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Tr,平居の月曜プリント

2018-08-09

カレーとワイン

 今日は台風13号が襲来。当初の予報よりもずいぶん進路が東にずれていったので、雨も風もほとんどなかったけれど、我が家から見える太平洋は荒れ狂っていた。朝なんか、テレビに映し出される暴風圏(千葉県)の海よりも、石巻の海の方がよほど波が高いと思われたほどだ。海抜7.2mの忌まわしき防潮堤を基準に目測するに、砕けた波のしぶきの高さは20mをかなり超えていたのではないか?長い時間見ていても飽きない、なかなか豪宕な風景だ。

 夏休み中だということもあって、校長から「原則として登校禁止」のお触れが出ていたこともあり、午後に風雨が強まるという予報からすると、学校には行けても、帰って来られないという状況が危惧されたので、終日自宅で波を見ていた(笑)。軽微に済んだは結果論である。事故が起きると面倒なので、JRは年々弱気。すぐに列車を止める。そんな心配をしながら、あえて学校に行くほどの仕事が今日はなかった、ということ。

 さて、2年近く前に、「料理と酒」という一文を書いた(→こちら)。料理を作るにしても、料理を食べながら酒を飲むにしても、その国の料理にその国の酒、それほど料理と酒とは密接不可分である、というのが主旨だ。私がわざわざ言うほどのことでもない。おそらく「常識」だろう。

 「とりあえずビール」という言葉がある。飲みに行くと、最初はビールを注文することが多い。フレンチでも、イタリアンでも、寿司屋でも、焼き鳥屋でもだ。これなどは、ある意味で原則に反する。もちろん、これはビールの側に原因がある。あまり「酒」ではないのだな。

 もうひとつ、私が以前から気になっていることがある。それはカレーを食べる時に何を飲むか、という問題だ。

 カレーそもそもどこの食べ物なのか?これは今や日本食だ、という意見が優勢であるように思われる。インドカレーは、そもそもインドカレー」と一括りにするにはあまりにもバラエティーに富んでいるのだけれど、確かにたいていは日本のカレーと違う。今「たいていは」と書いたのは、「全て」と言い切る自信がないからである。

 私の経験に照らして言えば、日本以外の国でカレーらしきものをご飯にかけて食べる場合のカレーは、さらさらしていて、日本のカレーのような粘りがない。インドで日本並みかそれ以上に粘度の高いカレーに出くわしたこともあるけれど、ご飯ではなくてナンだった。するとこれはまた雰囲気が違う。いろいろ思い出してみるが、確かに日本のカレーは日本でしか食べられないカレーだ。

 私はカレーを食べる時に、どうしても赤ワインが飲みたくなる。何よりもよく合う。え?そうなるとカレーヨーロッパの料理か?ということになるが、まさかそうとは言えない。

 確認のために、身の回りにあったレシピ本をあれこれひっくり返してみたところ、煮込む段階でワインを混ぜよ、と書いてあるものもあるから、できあがったカレーワインが合うのは当然だ。

 ちなみに、たいていの場合、牛・豚・鳥のカレーについては赤ワイン、シーフードカレーについては白ワインが推奨されているので、カレーという料理ではなく、中に入っている肉類によって酒の種類が選ばれたものと理解できる。

 しかし、それなら肉=ヨーロッパとなってしまうが、中華料理に牛・豚・鳥が使われていても、赤ワインを飲もうなどという話にはならないので、やはり肉の種類だけで決まるわけではない。とてもヨーロッパ起源とは言えない様々なスパイスが、おそらく偶然、ワインに合うように出来ているのだろう。

 辛さに関係なく合うところもすごい。辛いものに合う酒というのはなかなかないので、これはワインという酒の奥深さ、寛容さなのだろう。とは言え、その寛容なワインも、料理を選ばないわけではない。

 つまり、カレーの側から見ても、ワインの側から見ても、なぜか相手を受け入れる。正に「なぜか」だ。理屈はここまで。面倒なことを考えなくても、カレー(ご飯不要)を食べながらの赤ワインは本当に美味いのだな。