あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 プロムナードコンサートNo.373

  • 出演

指揮 大野和士
ホルン シュテファン・ドール

ゲーゼ:交響曲第4番 変ロ長調 op.20【ニルス・ゲーゼ生誕200年】
R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番 変ホ長調 op.11
ムソルグスキーラヴェル編曲):組曲展覧会の絵

 都響プロムナードコンサート。サントリーが改修工事のため、オペラシティの場所を移しての開催だ。
 今回初めて聴く事になるゲーゼの交響曲4番、R.シュトラウスのホルン協奏曲第1番、そして「展覧会の絵」である。
 ゲーゼの古典的なスッキリとした造型はもっとプログラムに載ってよい曲だ。ロマン派のなかに、豊かな楽想が非常によく収まっている。でも、解説を読むと、このあと、民族主義的な方向にシフトしていくと言うから、作品をまとまって聴いてみるのも面白いかもしれない。ただし、同時代のシューマンメンデルスゾーンに比べるとチョット面白くない。ニールセンの方が面白いな(時代が違うけれど)。

 続いてのR.シュトラウスは、ここのところ、何回か聴く機会があって、そんなに印象の強い曲ではなかったのだけれど、今回は目が覚める思いだった。ソロホルンの見事さは、ちょっと比較が出来ないくらい。シュテファン・ドールが吹くホルンの音量、技巧ともに充分すぎて「ホルンとはこんな可能性のある楽器なんだ」という驚きだ。それでいて、コンツェルトとしての調和が素晴らしい。オケに埋没することなく、かといって、「競争」するわけではない。恐るべし、ベルリン・フィル首席。

 「展覧会の絵」はスッキリとした音楽造りに時折、悪魔的な響きが印象に残る好演奏。シャープさとしなやかさがのバランスはトスカニーニの録音を思い起こさせる。しかし、キエフの大門のスケール感と壮観さは都響の力量と、オペラシティの残響も相俟って、なかなかの迫力であった。多分、これはサントリーで聴くよりよかっただろう。なお、ホルンはアンコール有り。メシアンより「恒星の呼び声」。

 追記になるが、展覧会の絵は古城のソロに、上野耕平が吹いていた。贅沢だなぁ。なんかもっとそれぞれに聴かせどころがあっても良いのにな、とも思う。ムダ遣いとは言わないけれど、もっと聴かせて欲しいよなぁ。 定期演奏会だな。都響にアンケートでも送れば良いのか。