁護士になると決意、大学は法学部に進むことを決めた。結局、弁護士にはならなかったものの、人生を変えた映画で、自分の原点を振り返ってみたくなったのだ。

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 半世紀前に観たきりで、どのシーンも新鮮だったのだが、患者たちが東京のチッソ本社の株主総会の壇上に押し寄せる場面は感動的だった。薄笑いを浮かべる江頭豊社長に詰め寄り恨みをぶつける母親の姿が圧巻だ。これを暴力というのなら、暴力は肯定されると思う。近年、こういう感情むき出しの抗議はとんと見なくなった。なぜだろうと考えながら観ていた。

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 北朝鮮に関する論評がさまざま出てきて、そもそものところから、かの国についておさらいしたいと思う。米朝会談でトランプ大統領が金正恩の「国際的正統性を引き上げた」(CNNの表現)こともあり、北朝鮮の体制への甘すぎる評価、期待が目につく。

 最も説得力があると私が思うのは、先日亡くなったジャーナリストの恵谷治さんの見立てだ。ちょっと古いが、手元にある2013年発行の本『光射せ!』(第11号)から紹介しよう。

1)核開発の目的

 何のためにこのような核ミサイルを作ろうとしているかといえば、北朝鮮は金日成以来まったくその国家目的を変えていません。それは朝鮮半島の赤化統一、南進武力統一です。核ミサイルはそのために作ろうとしていて、それは国民が何百万人死のうとも推進する、これを民主基地論(編注=金日成が北朝鮮を民主基地とし、のちに全朝鮮を解放するという「民主基地」論を唱えた)からはじめてずっと目指しています。そして、この統一を成就するためには、在韓米軍を無力化する、撤退させる、もしくはアメリカ本土に届くだけのミサイルを開発して、米国世論を反戦世論に変えていく。つまり統一を阻むアメリカの軍事力に対抗できるようにする、これが核開発の目的です。

 他のアメリカとの交渉とか国内の引き締めとか、あるいは結果的に中国から一定の自立を得るとか、それはすべて附属的な結果に過ぎません。ここを見誤るととんでもないことになります。

2)日本と核ミサイル

 日本にとって重要なことは、北朝鮮が今回横須賀という地名を出したことです。これはある意味、横須賀に撃つぞというのは本気なんです。彼らは日本を攻撃する理由はないのに、なぜノドンミサイルを開発したかといえば、在日米軍を攻撃したいからです。

 よく私は日本のマスコミとかで、北朝鮮と日本が戦争になるのではとか、ミサイルが飛んでくるのではないかとか聞かれますが、基本的にはありえません、と言います。現在の六者協議参加国の中で、日本だけが唯一“金づる”なわけです。他の国は北朝鮮への大規模な経済支援などは全く考えていません。しかし日本だけは、仮に拉致問題が解決して国交正常化がなされたうえならば、多分国民のほとんどが経済支援に賛成するんじゃないでしょうか。

 これだけひどい関係でも、拉致被害者さえ帰ってくれば、お金を出す姿勢が日本には政府にも国民にもあります。その国と北朝鮮が戦争をするなんてありえない。それが、実は気づかないうちに日本の安全保障になっている。ですから、日本に北のミサイルが降ってくるなどという人の分析は、基本的におかしい。

 ただし、仮に朝鮮半島で南進統一の戦争が起きたときには、横須賀、三沢、岩国などの米軍基地は、確かに攻撃される危険性はある。この意識を日本人はもたなければならないでしょう。

 そして、北朝鮮は絶対に核を放棄しません。南進統一のためには必要不可欠な武器ですから。ですから個人的な見解ですが、もうあの体制は倒す以外に核をなくす手段はない。

3)南北朝鮮の連邦制の危険性

 仮に、南北両国が同数の議員を出して連邦議会を作り、朝鮮半島をめぐるすべての案件をここで話し合って決めましょうといっても、北朝鮮側の議員は全員すべての問題で意見一致ですよ。そして韓国側に一人でも北朝鮮側と同じ意見の議員がいたら多数決ですべて北側の意見が通る。こんな馬鹿馬鹿しいことを、金大中や盧武鉉がやろうとしたのです。これならば北朝鮮は武力を使わなくても優位に統一できるわけです。

4)韓国のなすべきこと

 日本では、そして韓国でも、今はこういう考えは絶対に認められないかもしれないけれど、戦争はいけない、平和が正しいと言っても、93年、94年の第一次朝鮮半島危機のとき、確かに戦争になれば数十万人の人が命を失ったかもしれない、しかし逆に言えば、平和は保たれたかもしれないけれども、その後北朝鮮では独裁政権が続いたせいで、餓死者が300万人出たともいわれるわけです。それを考えたら、韓国よ、もし今行動しなかったら、北朝鮮のあの狂った政権を今倒さなかったら、未来の時代にあなたたちは同胞を見捨て、独裁者にほしいままに殺させた責任を問われるのですよ、と言いたいのです。

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 テレビでコメントする「専門家」とはかなり違う分析なので、驚いた方もいるだろうが、全体主義の本質をついた議論だと思っている。

(つづく)

2018-06-16 こだまでしょうか

 アメリカが米韓軍事演習をやめるというニュースが波紋を呼んでいる。

 米朝首脳会談の直後、トランプ大統領は記者会見でこんなことを言っていた。

 「大統領選挙戦でも言ったように、在韓米軍を撤退させたい。米韓軍事演習は非常に金がかかる。やめれば莫大な金額を節約できる。韓国も負担しているが100%ではない。今後の交渉課題だ。グアムから6時間半もかけて爆撃機を飛ばして演習するのは恐ろしく金がかかる。こんなのはやりたくない。」「北朝鮮の非核化のコストは、韓国と日本が出す用意があるはずだ。北朝鮮に近いのだから。」

https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/press-conference-president-trump/

 トランプ氏の「アメリカファースト」というのは、目先の損得勘定中心のきわめて狭い「国益」のとらえ方にもとづくことがよく分かる。もともと、アメリカからはるか離れた朝鮮半島情勢には関心がない。核搭載ミサイルがアメリカに飛んでこなければそれでいい。北朝鮮の非核化も、近い国がコストの面倒を見るべきでアメリカは関係ないと言っているのだ。

 日本の進むべき道を、こういう政権に「お任せ」するのが危険であることはいうまでもない。

 先週末、周防大島で知り合いになった人のFBを見ていて笑ってしまった。

「全ての選択肢はテーブルの上」といえば「全ての選択肢はテーブルの上」という

「米朝会談の中止」を言えば「米朝会談の中止」という

「米朝会談を行う」と言えば「米朝会談を行う」という

「最大限の圧力という言葉は使いたくない」と言えば「最大限の圧力という言葉は使いたくない」という。・・・

こだまでしょうか。

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 先週のこと。カナダの先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、日本と米国だけが、深刻化する海のプラスチックごみを減らすための数値目標を盛り込んだ文書に署名を拒否した。環境団体からは「恥ずべきことだ」などと批判が相次いでいる。(共同)

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3392536.html

 また、こだまが聞こえる。

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(年間700万トンもが投棄されているというプラスチックごみは早急な対策が求められる)

 さて、対北朝鮮では、米朝会談に押される形で、いよいよ日本が独自に対応しなければならないところにきている。拉致被害者家族はじめ期待が高まっている。しかし、

 《ラヂオプレスによれば、北朝鮮の国営ラジオ平壌放送は15日夜、日本人拉致問題に触れて、「日本はすでに解決された拉致問題を引き続き持ち出し、自らの利益を得ようと画策した」と伝えた。日本政府の対応について「無謀な北朝鮮強硬政策にしがみついている」とも主張した。》(朝日新聞)

 今後の具体的な交渉には、根本的な困難がいくつも待ち受けている。

(つづく)

2018-05-25 いつでも米国と対話したいと金正恩

 月末を控えて、今週はお金の問題で呻吟していた。このところの資金繰りは、操業以来もっとも厳しいかもしれない。どうにもならないので、支払いの繰り延べのお願いをするしかない。心苦しいだけでなく、今後仕事を敬遠されるのではと心配になったり、なかなかストレスフルな作業である。

 こういうときは自然や生き物に目を向けるといい。

 

 今朝うれしいことがあった。メダカの孵化を確認したのだ。ゴマ粒より小さな赤ちゃんメダカが数匹元気に泳いでいる。やった!命ってすごいな。

 メダカの親は卵や稚魚を食べてしまうので、卵を産み付けた藻を別の容器に移しておく。孵ってから半年は親から話して育てるが、稚魚が大きくなるのを見るのが毎年とても楽しみだ。

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 出勤の途中、タチアオイを見た。毎朝通る家の前に、今年も桃色の花を咲かせはじめた。この花が咲くと、夏が始まったなと思う。陽光のなか、華やかである。

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 米朝首脳会談をトランプ大統領が「やらない」と言いだしてニュースネタになっている。北朝鮮が同国北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の坑道などの爆破を実施したと発表してから、数時間後のことだった。

 きまぐれな人だし、すべてをdeal(取引)と考える彼のことだから、単なる駆け引きかもしれない。むしろ北朝鮮の反応に驚かされた。トランプの中止宣言にとても驚いて、会談実現を懇願するかのようなトーンである。

 「金正恩党委員長は首脳会談の準備にあらゆる努力をしてきた。一方的に会談の中止が発表されたことは、我々としては想定外のことで、大変遺憾」。また、「いつでも、どのような形であれ、対座して問題を解決する用意がある」とも言っている。(北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)が25日、伝えた金桂官第一外務次官の談話)

 こんどはトランプ大統領が、北朝鮮の反応について、ツイッターで、「北朝鮮から温かく生産的な発言が届いたのは、とても良いニュースだ。これがどこまでいくのか間もなく分かる。願わくば、長く持続的な反映と平和に。時間(と才能)次第だ!」と書いた。

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 金正恩もトランプも首脳会談をやりたがっていることははっきりしている。トランプ氏は米国政府機関にはやばやと首脳会談記念メダルを作らせたほどだ。しかし、このメダルには金正恩の肩書としてSupreme Leader(最高指導者)と書かれてあって、トランプ氏は北朝鮮の人権問題(これには拉致も含まれる)をどう受け止めているのか疑問になる。「会ったらいいやつだったよ」ではすまされない。

 トランプ大統領がまともな外交をやる態勢ができていないことを米国の識者が憂いている。国務省の高官が任命されていないだけではなく、まだ38もの国に米国大使を派遣していないのだ。大使不在の38か国には、欧州のドイツやスウェーデン、中東のトルコ、サウジアラビアなどの主要国、さらには肝心の韓国も入っている。アメリカファーストだから他の国はおれの言うことを聞いていればいいとでもいいたげな外交スタイル。トランプ氏にはこれからも振り回されそうだ。

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 日本大学アメフト部の危険タックル問題。加害者の宮川泰介選手の会見は、中継で見ていて、引き込まれた。飾らない言葉と目から真摯さが伝わってきて、非常にすっきりと問題の本質が露わになったと感じた。これでおしまい、である。

 その翌日、監督とコーチ、きょうになって学長と、次々に会見をやったがもう遅い。それにしても、テレビは怖いなとつくづく思う。表情の動きや声で、ウソをついているな、逃げようとしているな、とみな分かってしまう。

 国会ではモリカケ問題が、まだ「解決」していない。関係者から、宮川選手のように、顔出し実名で告白する人の出現を夢みるきょうこのごろである。