2012 1月に読んだ本

1月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1922ページ
ナイス数:546ナイス

RDG5  レッドデータガール  学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ)
読み終わってすぐに、再びページを繰って深行の言葉を探しました♪♪キャーッッッ!!!!いやぁ、読んでいるこちらの方が照れて、顔がにやけますって(#^.^#)学園祭の進行も、高柳の動向もふっとびましたね・・・と、今回はこんな感想で勘弁して下さい(笑)もう、キュンキュン過ぎて何も言えないわヽ(´^o^)丿
読了日:01月29日 著者:荻原 規子
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
いやいやいや、あ〜〜〜〜〜なるほど。あ〜〜〜〜そうくるんだ。うわぁ、騙された!!!と思って最後読み進むと、うんうん、そうだよねぇ。そうだよ。よし、私も頑張るわ。と、気分が上がりました!(^^)! もっと若い時に読んでいたら、ちょっとお説教くさくて嫌だったかもしれないけど(笑)お話自体も引き込まれて面白かったし、あ〜楽しかった。読友さんのレビュー見て読んで良かった(*^^)v
読了日:01月24日 著者:歌野 晶午
風が強く吹いている風が強く吹いている
再読。昨年、箱根駅伝と共にこの本を楽しんでいた読友さんが羨ましくって、絶対次のお正月には読もう!と1年前から決めていた本です(笑) TVでの箱根観戦の興奮が残っているうちに読み始めたのですが、本当に楽しかった。現実には1年足らずで予選を突破し本戦に進むなんて難しいとは思う。思うのだけど、真っすぐに純粋に「走る」ことと向き合う走や清瀬の姿は輝いていて、読んでいる私まで心躍る感じ。実際の箱根駅伝を観ているのと同じ興奮を味わいました。それにしても「下り」って凄い!横断歩道の幅を2歩で越えるって・・ユキ格好いい。
読了日:01月07日 著者:三浦 しをん
ジェノサイドジェノサイド
いかに大国が国益を守るために個人の尊厳を無視し排除していくのかが描かれたかと思うと、その大国の最高責任者の深層心理において上手くいかなかった親子関係が敵国との関係に置きかえられて何万人もの人々が殺される可能性を告げる。逆に亡くなった親から託された1通のメールをきっかけに何万人もの病児を救う為若者二人が立ち上がる。自分達の命が狙われているにもかかわらずに!そして、難病で命いくばくもない子を持った傭兵が、計り知れない知能を持った幼児のその生育環境を危惧する。それは自分の生存の為ではなく幼子を労わる目だ。→続く
読了日:01月03日 著者:高野 和明

2012年1月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

2011 12月に読んだ本

今年読んだ本 174冊

12月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1702ページ
ナイス数:629ナイス

チヨ子 (光文社文庫)チヨ子 (光文社文庫)
私は宮部さんのガッツリした長編、もしくは短編が繋がって大きな意味をもつ長編になっている!といった形が好きなので、この短編集はちょっと食いつきが弱い感じ。それぞれの話を長編で掘り下げて書いて欲しい位。特に『聖痕』。後半ちょっとホラーの感がある作品ですが、最初はまったくそんな予感なく読んでいたので、ちょっと驚き!育児放棄とか虐待といった親子関係、またネットの書き込みによる人心への影響、そしてー「自分たちだけが真実を知ってて正義を行えるって思う人はそういう方向に行っちゃうんだ」いろいろ考えさせられる作品でした。
読了日:12月16日 著者:宮部 みゆき
真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)
単にパン屋さんを舞台に繰り広げられる青春群像劇だと思っていたら・・違うのですね〜予想外だ!親が子を放置する。カッコウのように他人に托卵するって設定が辛すぎる。希実を丸ごと受けとめたクレさんや弘基が、飄々と大人の対応で、このままカッコイイ二人の騎士に守られて希実が成長していくのかと思いきや、この二人にもひと癖もふた癖もあって・・自分を受けとめてくれる「愛」がどれほど大切なものなのかが切々と胸に迫ってきます。まず自分を受けとめてくれる居場所が出来て、それから初めて他人を受け入れられるのであろうから。
読了日:12月11日 著者:大沼紀子
図解!! やりかた大百科  -役にたつ(かもしれない)438の豆知識。-図解!! やりかた大百科 -役にたつ(かもしれない)438の豆知識。-
読友さんの感想を読んで「どんな本?」と興味をひいたので図書館で借りてみました。何気に開いたら「テーブルの下で足でいちゃつくには」「腕をしびれさせずにいちゃつくには」の『ラブ』欄。うひゃーっと1ページ目を開くと「タイヤブランコのつくり方」!!「レコードボウルのつくり方」で火傷をしてしまったら「軽いやけどの手当て法」のページが案内されている(笑)まぁ正直、ちゃんとした指南書を読んだ方がいいよ!ってのも載っているけれど、ほんのちょっと時間が空いた時パラパラとめくったらニヤッと笑える、心のビタミン剤ね(*^^)v
読了日:12月10日 著者:デレク・ファーガストローム,ローレン・スミス,ショー・ミー・チーム
箱庭図書館箱庭図書館
私は、小説を書く側ではなく100%読むだけの人間なのですが、『あとがき』を読んで、こんな風に創る側は考えているのか!と、何度も「へぇ〜」とつぶやきました。大変興味深かったです。あとがきを読むまで、読者の原稿をリメイクしたものとは知らなくて、純粋に小説として楽しんだあと、こんな種明かしがあって2度美味しい・・って思いをしました。特に好きなのは、「ホワイト・ステップ」こんな設定は新鮮。最初、ちょっとホラー!? とギクリとしましたが、二人が雪を介して会話するあたりから、ファンタジーっぽく、温かい感じで好き。
読了日:12月08日 著者:乙一
よろこびの歌よろこびの歌
読友さんの感想に惹かれて手にとりましたが、帯の「かつて高校生だった大人にぜひ読んでほしい一冊」にも、とても魅かれました。挫折感から自己憐憫の塊になってしまう姿も、どうせあちら側にいる子にはこちら側が見えないんだと卑下してしまう気持ちもすごくわかる。そして、人生曲がりっぱなしと笑い、立ち直るのではなく次だ!と、語ることのできる友人がいる彼女らが眩しい。「春の背中」に怯え、自分はいつまでも「冬」にいるのかと怯えたあの頃を想い出し、純粋な彼女たちの歌に熱いものがこみ上げる。これからの未来の自分のために「進め」!
読了日:12月04日 著者:宮下 奈都
新参者新参者
好きだなぁ、この本。人は皆、それぞれが主人公。1人1人に物語がある!そしてその物語が積み重なって、事件の真相が浮き上がる。こういう形は大好き。しかも、一つ一つの物語の主人公に向ける加賀さんの眼差しが優しくて、加賀さんのお土産を見ては、あの店の・・とニッコリ。話題となっていたTVも全く視ていないし、あえて皆さんの感想も読まずに本を開いたので、思いがけずもの凄く楽しい読書時間で、幸せ♪初めて『白夜行』を読んだ時の衝撃とは全く違う読後感。こんな風にいろんな面を持っているからこそ、東野作品は人気なのでしょうかね。
読了日:12月03日 著者:東野 圭吾

2011年12月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

2011 10月に読んだ本

今年読んだ本 155冊


10月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:4314ページ
ナイス数:603ナイス

夜のピクニック夜のピクニック
再読。ものすごく良かった!という印象だけ覚えていて殆ど内容忘れていて新鮮な気持ちで楽しめた。いいなぁ。こんなに純で、一生懸命で、心のテンション上がり下がりがあって、熱くて、そして、全てを共有できる友人たちがいる!!夜中に、昼間なら照れて絶対口にしないようなことを「熱く語る」わかるよ〜そうだったよ。確かにそんな時期があったよ。そして、それは今思い起こしても、私の中でキラキラしている大切な時だ!全てがしっかり整ってから楽しむのとは違う、ぐちゃぐちゃした楽しさはこの時代にしか味わえなかったんだ!と、改めて思う。
読了日:10月31日 著者:恩田 陸
トッカン―特別国税徴収官―トッカン―特別国税徴収官―
期待にたがわず面白かった〜♪しかも、お仕事小説プラスアルファの部分が深いよね。「私は何にも悪い事してないのに目をつけられて・・」「私はこんなに精一杯やってきたのだけど、〇〇のせいで仕方ない・・」いい子ちゃん顔して、言いそうだよなぁ、私。正論を楯に仕事の数こなすことに一生懸命になるってタイプだよ。と、ちょっと考え込んだりして。なのに、私が立ち止まって考えている間にグー子ちゃんは立ち直っていた(笑)ついて行く目標の鏡特官の大きな背中が近くにあるっていうのは強いなぁ。さぁ、次の本ではどんな成長していくのかな。
読了日:10月31日 著者:高殿 円
犯罪小説家犯罪小説家
小野川のずんずん言いつのってくる口調も、今泉の「私は、こんなに調べているんだから教えてくれていいでしょ!」みたいにズケズケ聞いてくる体質も、読んでいてものすっごく拒否ってしまって、読みながらイライラ。それが作者の意図したキャラだと思うので見事にハマったとも言うのかもしれないが、いっそ読むのをやめようかと思ったくらいだから、これを成功というのかな・・?表現者のこだわりにはどうしても共感できなくて謎を解き明かしたいという気持ちにのめり込めない。きっとこのこだわりが理解できた人の半分も楽しめなかっただろうなぁ。
読了日:10月30日 著者:雫井 脩介
かなりやかなりや
物理の発想で説法する僧侶。すごいな。こんな切り口の本、初めてだ。心の奥に罪悪感を抱えて生きるサチや広海。その抱えているモノや、娘に心のはけ口求めて言いつのる母親っていう話だけでも引き込まれるが、そこに科学の話と仏教の説法が語られ、見えないけど確かに存在する「裏の世界」の話も加わる。この組み合わせの妙が絶妙で、新鮮。波のように常に変化を繰り返しているこの世は、目に見えるものだけで世界が成り立っているわけではない。。。はっきり姿を目には出来ないが、人の暖かさ、優しさ、そして強さがちゃんと伝わってくる。
読了日:10月25日 著者:穂高 明
月のうた月のうた
きちんと生きている人の話って心が震えます。優しさも切なさも厳しさも心に迫ってきて、もうボロ泣きでした。宏子さんは心が自由なんだね。自分とは違うこともこだわらずに受け入れられる自由な心だからこそ、民子も心を開けたのでしょう。この本はあらゆる方向から私の心を揺さぶります。親として子を残して逝くということ、祖母が母代りとなって暮らす日々、料理を知らない母に育てられたことを言いわけにしてたこと、「子どもは授かりもの。感謝して産みな」、友人と歩いた月夜。いろんなことが自分に置きかえられて、我が身に沁みる1冊でした。
読了日:10月23日 著者:穂高 明
レイジレイジ
男のロマン」って言葉がまず浮かんだ。男の人の方が、理想や夢を力に変えて生きていけるし、逆に1人取り残された挫折感っていうのも受けやすいと思う。「男のプライド」ってところで、気になっているのに何年も知らんぷりだったり、「男の友情」ってやつで、何年も経っているのに、あっと言う間にその空白が埋められたり出来るんだなぁ。これは、まさに男の話だよね。横文字カタカナでの音楽用語は殆どわからないけど、RAGEの「風の彼方に」聴いてみたいな。
読了日:10月22日 著者:誉田 哲也
ある日、アヒルバスある日、アヒルバス
楽しかったぁ。肩肘はらずにくつろいで楽しませていただきました!デコちゃんがムッとする時も、褒められて頑張っちゃう時も、後輩になめられているのわかっていて下手に出ちゃう感じも「わかるわかる〜」って頷き、ガイドのためにネタを仕入れる姿に「偉いじゃん」と拍手し、そのネタがうろ覚えでグダグダになってもそれがまた面白い。ダイエットでイライラしたり酔っぱらったり。ピノの神様が降りてきたり、ジャングルクルーズのガイドにスッポリ入れちゃうのはバスガイドとしての外せない才能だ!まあ、結局デコちゃんが好きってことです(笑)
読了日:10月19日 著者:山本 幸久
開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)
18世紀ロンドン。この時代の解剖学事情はもちろん、裁判、刑、経済、そして風俗関係まで、当時の色彩、匂いまで立ちのぼってくるような1冊。翻訳本の大作を読んだような読後感で、作者皆川さんの筆力に脱帽。ミステリを解いて行く時間軸と事件がおきる時間軸を並行に書いていたのも面白かったし、とにかく登場人物が多岐におよんでいて個性的。単に時代を表すのに書かれているかと思いきや、しっかり事件に絡んできて・・・と、最後の最後まで、楽しめました。読書の醍醐味満喫。
読了日:10月18日 著者:皆川 博子
園芸少年園芸少年
男の子の関係っていいね。爽やかな読後感。「いいぞいいぞ!」ってニコニコしながら読んでいた。箱で顔を覆う引きこもりって設定にはビックリしたけど、この行動的で案外強気な庄司クンは良いところのボンボンね。文化祭でお母さんや妹と一緒にまわる男子高校生ってなかなか少ないんじゃない?大和田クンはちょっと恐いファッションしているけど、このまま中学の悪友に引っ張られて過ごしていたらどうなるのかを考える想像力があって好感度は大。そして篠崎クン。この園芸部で殻を破れて良かったね。打算で動いたり、きちんとしてなくて大丈夫よ。
読了日:10月09日 著者:魚住 直子
ポプラの秋 (新潮文庫)ポプラの秋 (新潮文庫)
私も「物事の帳尻さえあっていればよしとするぼんやり」なもので、この千秋の母への想いを、初めは理解することが出来なかった。でも、読み終えて思う。千秋は誰よりも母を愛しているのだと。「眩しいほど完璧な幸福の中にいて欲しい」大好きな母は常に輝いていて欲しいという娘と、大切な娘をこの世にとどまらせておくことに心を注ぐ母。哀しい秘密が横たわるなか、幼い日々が陽だまりのように語られる。亡くなった人に手紙を書くことで死を受け入れた人達が集まるラストに胸が熱くなる。正におばあさんは、ポパイのように皆を助けるセラピストだ。
読了日:10月09日 著者:湯本 香樹実
とんびとんび
ヤスサンの周りで「かなわんなぁ。」と顔を見合わせる人々の笑顔と一緒に私も、泣き笑い。子どもが生まれる前から愛情があふれかえっているヤスさんに胸を熱くし、童謡を酒の席で熱唱し「チャチャチャ♪」を強要するヤスさんに笑い、「お前の背中を温める人の手は沢山あるぞ」という和尚の言葉にまた泣く。小さい時も思春期もそして進学、結婚の時もヤスさんは、親というものは子どもの味方。淋しくて拗ねても息子が認められれば狂喜乱舞。こんなに愛にあふれた暮らしは幸せだ。男手一つじゃない、ぎょうさんの手が差し出されているのだから。
読了日:10月07日 著者:重松 清
人質の朗読会人質の朗読会
最終章のハキリアリのように粛々と各々の役目を全うし、人質は朗読している。誰も知らない山奥で清流が人知れず流れているように。誰にも命令されてないのに。泣いたり喚いたり恨んだりすることなく、ただひたすらに自分のままに朗読している‥‥‥俗世間にまみれている私は、このきれいな文章に触れながら、で?どこで人は理性が利かなくなり、取り乱すの?と、へんな期待を持ちながら読み進んだが、最後までハキリアリの行列は崩れない。特に「B談話室」校閲の仕事を表す表現は素敵で心震えました。「運針倶楽部」ここで自己と向き合って見たい。
読了日:10月05日 著者:小川 洋子
幻想郵便局幻想郵便局
不思議の世界なんだけど、展開がスピーディでスイスイと読み終えたって印象です。この世とあの世の間にこんなワンクッションおける所があるって、ちょっと愉快。アユム君のように辛い死に方しても、ここでちょっとハメはずして走り回ったり叱られたりできたり、逝去挨拶状出すついでに思い出話してみたり。この逝去挨拶状って「夢枕にたつ」ってことかな。「虫の知らせ」って形でこの挨拶状を受け取っているのかなぁ。功徳通帳は見るのも怖くて、記帳にはとても行けそうもないけど、もし、私に万が一のことがあったら、逝去挨拶状はたくさん出そう!
読了日:10月05日 著者:堀川 アサコ
モップガールモップガール
事件現場の掃除!という想像するとかなりグロい感じっぽいのに、この本はらく〜な気持ちで楽しめました。時代劇オタクというのも、(私は殆どTV観てはいないけど)なんだかユル〜イ感じで、主人公桃ちゃんの身におこることも緊迫感はないのだけど(笑)桃ちゃんはとっても好感度大。終わりが、ちょっとハテナマーク??・・ipodを持って立ち去ったあの子からのメッセージ?って思うのはloveモードを期待し過ぎかしら?それとも、全く新しい事件のはじまりってこと???
読了日:10月01日 著者:加藤 実秋

2011年10月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

2011 9月に読んだ本

今年読んだ本 141冊


9月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4442ページ
ナイス数:869ナイス

Heart BeatHeart Beat
『船に乗れ!』の「その後」が読みたくて手に取った本。まずはお目当ての藤谷治さん「再会」を読む。あごのとがった神経質そうな男子が(あくまでも私のイメージ)大人になって、うんうん、そんな気持ちになるよね〜と共感できたり、最後はしみじみしちゃったり、なんといっても伊藤くんがそのまま格好良くて嬉しい。そして、小路さんの「ピースマーカー」放送部って設定だけでテンション上がった!だって私の青春時代そのものですから。(作品は中学ですが、私は高校時代放送局♪)この本の感想はそっちのけで、脳内に個人的思い出が溢れだします。
読了日:09月25日 著者:芦原 すなお,伊藤 たかみ,小路 幸也,楡井 亜木子,花村 萬月,藤谷 治
花桃実桃花桃実桃
コメディじゃないのだけど、なーんだか可笑しくて「クスクス笑い」が似合う本。茜はいたって普通に真面目に考えて生活しているのだけど、それが読んでいて微笑ましい。こんな風に可愛く年をとりたいよね・・・って、いや私の方が年上なんだけどね^^;だから、ケアの妖精は私にもチェックしているね「takayoさん、イケマセン、コノママデハ。フエルヨ、シミガ・・・」うわぁ怖い。ほのぼのどころかホラーだわ!!「へ?」っていうほど難解な(私だけ?)ことわざや百人一首と茜さんの直訳的な解釈が噛み合っていない感じにハマります(笑)
読了日:09月23日 著者:中島 京子
ミッドナイト・ラン! (100周年書き下ろし)ミッドナイト・ラン! (100周年書き下ろし)
ちょっと都合よすぎない?って設定はある感じだけど、疾走感が爽やかで面白かった。こんなカーチェイスを見ただけで、自分の殻を打破出来るかな?ラジオ番組を耳にしただけで、事件の容疑者に肩入れ出来るかな?という疑問は残るし「ご都合主義じゃん」という白けた気持ちもあるんだけど、なんだか引き込まれるね。初めは、この世から見限られたと思いこんでいるような弱者なのに「やらかしてやるぜ!」と変わっていくのが痛快だからかな。こんな風に空飛んじゃうと「おーやったね!」とハイタッチ気分です!
読了日:09月22日 著者:樋口 明雄
愛…しりそめし頃に…―満賀道雄の青春 (1) (Big comics special)愛…しりそめし頃に…―満賀道雄の青春 (1) (Big comics special)
夫がドーンと10巻まで大人買いしてきました^^(とりあえず5巻まで読みました)『まんが道』の続き。藤子不二雄A氏があのトキワ荘で悩み、仲間と語り、そして遊んだ青春の日々が描かれています。漫画に対する、熱い思いが立ちのぼってきますね。本当に純粋に漫画を愛し、漫画に賭けているんだなぁ。青春っていいなぁ。手塚先生の熱い思いも語られています。今、日本がアニメ大国になっているのは、先生達の想いがあってこそですね。でも、満賀道雄!仕事なくても描けよ〜キャバレーなんて行ってるなよ〜とも、おばさんはつぶやく・・(笑)
読了日:09月19日 著者:藤子 不二雄A
偉大なる、しゅららぼん偉大なる、しゅららぼん
面白くてホッとした・・実は、前に読んだ「ホルモー」には入りこめなかったから(>_<)でも、これは棗もナイスガイだし、淡十郎も俺様+純情男でいい味だしているし、涼介は「いい人」なんだかんだで面白い。いやいや、理屈じゃなく、この世界を単純に楽しんじゃいました。でも、ものすごく正直にぶっちゃけ言うと、もろ好みかと問われれば、後ずさりしちゃうことは否めない。あ、あ〜!面白くない女だなぁという目でみる皆さんの目線が痛いです(泣)
読了日:09月19日 著者:万城目 学
心星ひとつ―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-7 時代小説文庫)心星ひとつ―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-7 時代小説文庫)
初めの選択では、あ〜そうやって器を大きくしていくのね〜と、余裕の目で読んでいたけど、次の答えを迫られる場面ではうわっ!と叫び、きゃ〜ポッと微笑み、そして・・・う〜んと唸るしかない。お願いしますよ小松原様。ちゃんと澪を支えてあげて!!
読了日:09月18日 著者:高田 郁
ないもの、あります (ちくま文庫)ないもの、あります (ちくま文庫)
アハハと笑い飛ばす軽いタッチの本かと思いきや、どうしてどうして、かなり毒吐いています。でも、粋な辛口って感じで、すご〜く好みです。よく耳にするけど現物を見たことがない。この世の「ないもの」お取り寄せ出来ちゃったらいいなぁって思うものが満載。私はもともと身の内に「うすらトンカチ」は持っているようだがちゃんとした『相槌』が欲しいな。腹がたった時は『おかんむり』を頭に載せて堂々と大きくかまえていたいですね。『語り草』を咲かせてみたいし、シュッとひと吹き『先輩風』も欲しい。『地獄耳』の商品説明は深くて凄いわ〜
読了日:09月16日 著者:クラフト・エヴィング商會
叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)
遺体の弔いについての感覚も、聖人を求める感覚も、自らが生きる世界観も、そこで生きていくためにその土地独自のものが生まれる。旅人には理屈としては解っても感覚としてはつかみにくい。と読んでいての最終章・・・あぁ、こんな風になっていたのか。途中、ひとつの章だけ、ちょっと違うスタンス、登場人物だったのもこのラストの為だったか。旅人となってあちこち走り回って結んで、世界をつなぐ鍵となる!そんな信念も、自分の観念では割り切れずに心が折れる。現実の残酷さ、砕ける常識。そんな旅人を救うのは、横に並んでくれる親友の祈り・・
読了日:09月16日 著者:梓崎 優
卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)
私が無知なだけなんだけど、戦時下のソ連って大国で脅威ってイメージだったから、本書が描く窮乏ぶりに驚き!しかし、上層階級のトンデモぶりはどこも一緒だ!人間ってこんな最低な奴にもなれるし、逆に悲惨な状況でもユーモアを持って文学を語る人間もいる。思わずニヤッとしちゃう二人の会話の言いまわしが、日本には無い、翻訳本独特な感じよね。。と読みながらひとりツッコミ。このどっぷり青春モノのような少年達を描いているのに、戦争の悲惨さも真面目にきちんと伝わってくるという、今まで読んだことのない不思議な戦争物語でした。
読了日:09月13日 著者:デイヴィッド・ベニオフ
凸凹デイズ凸凹デイズ
私が、営業力とか個人の創造能力とかを競う職場を経験したことがないからかな。こんな自由な職場は新鮮で魅力的。自分で仕事を獲ってくるって口で言うより大変。若造とナメられたり、女だとみくびられたり、単純に相性が悪いってこともあるだろう。そこを突っ張って頑張っている時に、甘ちゃんに愚弄されることを言われちゃあ引っ叩きたくもなるよね。だから醐宮のこと嫌いになれないのかな。頭にくることはあってもね。この本の熱い活き活きした人物達の関係が眩しいわ。ワイシャツにキスマークのシーンはワクワクするし、何といっても最後がいい!
読了日:09月10日 著者:山本 幸久
夜と霧 新版夜と霧 新版
人間の精神の自由とは、かのようにどこまでも素晴らしい。勿論、あまりの苦悩に感情を閉ざし、現実から目をそむけ、自分を見失ってしまう人が大多数だ。というよりこの環境における人間の特徴として典型的と言える。しかし、人間には、あたえられた環境において、どうふるまうかという精神の自由がある!という著者の答えに感動する!!悲惨極まりない状態にあってなお、自分がどのような存在になるかを自分自身で決めることができる。自分を見捨て破綻するか、まっとうに苦しんでプライドを捨てず崇高に生きるか。
読了日:09月08日 著者:ヴィクトール・E・フランクル
竜が最後に帰る場所竜が最後に帰る場所
まだ若い頃は、こういう幻想的な空気感で読む本は苦手だったのですが、やっと、私も大人になって(笑)こういった空気感を味わう喜びを知ることができました。特に『鸚鵡幻想曲』と『ゴロンド』が好き。ゴロンドの悠久の時をゆったりとめぐる感じが気持ちいいですね。ただ、まだ幻想的物語読書の初心者なので、『夜行の冬』のように最後の着地点があいまいだと、読後感が落ち着かなくて、モヤモヤしちゃう(+_+)まだまだ修行が必要だな・・・(^^ゞ
読了日:09月06日 著者:恒川 光太郎
夏美のホタル夏美のホタル
すごく、すごく良かった。ポロポロ涙こぼれます。登場人物のみんなの眼差しがあたたかく、そして、〈夏〉の描写が本当に素敵。光の粒が水しぶきにふりそそいで、キラキラ輝いています♪凛と鳴る風鈴の音色が、実際に聞こえてくるような気がします。こんなに優しい若者がいるのか?という気もしますが、そこは理屈抜きで心地良さに身をまかせて楽しみました。「生まれてきてくれてありがとう」「名前は、親の形見」親として、ホントにツボでした。透明感のある素敵な本に出会えたことに感謝です。
読了日:09月06日 著者:森沢 明夫
プラチナデータプラチナデータ
警察モノを読むといつも思うのは、本当にこんなに権力争いしているの?ってこと。でも作者が違っても同じ様にキャリア対ノンキャリアだの、警察庁vs警視庁だのやっているからなぁ。やっぱり権力とかそれに付随して受ける恩恵の魅力というのは、計り知れない物があるのね。権力には遠く及ばない庶民からは未知の世界だわ・・・ということで、のめりこんで読むということがなかったのは、権力に実感ないものの僻みか?個人が管理される世界は、もはや夢物語ではないのかと思ったら怖いけど、機械化より人間のハートが大事ってみんな知っているよね!
読了日:09月04日 著者:東野 圭吾
ツナグツナグ
なぜ、「ツナグ」の力を借りて死者に会うのか?会ったことで人はどう変わるのか?1話読むたびに振り返って考えていたが、今ひとつスッキリしない。確かに、「死」を受け入れ次に進む為のステップというのが一番受け入れやすいが、アイドルをそこまで追い求めるかな。自分の胸のうちにもう一人を置いて生きていく(誰が見ていなくてもお天道様が見ているというように)というのも、死後改めて会わなくても、亡くなった人を胸に思い、力強く生きていくこと出来るんじゃないか・・なんてね。(コメントに続く)
読了日:09月03日 著者:辻村 深月

2011年9月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

2011 8月に読んだ本

今年読んだ本 126冊


8月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:4525ページ
ナイス数:777ナイス

六月の輝き六月の輝き
「心を自由にする」なんて重い、なんて難しい、そしてなんて素晴らしい言葉なのか思い知らされました。疎ましいという感情に捉えられ、素直に娘を愛せない・・自分可愛さで、愛犬の苦しみに気づけなかった・・そして、憎むことで心を鎮め、大切な親友の姿を見失っていた・・心の弱さにとらわれることがなければ、どれほど安息か。どうやって心を自由にするか、どんなことがあって心を自由に出来ないのか。私がこよなく愛する読書とは、そういったことを幾万通りもの言葉で描かれているストーリーを読んでいるのだとしみじみ思う。大切な一冊。
読了日:08月28日 著者:乾 ルカ
神様からひと言 (光文社文庫)神様からひと言 (光文社文庫)
調子にのって刺青しているけどチキンハートで、思ったことをすぐ口をついて出しちゃって大失態の上ゲロッな異動させられても、2か月分の家賃欲しさに辞職を思いとどまった涼平。異動させられた場所は「お客様相談室」!いい加減なのか謝罪のプロなのか解らない上司に鍛えられ、クレームの嵐を乗り越え、恐喝まがいの言いがかりも痛快にかわし、コチコチのこだわり頑固おやじの店主とも良い関係を築けるまでに成長した涼平の姿を読むのは心地よい。そして、自分の分身のようなリンコの気持ちを斟酌し、地道に探し続けた涼平が格好いいよ〜。
読了日:08月26日 著者:荻原 浩
虹色ほたる―永遠の夏休み虹色ほたる―永遠の夏休み
夏休みの少年達の冒険譚かなぁ。活字大きいし、楽しい児童書かな。なんて思いながら気軽に読み始めたら・・・とんでもない。深かったです!一か月くらい特別な場所で遊んでくる、ぐらいの感覚でいたユウタが、サエコに出会い、限りある時間の中で人と関わるというのはどういうことなのかを考えはじめ、そして限りある命どう生きるべきか、悩むサエコの選択に息をつめて読みふけりました。500円がまだ硬貨ではなくお札だった頃の自然にあふれた村。子ども達の様子がすごく活き活きしていて、私も自分の小学生時代にタイムスリップしていました^^
読了日:08月24日 著者:川口 雅幸
at Homeat Home
少し歪んだ形の家族の話、4話。まあ、家族の形に正解というものは無いとは思うけれど、浅はかな私は、所謂昔のホームドラマに出てくるような食卓風景に憧れてしまっていて、そこの価値観の違う夫や娘に「うざい」と思われているみたいですが。【at Home】自分の家のようにくつろげるさま。自分の家がくつろげるのか?っていうツッコミをしたくなりますが、この話は「のように」っていう所がポイント。【共犯者たち】上辺の理想の形の家庭が本当にいいのか?形はどうあれ、どっちのせいなんかじゃなく「家族は共犯者」という言葉が印象的。
読了日:08月22日 著者:本多 孝好
本日は大安なり本日は大安なり
辻村さんの作品は、女子の心の暗部を赤裸々に描かれるのが逆に辛くて、手に取るのがためらわれたのだけど・・・読み始めたら止まらない。面白い〜いや、やっぱり最初は妃美佳の気持ち考えて怖かったな。「それは、妃美佳を消してしまう殺人です」・・・ぞくぞくしました。このお話は自分の存在意義の確認ですね。それにつけても映一さんが格好いい!私も理知的なメガネ男子が大好き。やっぱり辻村さんの描く男子は懐が深く、いい男が多い!!私も、もう一度結婚式をあげたくなったなぁ。さて、夫は私の手を真っ先にとってくれるかしら(*_*;
読了日:08月20日 著者:辻村 深月
麒麟の翼 (特別書き下ろし)麒麟の翼 (特別書き下ろし)
[微妙にネタバレ]私はこのような行動をとり、そして最期を遂げられるだろうか‥自信ないなあ。無かったことに‥都合の悪いことは無かったことにして頬かむりしていたい‥っていう自分が、心の中に潜んでいることは否定出来ない。逃げて得た束の間の安息は、いつしか追い詰められるとわかっているのに。 いろんな想いを噛みしめながら、あっと言う間に読みました。ミステリーとしてだけでなく、生き様について考えさせられる本だと思います。翼は未来に向けて。逃げるためじゃない。未来に向けて道は始まっているのだから。
読了日:08月18日 著者:東野 圭吾
神様のカルテ 2神様のカルテ 2
ぼとぼとと涙があふれる。365日24時間診療の病院で、殺人的な日常を暮らしている一止。だが、その世界は優しさにあふれている。漱石に傾倒しているその不思議な口調は、まっすぐな気性と揺らがない意志を表しているかのようで、信じていいのだという安心感を与える。まさにお医者様にぴったり。「良心に恥じぬということ」を報酬にしているからこそ、オーバーワークの日常をこなしていける。そう、この本は「医師の話をしているのではない。人間の話をしているのだ!」
読了日:08月17日 著者:夏川 草介
6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録  角川SSC新書 (角川SSC新書 130)6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録 角川SSC新書 (角川SSC新書 130)
あの時・・私達はTVにかじりついて未曽有の災難を見聞きした。だが、まさに災中の方たちには、自分達が一番知りたい情報を入手する手立てはなかったのだということをまざまざと突きつけられる。空港を飲み込む津波やコンビナートの火災、そして原発事故。全国に向けて発信されるそれらの情報とは別の情報が知りたい。個人の安否そして生活していた地域の被災状況。時刻までが解らない!!不安感に押しつぶされることなく、「壁新聞」という形で発信しつづけた方々に本当に頭が下がります。
読了日:08月16日 著者:
謎解きはディナーのあとで謎解きはディナーのあとで
とっても話題になっていたのでと〜っても楽しみにして図書館予約して、たくさんの読友さんの感想もあえて全く見ずにた〜くさん待って読んだ本・・・期待が大きすぎ?本屋さんのポップに踊っていた執事の決めゼリフも2回目以降はちょっと切れ味が弱かったかなぁ・・残念(>_<)コミカルな口調も類型的に感じてどこかで聞いたようなお定まりの展開・・残念(>_<)実はこの執事、本庁から特命でやってきた敏腕刑事なのでは?お嬢様とキュンとする関係になっていくキュンキュンセリフが飛び出すのでは?と、最後まで期待したけど、残念(>_<)
読了日:08月14日 著者:東川 篤哉
夜市夜市
読み始めた時の雰囲気は、やっぱりなんだか怖くて・・でも、それは私が持つホラーの怖さとは違いました。ビックリ心臓バクバクって怖さではないけど、ひたひたと不安感が押し寄せてくる感じで「やっぱりホラーだよ、これ」って思いながら読んでた、最初はね。でも、後半は「怖い」って感じじゃないですね。思い浮かぶ言葉は「哀しい」シンとした透明な空気感だから、哀しい気持ちがすーっと心に沁みてきます。表題作とは別の『風の古道』も同じような印象で好きです。此方の方が、より好みかも・・
読了日:08月11日 著者:恒川 光太郎
白銀ジャック (実業之日本社文庫)白銀ジャック (実業之日本社文庫)
どういう因果か真夏にゲレンデの話を読む・・・雪が溶ける前に読みたいと慌てて予約したはずなのに、溶ける前どころか、もう真夏だぁ!(涙)でもでも季節は真逆でも、読んでいる頭の中は白いゲレンデ。バッチリ楽しみました。フカフカの雪の中を滑ったことはないし、ボードもしたことないけど、久しぶりにスキー場に行ったような気分になれました^^ちょっと現実離れしている?!って感じの事件のような気もするけど、それだけスキー場は苦戦しているってことかな。重厚さには欠けるかもしれないけど単純に楽しかった〜
読了日:08月08日 著者:東野 圭吾
風にもまけず粗茶一服風にもまけず粗茶一服
遊馬は、大きい男になったなぁ。『雨にも・・』の前半のようなヘタレな感じは全くない。いや、修行だってしてるんだか・・?って感じだし、ジジイとか呼んじゃうし、大根しかちゃんと作れなかったけど、でも、どんなことあってもちゃんと生きていく力があるよね。今回は、宣さんとか、カンナとか物凄く存在感があって、遊馬の話から離れても楽しめました。 それにつけても、この表紙!なぜだ?何故ここにこの写真?この顔?内容にそぐわないこと、この上なし。引くよね〜(>_<)
読了日:08月06日 著者:松村 栄子
カササギたちの四季カササギたちの四季
『何がいいとか、悪いというわけではなく・・この世界のいろいろな出来事が、なるべくたくさんの人が幸せになるほうへ向かってくれたらいいな』この言葉が全てを表していますね。〈春〉の話はなんだかご都合主義で、ん?って感じだったのですが、最後、〈冬〉で完全にやられました。豪傑な住職が深い愛情を不器用に示すっていうのも、いわゆる「お約束」って感じなんだけど、それを、いつもの中途半端な華沙々木の推理と日暮のフォローで、さすが読ませますね〜初めマザコンかい!?と思った日暮も、鼻水たらして泣いていた華沙々木も、優しいね^^
読了日:08月04日 著者:道尾秀介
相棒 (PHP文芸文庫)相棒 (PHP文芸文庫)
これって・・・龍馬ファンへのプレゼント本ですか?土方ファンとしてはどうなんでしょう・・・?と気になっちゃう位、一方的に龍馬が魅力的に描かれていません?『相棒』ってタイトルなのにいいのかなぁ。と、龍馬大好きの私はニマニマしながら、心配しちゃいました。最後沖田の所に登場は、ちょっと、とってつけた感がありましたが、龍馬には、本当に世界の海を経験させてあげたかったから、こんな形になったら理想だよね。。。っていう夢ですね。
読了日:08月01日 著者:五十嵐 貴久

読書メーター

2011 7月に読んだ本

今年読んだ本 112冊


7月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3865ページ
ナイス数:904ナイス

サヴァイヴサヴァイヴ
やっぱりいいなぁ。楽しませてもらいました^^最初の2編が特に好き。『老ビブネンの腹の中』恐怖を感じたあとに、感じたからこそ気持ちは高揚し、生き延びられた幸せを思う。「身体の痛みも、不快感も、すべて生きている証だ。楽でいたいなら自転車選手などになっていない」『スピードの果て』が一番好き。生死を分ける境界線が、身体のすぐ近くにあると気づいてしまって身体が凍りつくなか、それでも世界の頂点を感じた時には、血が湧き身体が痺れそして勇んでゴールに飛び込む。くぅっ!しびれるねぇ。男達の世界だ。かっこいい〜
読了日:07月28日 著者:近藤 史恵
雨にもまけず粗茶一服雨にもまけず粗茶一服
面白かったなぁ。いつもは、だらだらダメダメ若者の話はイライラしちゃうのだけど、これは、ほらほら上手くやるんだよ!と世話がかかる遠縁の子を見守るような気分で読みました^^新聞配達の朝、金木犀の匂いを感じて花が伝えたいことに耳を傾けようとしている自分に気づいたり、道にお香の匂いが立ち込めて趣が感じられるのを素直に悪くないと認められたり・・・この辺りからオバちゃんは君の味方だよ!って気分が盛り上がってきましたねぇ。やはり只者ではない感じを醸し出しているし(笑)さぁ、修行の門を叩いた続巻はどうなる!?楽しみだぁ。
読了日:07月26日 著者:松村 栄子
聖夜 ― School and Music聖夜 ― School and Music
School and Music 第2弾。牧師の父を持ち、教会、礼拝という特別な環境に育っている主人公だが、その心の揺れは特別なものではなく、むしろ、自分の若かりし時を思い出し共感できる。そして、特別悪意に溢れる登場人物がいないせいか、全体に流れるその空気の透明感が心地いい。父の最上位のポジションをかけて神様と争っていた母は哀しい。でも、自分自身を思って泣く母と立派な息子の悲哀を想って泣く祖母を比べて父をうらやむ彼はもっと哀しいね。正しい人を見る時、欠点だらけの人間はやるせなくなる。わかるなぁ。(続く)
読了日:07月23日 著者:佐藤 多佳子
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(下)ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(下)
いつもは殆ど小説しか読まない私。いつもはお話の世界に感情のまま浸っているけれど、この本は「「一緒になって目一杯考え脳を使っている私」に浸って快感を感じるわ。本当は学生の時に、考える喜びを見いだしたかったけど(笑)コミュニティーに義務を負うか!という議論が面白かった。ハーバードと東大の学生では、微妙に違うスタンスのような気がしたけど、それが文化の違いなら、やはり国が個人のアイデンティティを形成している面もあるということだなあ。
読了日:07月22日 著者:マイケル サンデル
RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女 (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女 (カドカワ銀のさじシリーズ)
広がってきましたねぇ。姫神の持つスケールの大きさは想像以上でした。ただ、泉水子がそれについていけず、とりあえず目の前の問題にしか目を向けられていないのが、微笑ましいを通り越してちょっとイライラする。まずは自分を見て欲しいっていう女の子の気持ちは良〜くわかるのだけれどね。深行のしっかりとした男っぽさはいいですねぇ。泉水子をリードしていくその感じに、キュンキュンです(笑)
読了日:07月18日 著者:荻原 規子
RDG3  レッドデータガール  夏休みの過ごしかた (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた (カドカワ銀のさじシリーズ)
読了日:07月18日 著者:荻原 規子
きことわきことわ
不思議な透明感のある物語でした。葉山の別荘を引き払うことになって25年ぶりに再会する貴子と永遠。25年前の光景が現実の夢にからまり、また現実の風景が過去の記憶を呼び起こす。二人の身体は夢の記憶の中で絡み合い、永遠の娘や妹は、小学3年生という共通項でからげあう。夢が記憶に紛れ込み、行ったはずのない場所に自分の姿が現れる。何もかもがからげあい、もつれあっているという印象なのに、この透明感はなぜなのだろう。永遠の目にするものから浮かぶ25年前の光景が、いつしか自分の幼い頃の記憶をよび、懐かしいあの頃につながる。
読了日:07月13日 著者:朝吹 真理子
おしまいのデートおしまいのデート
すごくよかったなぁ。読後ほんわか。デートっていってもいろいろ。でもデートだから、自分だけじゃできないし相手あってのことだから、みんなこんなに優しいのかしら。『おしまいのデート』のおじいちゃんの言葉「また聞きの情報を信じて、ただ頷いてくらすのか?」深いです!地球が丸いとガリレオが言ったと聞くと「なんだ、また聞きか」と切って捨て、実際に地球の丸さを海と地平線で示す。おじいちゃん、かっこいいです!!続く
読了日:07月11日 著者:瀬尾 まいこ
あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)あの頃の誰か (光文社文庫 ひ 6-12)
東野圭吾フリークなら必読かもしれないが、単に、東野圭吾の新作だぁ!と思って読んだ私は、あら、間違ったかなぁって感じ(苦笑)“あなただったかもしれない誰かの物語”・・ってタイトルをつけた出版社の勝ち。「あの頃」に書かれたってだけで、自分だったかもしれないと思わせる意図で書かれたわけではないので、期待した分肩すかしになる。これでこのタイトルつけていいのかなぁ。「東野圭吾のわけあり物件!」とか煽らなくてもいいのに。。実際たいしたわけでもないし(>_<)東野圭吾は、やっぱりもっとガッツリした長編が好きだな。
読了日:07月10日 著者:東野 圭吾
ストーリー・セラーストーリー・セラー
こんな風に言ってもらいたいと思う男性の言葉とこんな風に言いたい女性の言葉で紡がれた壮絶な夫婦の話。有川さんのお話は言葉に力がありますよね。どういう時どういう言葉をチョイスして口に出すか、言葉がその人のキャラを完璧に表していると思います。読んでいると「お前はどうなんだ?腹くくって一生懸命生きているか?」と、突きつけられているような気がしてちょっと痛い・・こんな旦那は完璧だけど、何もせずに無為に人生送っているような妻をとことん甘やかすことはしないよね。。甘やかされるに足る人生を送っているか?と反省しきりです。
読了日:07月07日 著者:有川 浩
僕は長い昼と長い夜を過ごす (ハヤカワ・ミステリワールド)僕は長い昼と長い夜を過ごす (ハヤカワ・ミステリワールド)
面白い!ちょっと無理加減な設定も、人物の好感度で補ってあまりあるって感じ。こうだからこうなって・・という理論的な考え方、頭のキレ、グズグズのろのろしてなくて、基本なんでも器用にこなせて、ちょっと軽いけど涙もろくて、人間嫌いじゃなくて人を信じている。好みだぁ!加えて、いちいち仕草が決まっていて格好良く、経験値豊かな裏打ちがあって頭の回転が速くて物事に動じないナタネさんはパーフェクトに好みです。で、メイジのこの人間性から発生した何気ない言葉や行動が人を動かし、自分を守ってくれるチーム結成となる。いいですねぇ。
読了日:07月06日 著者:小路 幸也
アルバトロスは羽ばたかないアルバトロスは羽ばたかない
やられたやられた。(まあ、私は大抵の場合いいように騙されるのだけどね(^^ゞ)気流をあてにして、ただ身を投げるだけでは大空に舞うことはできない。のびのびと羽をひろげて飛ぶためには、格好悪いくらい必死で走り羽を動かさなくては!!その通りに必死で子ども達に向かい合う春菜。。。前作より更に引き込まれました。一気読みです!『希望というのは「そうだから」持つというものではなく、「にもかかわらず」持つもの』という海王さんの言葉に深くうなづきました。そういう強い希望を持って過ごしていきたいですね。
読了日:07月05日 著者:七河 迦南
終わらざる夏 下終わらざる夏 下
私はどんなエンドを期待していたのだろう。この明晰な男達が活躍するということは戦い続けることなのに。なにもかもがハッピーエンドになるわけないというのは既に歴史が証明しているのに。。。それでも!!あのラストは辛すぎる。たくさんの苦悩する男が出てくる。自分勝手に己の利を求めてではない。何を守らなくてはいけないのかを考え続けた男達だ。どうして人間同士が殺し合い罰を与えることができようか。勝ったからといって神ではない。「カムイ・ウン・クレ」神、われらを造りたもう。人間を造った自然そのものが神だと唱え続けたい。。。
読了日:07月02日 著者:浅田 次郎

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