高世仁の「諸悪莫作」日記

2018-04-23 「もっと大事なこと」はない

 夜、帰宅の途中、霧雨に降られる。

 もう4月(卯月)の後半、「穀雨」(こくう)だ。降る雨は百穀を潤す。種まきの時期、雨は天からの贈り物。大事な雨である。

 20日からが初候「葭始生」(あし、はじめてしょうず)。25日から次候「霜止出苗」(しもやみてなえいずる)。30日からが末候の「牡丹華」(ぼたん、はなさく)となる。

 穀雨の次はいよいよ「立夏」だ。はやいな。

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 ヒメジョオンの花が咲き始めた。

 幕末アメリカから観葉植物として入ってきたものだという。「柳葉姫菊(やなぎばひめぎく)」と呼ばれたそうで、舶来のハイカラな植物だったのだろう。

 雑草とみなされて、かわいそうだなと思っていたら、このヒメジョオン、「日本の侵略的外来種ワースト100」に選ばれていた。ものすごい繁殖力をもち、日本に上陸して150年ほどで、今や亜高山帯にも進出しているそうだ。かみさんはヒメジョオンを見かけたら引っこ抜くという。

 こういう情報を知ってから見ると、単純に可憐だな、などと思えなくなる。やはり、これも引っこ抜くべきか。

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 安倍内閣支持率は、ANNなどメディアによっては20%台のところも出てきた。ところが、連続する不祥事を問題視すると、もっと大きな、もっと大事な問題があるだろうとの声が出て来る。これに関して、そのとおり!と声をかけたくなるコラムをきょうは紹介したい。

 「もっと大事なこと」はない

  森友学園加計(かけ)学園を巡る新事実が次々と発覚し、国会では安倍晋三政権に対する野党の追及が続いている。安倍政権の復活以降、最も深刻な危機といえる。

 そうした中で、一部メディアからは「いつまで森友、加計ばかりやっている。北朝鮮の脅威を議論しなくていいのか」という声が上がり始めた。麻生太郎財務相も、報道が疑惑追及に偏り、環太平洋連携協定(TPP)に関する記事が少ないと新聞批判を展開した。

 「もっと大事なことがあるだろう」という論法は一見、説得力がありそうだ。北朝鮮など持ち出されると、何となくうなずいてしまいそうになる。しかし本当にそれは「もっと大事なこと」なのだろうか。

 今日はそこを考えたい。

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 論語に「信なくば立たず」という言葉がある。

 為政者に対する信頼が失われれば、政治は成り立たない」と解釈するのが一般的だ。日本の政治家が好んで引用する言葉で、安倍首相自身も記者会見などで連発している。

 実はこの言葉には前段がある。現代語訳で簡単に紹介する。

 孔子の弟子の子貢(しこう)が政治で大事なことを聞いた。孔子は答えた。「食を十分にして兵を十分にして、民衆に為政者を信頼させることだ」。子貢が問う。「その三つのうち、一つ捨てるならどれを捨てますか」。孔子は言う。「兵を捨てる」

 子貢はさらに問う。「残る二つのうち、どうしても一つ捨てなければならないなら、どちらを捨てますか」。孔子はこう答える。「食を捨てる。昔から誰にでも死はある。為政者が信頼を失えば民衆はやっていけない(信なくば立たず)」

 孔子は偉大な思想家だが、乱世で小国の運営に携わった政治家でもあった。リアリストの顔を持つ孔子が、明確に「兵より食より、信が一番大事だ」と言っている点に注目したい。

 「兵」は今で言えば安全保障だろう。まさに北朝鮮問題である。「食」は経済政策に当たるかもしれない。TPPもその一つだ。

 論語が全て正しいわけではない」との反論もあるだろう。もっともだ。しかし安倍首相が「信なくば立たず」を引用する以上は、本来の意味を踏まえ、兵より食より「信」の論議を最優先してほしいものだ。

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 ここからは私なりに考えを巡らせてみる。

 政治家は時として、国民の痛みを伴う政治決断をする局面に立たされる。例えば増税。例えば福祉の削減。そして最大の痛みは、最悪で武力衝突を伴う「兵」だろう。将来のために今の痛みを我慢してください、と為政者は国民に呼び掛けなければならない。

 しかし、もし為政者が「自分やその仲間が得をするため『ズル』をする人だ」と思われていたら、国民はその呼び掛けに耳を傾けるだろうか。政治家は国民に痛みを求める一瞬のために「信頼に足る人間であること」を求められるのだ。

 国会論議されている森友、加計問題の本質は「為政者やその仲間がズルをしたか、しなかったか」である。そこをはっきりさせないまま「北朝鮮の脅威」を論じてもむなしい。

 「もっと大事なこと」などないのだ。

 今回は、少し熱くなりました。

 (論説副委員長)

=2018/04/22付 西日本新聞朝刊=

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/reading_oblique/article/410536/

2018-04-20 マスコミからもっと「#MeToo」を

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 下を向いて歩いていてふと目を挙げるとめくるめく色彩の塊が・・・

 サツキだ。ここは、植木なども育てているうちの近所の農園。

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 ゴージャス!!と英語圏の人なら言うだろうな。きょうは気温が25度くらいまで上がった。30度を超えた地方もあったという。春爛漫である。

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 週刊新潮が火をつけた、福田淳一財務次官セクハラ疑惑が急展開。

 麻生太郎財務大臣は4月17日、被害にあったという女性が名乗り出てこなければ、事実の認定はできない、という見解を示し、福田次官を守ろうとしたが、自民党からも圧力があって18日に福田氏が辞任。19日未明には、テレ朝が緊急の記者会見をして、自社の女性記者が週刊誌に情報を提供したセクハラの被害者だと発表し、財務省に抗議した。

 福田氏はまだ「訴える」などと非を認めず、麻生財務相謝罪の言葉がない。しかし財務省以外の世界では、事件の事実関係については決着した。安倍信奉者が、「あの録音は編集されている」、「謀略の可能性が」、「ハニートラップでは」などといちゃもんをつけていたが、もう黙ってね。

 こんなツイートがあった。

 セクハラ加害者は自分の権力に無自覚と言いましたが、正確には「自覚的に無自覚」です。たとえ若くて美人の女性が相手でもその人が記者でなく財務大臣や米国政府要職なら、おっぱい触らせてと言うでしょうか?権力格差があることを分かった上で都合良く無自覚になる。卑劣極まりない加害者の特性です》(勝部元気 Genki Katsube)

 そのとおりだな。

 テレビニュースに映ったテレ朝取締役報道局長を見ると、おお、篠塚浩さんじゃないか。

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 あれはもう30年も前の1988年、私が日本電波ニュース社マニラ支局にいたころ。報道部の記者だった篠塚さんが東京からやってきて、ニュースステーション(今の報道ステーションの前身)の特集を一緒に作った。取材したのは、無期・長期囚が集められたモンテンルパ刑務所での腎臓売買疑惑。このネタは、当時刑務所にカメラを持ち込めた私の「キラーコンテンツ」で、三つの局で番組を作った。その結果、腎臓移植が政治問題化し、利権の温床を破壊したタカセに落とし前をつけさせようと、4人のガンマンが私を狙うようになり、フィリピンから命からがら逃げだすというドラマのような展開があった。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20071013

 TBSの名物ディレクター、吉永春子さんと初めて会った、この腎臓移植の取材でだった。ネタがネタだけに、吉永さんの印象に残ったのだろう。その後、一つも一緒に仕事をしないのに気にかけてくれ、私の会社が危なくなり追い詰められたとき、「コーヒーでも飲みなさい」と30万円を私のポケットにねじ込んだエピソードは以前書いた。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20120107

 テレ朝の篠塚さんはあのとき、25歳か26歳の駆け出しだった。素直でよくがんばる記者だったという印象がある。その後は局内でときどき顔を見かけて挨拶する程度だったが、「取締役報道局長」とは出世したなあ。えらいさんになっても堕落しちゃだめだよ。

 テレ朝報道局として財務省に抗議したのはいいが、「当社社員が取材活動で得た情報を第三者に渡したことは、報道機関として不適切な行動であり、当社として、遺憾に思っている」とのコメントは納得できない。この問題に、いわゆる「報道倫理」を持ち込むのは筋違いだ。犯罪から身を守り、上司に説明するために必要だったと記者は語っている。

 専修大学山田健太教授(言論法)は、今回の女性の行動について「人権侵害を防ぐための公益通報のようなもので問題ない」と指摘。取材内容を第三者に渡してはならないという原則は「取材先との信頼関係を保つための記者倫理であり、加害被害の構図といえる今回の関係においては当てはまらない」と話す。》朝日新聞20日

 テレビやネットをみると、テレビ朝日批判揶揄する声がとても大きい。テレ朝を叩くのはいいが、主要な批判は、政府財務省へと向かわせなければバランスを失する。そもそも、だれがセクハラしたんだっけ?

 ところで、篠塚浩さん、報道局長のポストに就いたのが2014年。そして翌年はじめ、「報道ステーション」のコメンテーター古賀茂明氏がスタジオで「I am not ABE」のボードを掲げるという「反乱」事件が起きた。そして古賀氏は番組から「降ろされ」てしまう。

 これについて、古賀氏は外国特派員協会での会見で報道局長(篠塚さん)が自分を追い出したと語る。

 《明確に今のところ、去年から報道局長は私の出演を嫌がっているという話があったということは聞いておりましたけれども、この間の1月23日の発言以降は「4月以降は絶対に出すな」という厳命が下っているというふうに。私は報道局長に直接言われていないので、直接聞いてみたいなとは思いますけれども、そういうふうになってます。》

 篠塚さんが「やった」のか、聞いてみたいが、彼は正直に答えるだろうか。

2018-04-17 「なっちゃん」「さっちゃん」の感動トーク

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 フォトジャーナリスト安田奈津紀さんの写真展「The Voice of Life 死と、生と」を観にオリンパスギャラリー東京に出かけた。きょうは、タレントのサヘル・ローズさんをゲストにギャラリートークがあった。

 会場には安田さんのいくつものフィールドから、死と生にまつわる写真が展示され、見ごたえがあった。安田奈津紀といえば、日曜朝のTBSの情報番組「サンデーモーニング」のコメンテーターとして知られている、若手フォトジャーナリストの代表格だ。早くから海外での取材が注目され、2012年に25歳の若さで「HIVと共に生まれる -ウガンダエイズ孤児たち-」で名取洋之助写真賞を受賞している。世界各地の紛争地や3.11被災地のほか、末期がんの人の死のドキュメントなど多くのフィールドで活躍する、すごい人である。

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 これはイラクで「イスラム国」が絶滅をはかったヤジディ教徒の避難民の子どもたち。どんなに厳しい環境でも子どもの笑顔で風景もぱあっと明るくなる。

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 東京のある夫婦が死別する瞬間。二人は初めて会ったときの服を着て最期を迎えたという。後日、写真展に二人の最後の日々を展示したさい、夫がやってきて「ぼくは写真を観に来たのではなく、彼女に会いにきたんです」と言ったそうだ。写真の力、存在意義を考えさせるエピソードだ。

 ギャラリートークは大盛況で、会場からあふれた人たちにパブリックビューイングスペースも用意された。

 安田さんとサヘルさんはほぼ同年、たがいに「なっちゃん」「さっちゃん」と呼び合う親友だ。安田さんの話はいつもながら聞かせたが、サヘルさんがまたすばらしかった。

 私は9年前からサヘルさんのファンで、このブログで何度も紹介してきたが、きょうのような彼女のトークをじっくり聴くのは初めてだ。

 イランイラク戦争によって3歳で孤児になったサヘルさんがいかに苛酷な運命をたどったかは、私の過去のブログに書いた。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20090609

 8歳で養母と日本へ。ホームレス生活も経験し、中学ではひどいいじめにもあって中3で自殺しようと思った。ところが、養母をハグした瞬間、自分のために苦労して衰えた体を感じ、「この母のために生きよう」という思いがこみあげた。誰かのために生きるという思いからエネルギーがわいてくる。自分は演劇やエンターテインメントなど表現する仕事をしているが、母からも「誰のために表現の仕事をするのかの原点」を忘れるなと言われている。

 親戚のいない私には養母しかいない。養母が死んだら自分は「ゼロ」になるのだろうか。いや、私は次の世代に思いをはせたい。日本には4万6千人の家族のない子どもたちが「施設」にいる。私の「夢」は、「サヘルの家」をつくること。それは「施設」ではなくて「家」。「生まれてきてよかった」と思う子どもを一人でも増やしたい。

 サヘルさんが、「日本の報道シリア問題の少ないことに驚きます」と話題をシリア問題に振って、「私たちにいったい何ができるのか」も語られた。

 安田さんはあるイラク人の言葉に勇気づけられたという。人間というのは戦争をやめない、そんなもんだよ、となげてはいけない。「あきらめる心」が戦争を続けさせる。人の手で起こされたものなら、人の手でとめられるはずだ。

 サヘルさん。今、私たちに何ができるか。一人ひとりが考えを発言し、アクションを起こしていく、発信していくことが大事だと思う。君は音楽だけ、君はタレントだけやっていればいい、というのではなく、一人の人間として(政治もふくめ)自由に発言していきたい。

 すると安田さんが、日曜のテレビ番組のスタジオでコメントしているが、写真家がどうしてあんなことを言うのかと言われる、でも、(自主規制せずに)自由に言葉を発する空間を作っていかなくては、とフォローする。

 サヘルさんが子どものころのつらい体験を語って涙を流すと、安田さんがすっと手を伸ばしてサヘルさんの手を握る。ときどき互いにちゃちゃを入れて、会場をわかせる。仲良し同士の、ぴったり息の合う、笑いあり涙ありの内容が濃いトークになった。

 サヘルさんは会場に向かってこう言った。ここ東京はほんとうに平和ですよ。みなさんには明日という日があるでしょう。食べるものも、服も靴もあるでしょう。でも、この生活ってあたりまえじゃないんです。地球の裏側ではそうなっていない。日本がどれほど平和なのか、子どもたちに知ってもらいたい。

 

 実際の二人の言葉は、私の紹介よりはるかに豊かな表現であったことをおことわりしておきたい。たった1時間のトークだったが、聞き終わって心に栄養をもらった気分になった。

 安田さん31歳、サヘルさん32歳。若くしてすばらしい信念と才能をもつ二人のこれからが楽しみだ。元気で活躍してほしい。

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 一方、夜のニュースをみると、日本の政治家どものていたらくにあきれる。

 財務省福田淳一事務次官によるセクハラ疑惑に対する麻生太郎財務相の反応。連日の「自爆」ともいえるコメントと物言いは、まさにミゾウユウ。まさか、安倍政権をつぶすためにわざとやっているんじゃないよね・・・

2018-03-19 浅ましさ「佐川佐川」の安倍一座

f:id:takase22:20180317091723j:image:w300:right ミモザのあざやかな黄が眼に入ってくる。通行人が歩みをとめて見上げていく。春の風景のなか、心弾むアクセントである。

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 浅ましさ「佐川佐川」の安倍一座  (朝日川柳 17日 神奈川県 朝広三猫子)

 改ざん問題の国会審議。自民党の議員がときに声を荒げて、財務省の官僚を叱りつけるさまは、誰にもわかる安っぽい筋書きのドラマだ。とにかく悪いのは財務省の官僚で、一番悪いのは佐川にしとこう、と。

 その財務省トップの麻生太郎大臣は16日、衆院財務金融委員会で、こんなことを言っている。

 改ざんへの職員の関与について、「国会で答弁していたのは佐川氏なので、佐川氏の関与の度合いは大きかったのではないか」と。そして、15日に事務次官や局長ら幹部を呼び「真摯に反省する必要がある。いい年こいた大人に対してこんなことをおれに言わせるのが、そもそもふざけた話なんだ」と注意したという。これには呆れた。お前らのせいで、俺が矢面にたっているじゃないか!って・・・これじゃ麻生氏、すっかり被害者ではないか!汚いぞ。財務大臣財務省の官僚に悪態をつくくらいだから、自らの責任をとるなどということは全く考えていないそうだ。

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このあまりに子どもっぽい姿勢はしかし、市民の反発を強める可能性が高い。麻生大臣がやめないほうが早く安倍内閣は倒れるかも。日本テレビと産経新聞が「改ざん」という用語を使い始めた。

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 内閣支持率が軒並み激減している。

 朝日新聞の17〜18日の調査、支持率は31%(前回2月調査は44%)で、第2次安倍政権発足以降で最低。支持率は48%(同37%)。

 毎日新聞の17〜18日の調査、支持率が33%(前回2月調査は45%)、支持率が47%(同32%)と同傾向だった。

 共同通信の17〜18日の調査、支持率は38.7%(前回3〜4日の調査は48.1%)、支持率は48.2%(同39.0%)

 一番すごいのはNNN(日本テレビなど)の16〜18日の調査で、支持率は30.3%(前回2月調査は44.0%)と20%台目前、支持率は53.0%(同37.3%)。

 どれも不支持率が高い。NNN調査では、支持、不支持の差が20%を超えている。

 今の流れが大きくなるか、安倍首相側の数の力で抑える手法がそれを食い止めるか。ここ数日で趨勢が分かるだろう。

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 今朝の『佐賀新聞』の社説「原発の風評被害―正確な情報の発信を」は《東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から7年が経過したが、福島県の現状を巡る風評や偏見は根強く残っている》として、科学的に正確な情報をメディアも繰りかえし伝えるべきだと論じている。賛成。

 避難区域を除けば、福島県内の放射線量は他地域と大差がなく、健康リスクは全く変わらない。今後もがんが増加することは考えられない。これは国連放射線影響科学委員会の報告書などでも裏付けられている。

 福島県産の農林水産物は放射性物質の厳格な検査が実施され、合格したものだけが出荷されている。福島県産食品の安全性は全く心配ない。ところが、こうした知見は広く共有されていない。》

 《風評やデマをなくそうとする活動に対して、根本の原発事故を起こした東京電力と政府を免責することになる、という批判がある。しかし、これは科学的なリスク評価と原発事故の責任追及を一緒にしている。この二つはどちらも必要であり、切り分けるべきだ。》http://www.saga-s.co.jp/articles/-/194442

2018-01-18 はじめて食べたエゾジカの肉

 もうとっくに寒の入りをすぎ、小寒から大寒にかわるころ。旧暦ではまだ年末。

 小寒は1月5日からで、初候「芹乃栄」(せり、すなわちさかう)、次候「水泉動」(しみず、あたたかをふくむ)、末候「雉始雊」(きじ、はじめてなく)。

 大寒は今年は20日から、初候は「款冬華」(ふきのはな、さく)。フキノトウが顔を出し始めるという意味だ。寒さの底で、春への準備が進んでいく。次候は25日からで「水沢腹堅」(さわみず、こおりつめる)、末候は30日から、「鶏始乳」(にわとり、はじめてとやにつく)。とにかく一年で最も寒い時期。みなさま、風邪などひかぬように。

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 戦場ジャーナリストの横田徹さんは、狩猟歴10年。休暇には北海道に狩猟に行くという。きのうは、横田さんが狩猟仲間にもらったというエゾジカの肉をごちそうになった。

 彼のいきつけのワインバーで焼いてもらう。エゾジカを食べるのは初めてだが、ロースももも肉も極上の味。お店のワインがまたすばらしく、晩餐を堪能した。

 横田さんのお父さんは、昔、知られたライフル射撃の名手で、麻生太郎氏と一緒に各国の大会を転戦したという。

 ジビエの肉は土地によってはっきりと違うそうだ。例えば、海辺のエゾジカは海藻を食べるのでミネラルの多い良い肉になると横田さん。

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 去年ご縁ができた郡上市は日本三大猪の産地で、「日本猪祭り」を開催している。この「利き猪グランプリ」では全国10府県20地域から集まった猪肉の食べ比べを行う。主宰する「猪鹿庁」(いのしかちょう)というグループの人によると、同じイノシシでも、和歌山県のミカン畑の近くのイノシシは柑橘類の味がするなど、いろんな発見があるという。おもしろそうだ。http://inoshika.jp/

 ジビエを、ただ野生の肉とするのではなく、その土地その土地の風土に生きる命ととらえれば、ジビエの楽しみはぐっと深まるだろう。

 今年の「日本猪祭り」は3月3日(土)、4(日)。関心のある方はどうぞ郡上へ。