あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 第824回 定期演奏会

ウェーバー:歌劇『オイリアンテ』序曲 op.81
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
グラズノフ交響曲第5番 変ロ長調 op.55

指揮/小泉和裕
ヴァイオリン/ヨシフ・イワノフ

 都響定期終了。小泉和裕によるロシア・プログラム。奇をてらったところがなく、音価をしっかりとりながら都響の明るい音色をフルに解放した、気持ちの良い演奏だった。ウェーバーも「いたずらに」ロマン派的にならず、広がりを持ちながらも密度の高い響きにハッとする思いだ。
 チャイコフスキーのVn.協奏曲は艶やかになりすぎない、いわば直球勝負のチャイ・コンである。ヨシフ・イワノフのヴァイオリンもそれに応えるような質実剛健ぶり。やや辛口なヴァイオリンに、ハイフェッツはきっとこれをもっと尖らせた印象を与えたのだろうな…と余計なことも思った。
 後半のグラズノフ5番は実演は初めてである。これまたロシア的濃厚さよりはリムスキー=コルサコフの正統な後継者であることを強く意識付けられた演奏だった。スピーカーやヘッドフォンでは気づかない、実演だからこそ実感するオーケストレーションの上手さを実感できた。