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Tr,平居の月曜プリント

2018-07-08

バスのミステリー・ツアーまたは温暖化

 今年もまた「記録的な」大雨だ。昨年よりも更にバージョンアップした感じがする。実際、今年の死者・行方不明者は150人にもなろうかという勢いだ。

 私は極端なる環境主義者、温暖化に関する悲観主義者なのであるが、多少気温が高くても、すわ「温暖化だ!」などと叫ぶ気はない。しかし、最近毎年、しかも一度ならず繰り返される集中豪雨は、ほぼ間違いなく温暖化の影響だろうと思っている。沖縄サンゴが死滅するほどの水温上昇は、とりも直さず水蒸気量の増加を招き、それは気象現象過激化させる。不思議なことに、今回の集中豪雨を温暖化との関係で論じた記事・番組に、今のところ一切お目にかかっていない。現在の異常に豊かな生活を死守したいがために、本能的・無意識的にあえて「不都合な真実」から目を背けているのか?本当に因果関係が認識できていないのか?・・・。

 100%の確率で温暖化と豪雨との因果関係が立証されない限り、自分はそれらの因果関係を認めないと頑張っている人に対しては、「白か黒か分からないのは黒である」という言葉を贈りたい(下のリンク記事でも触れているが、オリジナルは→こちら)。なにしろ、かかっているのは「生存」なのである。

 気になってちょっと調べてみたら、昨年も7月7日に同じような記事を書き、今日書き始めた時にやろうと思っていたのと同じこと、すなわち2014年9月2日に河北新報に掲載された私の投稿記事の再掲をしている。まずまず自分としてはよく出来た温暖化問題に対する私の見解であるが、今年は再掲ではなく、昨年の記事にリンクを張っておくことにする(→こちら)。ぜひご覧いただきたい。この危機的状況を脱するためには、自家用車と飛行機は廃止くらいのことをしなければならない。現在の「豊かさ」を手放さず、なおかつ温暖化からも救われたいなどという虫のいいことを、おそらく自然は許してくれないだろう。

 大きな気象災害はこれからも来る。まだまだ来る。 

 ところで、一見関係のない話。9月に県外からやって来る人たちを、石巻界隈の被災地に案内するという仕事(?)を引き受けた。時間的に窮屈な被災地ツアーなので、あまり行き当たりばったりのことも出来ない。というわけで、今日はその下見に行った。道の駅「上品の郷(じょうぼんのさと)」から大川小学校、長面浦、石巻に移動して、魚町の高盛り道路、雲雀野海岸の防潮堤、そして南浜復興祈念公園予定地と回った。大川小学校はずいぶん様変わりして、写真付きの案内板が増えた上、校舎内部に近いところまで立ち入れるようになっていた。長面浦の周りの2集落、すなわち長面と尾崎には人が住んでおらず、今後も住む予定がない(非可住地域指定)にもかかわらず、巨大な防潮堤の工事が進んでいるのは無残な光景だった。人の命ではなく、土建業者を守るための復興工事は、本当に罪深いものである。

 ところで、恥ずかしながら、この下見を私は7月7日のつもりでいた。そこで昨日も、仙台から車でやって来る2人の友人と合流すべく、私はJR石巻線鹿又駅で降り、30分歩いて上品の郷に行ったのである。ところが、待っても待っても友人たちは来ない。うっかり彼らの携帯電話番号のメモも家に忘れてきてしまった。約束の時刻を1時間あまり過ぎたところで、私が日にちか時間を間違えたか、彼らの車に重大なトラブルが発生したかだろうと思い(帰宅後メールを確認したら前者だった)、帰宅することにした。案内所で調べてみると、15分後に石巻駅行きの路線バスがある。私はそれに乗ることにした。

 バスの路線というのは分かりにくい。少しでも人口稠密なところを通ろうとするからであろう。ずいぶん複雑な運行経路を取るバスも少なくないようである。石巻駅行きのバスの存在を知った時、私の脳裏に浮かんできたのは、いったいこのバスはどこを通って行くのだろう?という好奇心であった。そこで、鉄道よりは多少高く付くかも知れないがバスにしよう、と思ったのである。

 いやぁ面白かった。普段乗る機会のない路線バスは、なかなか立派なミステリー・ツアーである。私の期待に応えるかのように、バスは奇想天外の経路を通って、約40分後に石巻駅に着いた。自家用車と同じルートを取れば、おそらく15分以上の時間短縮が可能だ。ちなみにJRだと、運賃210円+徒歩30分、バスだと徒歩0分で運賃は540円、駅での待ち時間がなければ、所要時間はぴったり同じである。雨が降っていれば迷わずバスだが、そうでなければ、どちらが得かの判断は非常に微妙で悩ましい。

 少しでも乗客がいそうな所を通るために、複雑な運行経路で走ったバスであるが、その健気な努力にもかかわらず、乗客は私以外に日赤病院から乗車の2名、合計3名だけであった。全員が石巻駅で降りた。運賃収入は1000円也。かろうじて燃料代が出る程度で、車体の減価償却分も運転手さんの給料もすべて持ち出し、ということになる。そう言えば、JR石巻線も、2両編成で2日とも乗客は10人ほどだった。

 これもまた温暖化の原因。バスや鉄道が、ではない。バスや鉄道がこのような状態になるほど、人々が自家用車に頼っていることが、である。そして多分、誰もそんなことは考えない。「バス!?あんな不便なもの乗ってられねぇよ。」でおしまい。やっぱり激烈な気象災害はまだまだ来る。ますます激烈になる。

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