名曲・名盤 デューク・ジョーダン「フライト・トゥ・デンマーク」

take-bow2006-08-15

名ピアノ弾きで名作曲家のデューク・ジョーダンが8/8、デンマーク死去された。享年84歳。何とチャーリー・パーカーの時代からのキャリアの持ち主。ばりばりニューヨーク生まれの黒人ピアノ弾きなのに、後半生は北欧で生活されてこのアルバムもタイトル通りデンマークで録音され、Steeple Chaseレーベルから発売されている。

ジャケットが雪の中で佇むデューク・ジョーダンなので、冬場に好んで聴く人が多いようだ。確かに薪ストーブの前で、スコッチ片手に聴くと良い、最高だろうなぁ(もちろんやったこと無いけど)。名曲No Problem(危険な関係のブルース)も良いのだ(デューク・ジョーダン作曲なのだ)が、Everything Happens To Meの「いぶし銀」のような光を放つ名演に惚れております。トリオの支えがあってのリーダー作だと思うのですが、特にドラムのエド・シグペンの「出しゃばらない」感が心地よいです。デューク・ジョーダンもリズム隊にまかせて、自由にテンポを変えています。Glad I Met Patの高音部を弾くリリシズムは最高。On Green Dolphin Streetもマイルスの演奏とは異なるが、刻んでくる感じのブロック・コードがとても「鯔背」な感じがするんです。昨夜は追悼の意味で、このアルバムを聴いたジャズファンが多かったことと思います。小生がライブを見た数少ないアーティストの一人でもあります。

このようなきっかけでなくても、紹介するつもりだったのに。。。残念です。    合掌


Duke Jordan『Flight To Denmark』  Steeple Chase  1973