NPO「
POSSE」代表を務める著者による
流行語大賞候補ともなった、その名の通り『
ブラック企業』である。若者を食い尽くす側の文春新書から出ているのは何とも面白いが、内容は至ってオーソドックスである。今までネットや
NHKのドキュメンタリーなどで取り上げられた事例を紹介するだけにとどまらず、そうした
ブラック企業の行為によって新卒労働者たちが使い捨てられ
精神疾患などに陥り、結局、社会がそのコストを負担しているという「人権問題」であり「社会問題」であると鋭く批判している。個人防衛だけではない国の規制が必要だろう。