飯田隆史【無財の七施-3 〜言辞施(ごんじせ)〜】

こんにちは

飯田隆史です。

お釈迦様は、財が無くともできる布施行を

無財の七施として教えられています。

三つ目は「言辞施(ごんじせ)」です。

優しい言葉をかけるように努めることですね。


失意のとき、苦しいときに、

優しい、いたわりの言葉をかけられると

救われた思いが致します。


19世紀のロシアの文豪ツルゲーネフが、

無名でまだ貧しかった頃のことです。

玄関先に立った乞食に

何一つ与えるものがなかったので、

済まないの思い、いっぱいから、乞食の手を握りしめて

「兄弟!!」

と涙ぐんだそうです。

後日、その乞食は

「私は永年乞食をしている間、いろいろの物をもらったが、

 あの時ほどうれしいことはなかった」と述懐したといいます。

心からの優しい言葉はどんなに相手を喜ばせることでしょうか。


周囲に優しい言葉遣いをしている人は、

他人からも温かい言葉をかけてもらえるようになるのです。


韓国に、こんな“ことわざ”があります。

「カヌン マリ コワヤ オヌン マリ コッタ」
(行く言葉が美しければ、来る言葉も美しい)


人に言った言葉は、自分にも跳ね返ってきますから、

日常生活の中で、どんな言葉を相手に投げかけているか、

振り返ってみなければと思いました。

いつも良い言葉を発したいなと思います。

飯田隆